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好きな音楽

ご挨拶

まだまだ第四稿、駆け出しもいいところ。
「興味ねーよ!」という反応、それはそれは予想できるのですが、この手のブログの通過儀礼ということでひとつ…

今回はもう好き勝手に、俺の音楽遍歴について語りたいと思います。
基本的にハードな音楽が好きですが、それだけでもなく。
ジャンル的にも一度語っておこうと思った次第であります。
ギターを始める、または始めたばかりの人の何かの参考になったりしたら素敵だな、と思いつつ…

最初のきっかけ

最初にギターを買おうと思ったきっかけは動画の方にお任せしますが、ギターを弾くきっかけになったのはX JAPAN、正確にはX JAPANのhideでした。

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当時中学2年生だった俺は、Xファンというわけではなく。形的に初めてhideの楽曲に触れたのは、訃報の際のニュースでした。
同郷ということもあり、また事情こそ当時の俺は知り得ませんでしたが、世間的な大ニュースでしたので、よく目にしたことを覚えています。
その時によくかかっていた、今思い返すとROCKET DIVEだったのでしょう。
その曲が気になるようになり、CDを買うようになり、次第にギターに手を出していくようになるのです。

ハマるきっかけ

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当時の愛機、島村楽器にて買ったBUSKER'Sのストラトキャスター。

「だってできないんだもん」
当時の俺のギターライフのスローガンとなっていた言葉でした。

雑誌についてくるバンドスコアでなんとかTAB譜を読みながら覚えた曲を、友人に披露こそするのですが、ソロだったりメインリフだったりと、いわゆるオイシイ所を省略。
「なんでそこ弾かないの?」の返しがこれだったわけです。

X JAPANはまだしも、hideの曲は結構な変則チューニングだったり、ソロがめちゃくちゃエフェクティブだったりして、上記の初心者入門キットをようやく手に入れただけの、「エフェク…ター…?…って…?…(ニコニコ)」状態の、その他の知識ほぼゼロの当時の俺に歯が立つものではありませんでした。


そこで「あ、ギターだけあっても曲ってできないんだ!じゃあ仕方ないじゃん!」という結論を極めて早い段階で出してしまい、その結論が様々な、例えばタッピングフレーズや、しまいには空間系を噛ませただけのソロトーンにまで適用されていき、あまつさえそれがしばらく続くのです…。
また、当時の大流行としてゆずや19をはじめとする一大フォークブームが来ていたので、1人ないし2人の弾き語り映像をテレビで見て、「ギターだけで弾ける曲とはこういう曲のことだ!」というさらなる誤解に加え(この時点で既にブルースハープの存在も無視している)、完成度はともかくとしてそれを弾き語りしたり友達に歌ってもらっていた方が難易度も低く、ウケも良かったことも一因でしょう。

その勘違いが破られるのが、忘れもしない俺の運命の日。
1999年12月29日でした。

1999年12月29日

この日、年の瀬にも関わらず熱を出したかなんかで家でゴロゴロしていた俺は、たまたま音楽チャンネル、ビュージックを見ていました。
するとちょうどこれから、あるライブが生中継されるところでした。
メンバーを知らない訳ではなかった俺は、たまたま見ることにしたのです。
それがこちら。

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聖飢魔II THE BLACK MASS FINAL 3NIGHTS「THEATRICAL DAY」

ライブ自体が始まる前に構成員5名のトークで大笑いし、その後流されたMVで見た「Masquerade」でもうメロメロでした。
当時俺は、世間の御多分に漏れず
「聖飢魔II?あぁ、デーモン小暮?」
「蝋人形がどうたらこうたら?のやつだよね?知らんけどw」
程度の認識でいたため、ギャップに思い切り打ちのめされたのです。


芸術的かつ演劇的な舞台展開、俺が勝手にコミックバンドだと思い込んでいたこともあり、予想を裏切りまくる様々な力を放つ楽曲の数々、デーモン閣下はもちろんのこと、閣下以外でもいちいち面白いMC(当時勝手に、MCはボーカルしかやらないもんだと思ってた)、そして何より構成員5名全員の飛び抜けたスキル…


