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おとぎの街カッセルへ(前編)〜9/15〜

※前回までのお話はこちら:生まれて初めてのブンデスリーガ(マインツ05vsシャルケ04) 〜9/14〜

夢にまで見たブンデスリーガ生観戦の翌日のお話。
この日は普通の観光日記。サッカーの話はないよ!
(この旅行記録は2013年9月のものです)

ダークメルヘン大好きな中二病なのでね

突然ですが私はグリム童話が大好きです。
グリム童話はドイツで語り継がれた昔話で、お話の舞台になった街は、メルヘン街道という観光街道で結ばれています。グリム兄弟生誕の地ハーナウからブレーメンの音楽隊でお馴染みのブレーメンまで全長およそ600km。とても長い。 

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大まかにだけどそれぞれの街の距離感としてはこんな感じ
車ルート検索しちゃうと1,000kmって出るけど。ヒェ〜!

メルヘン街道沿いの町に行ってみたいというのは昔からの夢だったので、今回のひとり旅で絶対どこかに行ってやろう!と企んでいました。
ですが、上から下まで巡るには、それのみの目的で旅行に来ないと回りきれません。大変!

なので今回は、フランクフルトから日帰りで行ける、カッセルという街に行くことにしました。
カッセルにはグリム兄弟博物館があるので、そこへ行きたくて。
あとこれだけたくさんのグリム童話ゆかりの街があるとどこに行ったらいいのか悩んでしまったので
・大きめの街
・メルヘン街道の中心部
・グリム兄弟が長く住んでいた場所
ということでとりあえずここに行けばいいや!と思って選びました。
(あとあと考えてみたらフランクフルトから最も近いハーナウとか、木組みの建物がとってもかわいいアルスフェルトとか、宝塚ではおなじみのエリザベートといえばのマールブルクとか、カッセルより手前にも魅力的なメルヘン街道エリアはあった筈なのに)

あと今更思うに、カッセルを拠点にして周りのメルヘン街道の街を日帰りでまわるっていうのが一番良い観光ルートだよな、と…。
この辺はひとり旅故の「誰もつっこんでくれない現象」なのでそのまま計画を立ててしまいました。
結果カッセル楽しいところだったけどね

ちなみに、メルヘン街道については地球の歩き方から出版されている『グリム童話で旅するドイツ・メルヘン街道』を読んで下調べしました。表紙の絵が素敵。ジャケ買い。

ドイツの新幹線ICE

フランクフルト駅は当時改修中で駅全体が布で覆われていました…
が!その布に駅がそのまま描かれていて、なんと外観が(そんなに)損なわれていない!オッシャレ〜!

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フランクフルトからICE(高速鉄道)に乗りカッセルへ。所要時間は1時間半程
チケットは2等席を購入。当時は€52でした。ヒェ〜!

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ちなみに、チケットは事前予約もできるのですが、当日でも買えます。
当日券の方が割高だったりするのですが、何事も初めてのドイツ旅だったので券の買い方なども知っておきたくて私は当日券を買いました。

最近は便利なのでアプリからチケットの予約もできちゃいます。『DB Navigator』というアプリはドイツに行く際にはマストでインストールしておくといいと思います!
アプリでのチケット予約方法はこちらの記事を参考にさせていただくといいかも。(人任せ)

座席を予約した場合、席の頭上の座席番号が書いてあるところに駅名が表示されていたら、その駅からここの席を予約している人がいますよっていう印です。
何も記されていないところは自由席だし、駅名が表示されていても、予約した人がその駅で乗ってくるまでは座っててもいいよっていう感じ。
(本当に良いのかは定かではないけどみんなそんな感じで利用していました)
この仕組み、すごく便利だなぁと思いました。

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↑これは自由席

それでも最初はよくわからなくて、何度か席を変えながらウロウロしていたら、おばあさんが「隣座っていいわよ」と声をかけてくれました。
優しい人に今日も出会えた。

おばあさんの昔話

おばあさん、ナンプレに勤しんでいて「スードク(数独)って日本のパズルなのよね、私これ大好きなの。いいボケ防止よ」って話しかけてきてくれました。数独という単語をドイツで聞くなんて。

おばあさんからICEの座席ルールを教わったあと、どこへ行くのと聞かれたのでカッセルへ、というと「孫が住んでいるところだわ」と教えてくれました。
息子さんのお嫁さんがフィンランド人で、目が水色で綺麗な話とか、孫がそれを受け継いで更にはプラチナブロンドでとても可愛い話とか、おばあさんの家族のことをたくさん話してくれました。
どこの国でもお年寄りはお話するの好きだね。
私もお年寄りのお話を聞くのが好き。

おばあさんの持論かもしれないけど、ドイツでは富裕層は計算力が高く、そうじゃない層は語学が堪能だそうで。
それは私立、公立で勉強することが違うからと言っていたんだけど、
私立では理数系に力を入れていて、公立では言語の勉強をたくさんするそうで。
(今はどうか知らないけどねって言ってたけど)
(調べてみたけどドイツの学校制度ちょっと難しかった)
おばあさんが学生の頃は6カ国語以上授業を取らなきゃダメだったから、英語、フランス語、イタリア語、スペイン語、フィンランド語、そして日本語を履修していたんだって。
(ここでおばあさんがコンニチハと言う。かわいい)
だから息子のお嫁さんとも話せるのよーって嬉しそうでした。

「数学苦手だし、海外の言葉喋れると楽しいから私だったら公立がいいな」と言ったら
「そうね。こうやってあなたとも会話できるものね」とおばあさん。
本当にチャーミングで素敵な方でした。

自慢ではないけど、この旅行では毎日のように素敵な一期一会があって、私は人に恵まれてるなぁと嬉しくなりました。

おとぎの国ってそういう…?

おばあさんは1つ手前の駅で降りて、気がつくとあっという間にカッセルに到着。カッセル ヴィルヘルムスヘーエという駅で降りました。

ICEで来れる駅はカッセルの西側にあり、実は中心部からはえらい離れていて、市街地へ行くためにはトラムという路面電車に乗り換える必要があります。
カッセル市内はトラムの1日乗車券を買えば色々まわれて便利ですよ!

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とりあえず、お腹が空いたので駅のパン屋さんでキッシュ?を購入
ドイツの駅には売店のごとくパン屋さんがあり、それがまたえらく美味しい!
電車を使っての観光の際には1つ購入してから乗り込むと長旅も楽しいです。
安くて大きくて美味しい!ドイツのパンはコスパが最高!

食料を調達したあとは駅員さんに「グリム兄弟博物館に行きたいのですが」と尋ねたところ、
「5番のトラムに乗って終点まで行ってください」と教えてもらいました。

教えてもらった番号のトラムが停まっているホームに降りたら目の前に…
…えっ…マリオがいる……

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謎のマリオ(♀)集団………
え、なに?カッセルってファンタジーの世界すぎない??
まさかこれが日常???
頭にたくさんハテナマークをつけたままとりあえず駅員さんに教えてもらった通りの番号のトラムに乗り込みました。
そうです 私は5番トラムに乗ったのです
(↑の写真参照)

…が、ここから災難が始まります。駅員さん、私はあんたを許さないよ………

つづく

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