先日大分市府内町のｋａｎｄｙという昨年12月にプレオープンした
スリランカカレー専門店に食べに行った。
飲食のコンサルタントの目で見て、食べて、このお店は「生きて行ける」と
実感を持ったノウハウができていました。

もちろんコンサルなしのＤＩＹ店舗でした。

強いて言うとコンサルの役目を果たしたのは、「資金が乏しい」という
事から湧き出た店主の知恵でした

プレオープンを1か月間というオモシロさ

　　開業から1か月間がプレオープン期間で、2か月目からグランドオープン
とのことでした。プレ期間はランチのみ、メニューは2つだけ。

お客様（客層）の食材の好みや、味わいの感触をつかむ。
来店時間を見て営業時間や定休日を決める、こんなデータ取りがこのプレの期間でつかもうとしていると思いました。賢い！

ＤＩＹ今どき店舗のつくり方

　　ラグビーでもしていそうなガタイのいい若い経営者に聞きました。

私：「内装、手作り感いっぱいあってイイね！」
経営者（男性）スリランカ人（日本語ペラペラ）：
「友人と2人でお店を作りましたよ」
（＊私は「でしょー！これでいいんだよ」ととっても納得！）

家賃　　

　　繁華街（大分市府内町サンサン通り）のトキハデパート近くの
チョコレート専門店のあるビルの2階で、同フロアに歯医者が入居。
狭い階段で上がるので、運ぶのは大変だったでしょうね。

せいぜい15坪程度　15坪×推定7000円／坪＝105,000円　位かな？
経営者ご夫婦で暮らせる売上は、月商80万円以上あればＯＫと
見立てました。（仕事でないので、こういう話はしていません）

内装費用

　　壁床天井はペンキ、タイル（カルチャードブリック）、金網のついた
木枠（天井部分）でした。あと蛍光管？　手作り感のある風情です。

今は高級店でない限り「内装でお金を取る時代ではない」のです。

木製カウンターも4人掛けのテーブルも新品というよりちょっと中古風な
感じでしたが、汚い感じはありませんでした。
内装の材料費等で30万円位でしょうか？。カウンターテーブルと4人掛け
テーブルの費用が別途に加わります。家具が中古なら総額で50万円位では。

厨房設備

　　ガスコンロ1台（90ｃｍ×60ｃｍ）、テーブル型冷蔵庫（1200ｍｍ×600ｍｍタイプ）、カレールーの２槽湯せん器（電気）、保温ジャー、酒屋さんからの？縦型のドリンク用小型冷蔵ケース、天井の3馬力風の新品のエアコン。

初期投資をぐっと抑え込むなら、厨房器具とエアコンをまとめてリース契約にすると予算が少なくなります。厨房機器はネットで買うのが一番安い。
（＊新品で半額も多い～年式が1年落ちなど）
これも上手に買えば、50万円～60万円位でできると思います。

内装工事を安く上げるために「電気工事士」の免許を取ったと言っていました。（＊素晴らしい！前向きさ！こういう人は大好きです）

プレオープンメニューは2種類だけ

　　冒頭の画像にガスコンロはありますが、ランチの間は一度も点火しませんでした。
・オーダーを受ける→カレー用のプレートの中央にライスを盛る（食器で
　型抜き）→周りに具材を盛り付ける→ルーをかける→提供する

30分間で8人くらいすべて20代前半の女性が来店されましたが、
盛り付け提供だけでスムーズな調理提供でした。
●時間をかけて丁寧に仕込んだものを店舗に運ぶ
●湯せん器と冷蔵庫に分けて収納する

夜メニュー（グランドメニュースタート）になるとガスコンロは使用するようです。デビルチキンとかがありましたから。

ビールは缶ビールと瓶ビールを書いていました。

●開業費（初期投資額）は、必要最小限しかお金を使わない
●夫婦2人で経営する　従業員を雇用する規模にしない（無理をしない）
●メニューを極限まで絞り込む（丁寧においしく作る余力がある）
●価格は高めに設定しておく（ここはお金のかかるルーはお替わりＯＫ）

開業予算を多く持たない若い人の開業パターンは、
私が令和の時代に「こういう開業しませんか」と呼びかけている
開業要素と図らずも一致していました。

お金がない＝お金を使わない　の一致

こういう考えの開業が広まるとことを切に願っています。

もう、2種類食べるのは腹パンパンで無理！

（了）