その頃、今のようにYouTubeなんかまだなかったので、このようにたまたま見るという形でいろんなライブこそ見てきましたが、このライブは圧巻の一言でした。

そして、その中でも特にこの方のプレイに目を奪われていくのでした。

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聖飢魔IIの蒼い稲妻、sgt.ルーク篁参謀III世。

とにかく速い!火の出るようなフルピッキング!
かと思えば、NEVER ENDING DARKNESSなんかでも見られる泣きのソロもあり、GO A HEADのラストで見れる聞かせるアドリブプレイもあり…
やったら華のある佇まいからの、下ネタや時事ネタまで織り交ぜつつ、いちいち面白いMCも含め…
しかも、これは後日このライブアルバムを買って、ライナーノーツを読んで初めてわかることなのですが、俺が良いと思った曲の多くは、この人の作曲でした。

もちろんエース清水長官も、この日は出てなかったけどジェイル大橋代官も大好きなのですが、俺はこの人の演奏に大衝撃を受け、引き込まれて行ったのでした。

そして何より、この人の音は一貫して「ギターの音」だったのです!

「この機材が無いと再現できないよ」という音はほとんど出てきませんでした。(空間系という概念すら知らず、歪むか歪まないかしか知らなかった当時の知識での感想です、あしからず)

この日を境に「大抵のギターはギターで弾ける。できないのは俺ができていないだけ」という至極当たり前な結論に、ようやくたどり着くのでした。

意識改革

さぁ、そこからは大変です。
目下弾けるようになりたい曲は、当時大流行していたゆずの「サヨナラバス」から、聖飢魔IIの「SAVE YOUR SOUL」に変更されてしまいました。
しかも「頑張ればできる」という確認済みです。

今思えば、このSAVE YOUR SOULという曲はローコードあり、キレのいいカッティングあり、パワーコードの刻みあり、クリーンのアルペジオあり。
ソロに関しても怒涛の速弾きあり、メロディアスもあり、スィープもありと、非常に多彩なフレーズに対応する、練習曲としては非常に機能的と言える構成でした。

しかしながら、当然当時の俺の手に終える曲ではありません。
何せついこの前まで「コードストロークならなんとかできるぜィ…」くらいのレベルだったのです。
どう贔屓目に見ても無謀な挑戦だったことでしょう。

しかしこの時の俺は純粋な憧れよりも、「他にも結構いるギター弾く友人から、一歩抜きん出る」という、非常に歪んだパワーで突き進み、もちろん長い時間がかかりましたし、今思えば恥ずかしいレベルですが、この曲をある程度ものにしていきます。

そうなると、次は古巣のリベンジということでhideのTELL ME、X JAPANの紅、そしてまた聖飢魔II…
同時に聞く音楽も、聖飢魔IIの歴史を辿るとジャパメタという存在にぶつかり、LOUDNESSあたりに手を出すと高崎晃を欲しがったというメタリカの存在を知り、タモリ倶楽部でマーティフリードマンを見かけ…
これとは別に、新生ギタリストが辿るべき道!みたいな本を片手にTSUTAYAに通い、王道ギターフレーズ満載なオールドロックに手を染め…
その全てにリスナーとしてもギター弾きとしても衝撃を受け、広い世界を知ることになり…
と、それまで流行を追いかけていた音楽の聴き方、接し方そのものが変化していきました。別口で、当時の流行りの「弾けるとモテる曲」なんかも一応抑えつつですが。
高校生になり、軽音部に所属するくらいには、モテたいがためにブームにちょびっと乗りながらも、基本的にはひとりメタリカごっこを部室の隅でやっている非常に希少かつ残念なプレイヤーになっていきました。

仕入れた知識と費用対効果

そのように、色々と邪な思いは抱きつつも、聖飢魔IIに出会ってからは真面目に練習らしきものもするようになり。
基本的にはギターを弾くのがとても好きで、興味と好奇心を持ってトライ&エラーを繰り返すと、少しずつですがギターという楽器の達人たちの演奏の仕方が見えてきます。
何せ、足元で音色を切り替える動作を「ギターの人がやりがちな、特殊なタップダンスの一種」だと思っていた男です。
ワウペダルを踏み込んだり戻したりする動作に至っては、「足踏みウケるwww」としか思っていなかった男です。
その全てに意味があることを知った時の衝撃たるや…

