9月8日。朝から食材の買い出し。地元の特産品を使った商品開発コンテストにエントリーするためにとある料理を作っていて、そこの地域で作られている調味料が必要で。高速運転も含めて往復3時間近いドライブはちょっと疲れたけど、これで材料がそろってよかった。

14時からは103歳の祖母がお世話になっている施設に面会へ。コロナ禍でほとんど会えなくなっていたけれど、もう看取りの時が近づいてきているとのことで、おばあちゃんが天国に旅立つ前にもう一度会いたいと思い、母に連れて行ってもらった。

おばあちゃんは面会用の部屋に車いすで連れて来てもらっていた。話しかけるとちゃんと耳も聞こえていたし、こちらの言っていることを理解できた。手を握ると「あったかい。」と喜んでくれた。

とはいえ座っているのがつらいようで、一緒に写真を撮ろうと何度も声をかけて顔を上げてもらうものの、力が入らなくてすぐに頭が下がってしまう状態だった。

体力を消耗させまいと、ほんの短時間の面会。でも思っていたよりも顔色がよくて意識もはっきりとしたおばあちゃんに会えてよかった。

おばあちゃんはわたしの大切なおにぎり師匠。こどもの頃におばあちゃんが作ってくれたおにぎりの美味しさは忘れられないし、あの味を超えるおにぎりには出会えない。隣で見様見真似で一緒におにぎりを作ってもあの味にはならなくて。おばあちゃんの手には魔法が宿っていた。世界中でたった一人、うちのおばあちゃんにしか出せない味だった。

そんな魔法の手にもう一度ふれたかった。おばあちゃん、ありがとう。泣かないように気を張って、笑顔でおばあちゃんに「またね。」と声をかけた。

おばあちゃんが歩んできた103年の人生。戦争を経験しながら5人のこどもたちを育てて。知らないうちに籍を抜いて勝手にほかの女の人と結婚して、また帰ってきていたおじいちゃんのことで、いろいろ苦労したのかな。

今50歳のわたし。おばあちゃんの年に並ぶまであと53年生きるとしたら途方にくれてしまう。今まで以上に長い人生をこれから生きるなんて考えただけでぞっとしてしまう。もし100歳まで生きるとしたら、よっぽどの生きがいがないと無理だと思う。

・・・でも、そんな生きがいを見つけられるかもしれない。今度生まれ変わるとしたら、テントウムシとかリスとか人間以外の生き物に生まれたいと思ってたわたしが、最近は人間だからこそ味わえる喜びをいとおしく思うようになったから。

わたし、もう一度生き直したい。これまでのつぎはぎだらけだった50年の人生とは違う生き方を選びたい。

このnoteを書きながら浮かび上がった切実な”WANT”。西洋占星術的には50歳でキロンリターンを迎える。キロンはいわば魂が負った傷で、それを克服して新たな自分にバージョンアップするタイミング。

そうだ、わたし人生を再スタートしよう。これまでとは違う生き方をどんどん選んでいこう。これまでにできなかったことをカタチにしていこう。

キロンリターンとほぼ時を同じくして訪れた風の時代。本来の双子座パワーが存分に活かせる生き方を自分で選ぼう。