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気持ちがパンデミック

初めに行っておくと、新型コロナウイルスに対して実際にどういう行動をとるべきだとか、こうした方がいいとか、これに対して政府や専門家がどうとか、トイレットペーパーを慌てて買ったヤツはバカだとか、とは言えトイレットペーパー買っておいた方がいいのでは?とか……そういうことを言うつもりはありません。何も心配せずにお尻を紙で拭ける日々に感謝しましょう。

また、「そういう風に言っているあなたは間違っている」だとか「そこの真相は全く逆だ」とか、「"新型コロナウイルス"って言っちゃいけないんだぞー!」とか、私に親切な指摘をするためにあなたの貴重な時間を費やしてくれなくてOKです。むしろしないでください。それでも伝わらない人にわかるように言うと、つまりうるせーってことです。ここはそういう場所じゃない。

本題

もはや日本が何がなんだかよくわからない事態ですが、どうしてこんなことになったのか?医学的に、政治的に何が正しいのかはわからないが、一般市民として今後も心掛けたいこととして思ったことをメモしておく。一番大事なのは予防をするとか正しい知識を得るとか、そんなんじゃない「パニックにならないこと」「落ち着くこと」だと今回思った。火事で避難するときも「おさない、はしらない、しゃべらない」とか言われた記憶があるが、要はそういうことだ。情報に対して反射的に騒ぐな。

で、その為にどうすればいいのかと考えたが、その『情報』の処理の仕方が大事だ。

その情報をどう受け止めるか、その情報がどこからやってきたのか、表面上の言葉や、辞書的な意味に囚われることなく、その背景を踏まえてちゃんと考える。

例えば「これは緊急事態ではない」と言われてどう思うか?

一般市民としては「そんなことない、ヤバいだろ」と思うが、世界的に偉い機関としては「緊急事態」と宣言するにはいろんな基準がある(のだろう)。宣言する側としてはいたずらに「宣言」はできない。そこはわかっておいた方がいい。それを「言うのが遅い」とか「隠ぺいだ」とか、そう騒いでも意味がない。そのルールを確認してから、「やはり対応が遅い」とか「基準が現状にあっていない」とかならわかる。批判ばかりしていないで、自分自身のことをやった方がいい。あなたの身体はあなたのものだ。

例えば『糖尿病』だって、何かしらの検査値が基準を超えると『糖尿病』と診断されるが、その手前だったら診断を下すワケにはいかない。その場合は「予備軍」としてこれ以上の悪化を防ぐべきで、その際に『糖尿病治療薬』を使うことはできない。まずは生活習慣を改善するように言われるはずだ。そこを「もう私はほとんど糖尿病みたいなもんだから薬を出せ」と言っても仕方ない。出せないんだもん。いくらかは融通してくれるかもしれないが、それって良くないことだよね。診断基準に文句いってないで、いかにして健康な暮らしを手に入れることができるか考えよう。

世界の対応と日本を比較してもしょうがないし、中国人の出入国の制限についてあれこれ言ったところで、何も変わらない。「危ない場所」を自分で考えて避けるようにする方が有意義だ。「営業しているからジムに行っていいよね」とか意味が、わから、ない。リスクの高い場所として出されていた条件をみれば、めちゃくちゃ該当するじゃないか。「後で思うと…」というのもあるだろうけど、国や政治家が信用できないならもうそうやって自衛していく覚悟が必要だ。むしろ、なんでそんな信用できないのに責任を委ねる?「責任があった」と補償してくれたとしても、罹患して苦しい思いをするのは自分だ。他人のせいにしても最大の被害者は自分自身だ。


規制してくれないから、会社が認めてくれないから満員電車は避けられない……とかあるだろうけど、そういう通勤しかできない状況である自分が背負っているリスクは認識しておいた方がいいと思う。

「今回の事態は特別だ!」と言いたいかもしれないが、電車を利用している時点で電車の事故に巻き込まれる可能性はある。駅ホームドアが設置されていない路線を使っていれば、ホームからの転落事故でダイヤが乱れる可能性が高まる。利用時間が長ければそれだけリスクは上がる。多くの人と接触する程、その中に良からぬ人がいる可能性も上がる。今回はたまたま「感染リスク」だったけど、潜在的にはそういう様々なリスクが存在している。東京で暮らすと生活費が上がるから東京転勤はしたくない、という人もいる。「長時間通勤が嫌だ」といって地元の企業を選ぶ人もいる。東京でしかできない仕事をしたいのだったら、その裏側にあるリスクも飲むしかない。「仕事は選べないだろ」と言いたくなるかもしれないが、その選択肢しか用意できなかったのは自分自身のこれまでの結果だ。これを機にみんな東京に集まるのを控えた方がいい。「ビジネス的にやはり都心でないと」と思っているから都心を離れられない。その原因は不安というだけだ。トイレットペーパーがなくなるのと同じだ。そこを決断すれば、「リモートワークや時差出勤やってみたけど、なんか大丈夫そう」……みたいなことにきっとなる。知らんけど。

ちなみに「仕事を辞めろって言うのかよ!辞めれるなら辞めているよ」と言われても知らない。そんなことをあなたに言うつもりはない。ただ、「辞める」だけならもう会社に行かなければいいじゃないか。それでも今のステータスや収入や人間関係のしがらみを「失いたくない」から現状維持を選んでいるのは自分自身だと思っておいた方がいい。社会的にどうかと思うけど、ネガティブなものが溜まって倒れてしまったり、事件を起こすよりはマシだと思う。


話がもうどこに行っているかわからないけど、テレビに向けて文句ばっかり言っててもしょうがない。それに現時点で地球上の誰にもわかってないことを「説明しろ」って騒ぐのも意味がない。だって「未知」って言ってんだろ。マスコミが信用できないなら信用するな。ツイッターをコピペしただけのネット記事くらい自分で見抜こう。『最新論文』も「…という見解が出た」というだけで、昔はバナナが良かったりしても、次の瞬間にはリンゴが推奨されたりする。それに画期的なサムシングが編み出されたとしても、実際の現場で即対応できるもんじゃないし、そもそもあなたが崇拝している「論文様」は時に誤訳して広められてしまったりすることもある。

陰謀論や保身といったことを抜きにしても、政治家は基本的に国や自治体目線で物事を進めるし、医療者は医療の立場でモノを言う。以前『あきらかに悪事を働いた人を担当した弁護士』に「弁護士として正義はないのか、恥ずかしくないのか」と罵倒しているのを見たが、弁護士に正義も何もない、依頼人から仕事を受け、事実と法に基づいて対応するだけだ。そこでなんで見ず知らずの他人が掲げる正義とやらを守らないといけないのか。

あなたが一般市民であるならば、そういうスペシャリストの仕事はアウトソーシングしたものと割り切って、自分自身のことをやった方がいい。国は国を守るだけで……その中にはもちろん「多くの国民」が含まれるが……あなた自身のためのオーダーメイドの対応をしてくれるワケではない。

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