アホの子だったんですね、やっぱり。

少し前後しますが、普通の人の何倍もの時間をかけて「エフェクターというもので音を切り替えて様々な音を出し、演奏する」という動作の解明にたどり着きます。

しかし、だからと言ってエフェクターを色々買い揃えるには世界一アホな生き物に分類される中学生男子にはハードルが高かったのです。
何せバンドを組んでいる訳でもなく、曲が作れる訳でも演奏活動をしているわけでもありません。
多彩な音など、出なきゃ出ないでいいのです。出せたところで友達相手に微妙な自慢ができる程度、アン直で歪み一辺倒しか出なくても明日の飯は食えます。
むしろ、カップラーメン買うのに死ぬほど悩んでいるような時分に「この曲のこの部分」のためにペダル一個買うような余裕は皆無です。

しかし、元々憧れたのがhideであり、物理的に出せない音のためにコピーを諦めた曲たちを思えば、有意義な投資にも思えます。
さらに、はじめた当時とその時では何よりモチベーションがちがいます。
どうやら今後のギターライフに、遅かれ早かれエフェクターというものは必要なようなので、どうせなら色々なものを弄りたいじゃないですか。
少ない貯金と、やりたいことの折り合いを一生懸命考えた結果、人生初のエフェクターとして「ZOOM GFX-707」を迎えるのでした。

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今に至る、エフェクター沼の入り口

素敵な小噺として、なんとかお年玉で買えそうなこの707を楽器屋さんで購入し、「シールド、ある?」という店員さんの助言を「あるに決まってんでしょw」と薄ら笑いで聞き流し、家に帰ってアンプに繋げようとしたらシールドが足りなかった、という思い出があります。
ギターからエフェクターへ、の後にエフェクターからアンプへ向かうシールドがもう一本必要だということすら知らなかったのです。
仕方なく翌日買い足しに行ったのですが、それはそれは罰の悪い顔をしていたに違いありません。

そして、いざ使っていこうということになるのですが。
当然、マルチというのは自分好みの音色を保存してそれを曲中に呼び出し、適切な音色で演奏をするためのものなのですが、その音色を作る時点でお手上げです。
何せ、何を使うとどう変化するのかが全くと言っていいほどわかっていません。
名前がかっこいいのでなんとなく覚えていたオーバードライブというエフェクターがどれで、どんな効果なのかすら、です。
「ファズ?ディレイ?は?」ってなもんです。
「オクターバー?オクトーバー?8月?あ、10月か」ってなもんですよ。

当時ネットも自由に使えなかったので、この段階から取説と一緒についてきた音づくりマニュアルみたいな冊子で手探りです。

今思い返してもゾッとする道のりです。

よく言われる「音作りには正解なんてない」って言葉があります。
俺もそれは大賛成です。
正しくかけたとしても、セオリーと違った掛け方をしても、全く使わないにしても。
出た音が本人、バンドメンバー、アンサンブルにおいてそれがいい音であるなら、他人がとやかくいう物ではありません。
アンプやエフェクターを演者側が勝手にいじった、改造した、という話は事実としてたくさんあります。
しかし、ここで大事なのはあえてセオリーから外れている人も、内部改造しちゃう人も、「判断できる耳」と「膨大な知識と経験」から裏付けされて初めてできることです。

正解なんてないよ!と言って突き進む人と
正解なんてわからないよ!といってフラフラ進む人とは、雲泥の違いがあります。

当然、後者でした。

細かく書くとめちゃくちゃ長くなりますし、前回の内容と被ってくる話なので割愛しますが、最終的に納得ができる音になるまでは追い込めなかったと思います。ですが、この707を通して各エフェクターの働きや繋ぐ位置、セオリーそのものをなんとなく把握できたのは、今にも活きる非常に重要な知識でした。
結局この707は、その後19歳くらいまで使い続けることとなります。

その後、今のHELIX LTに続くまでの「いい音探し」の道のりは、それはそれは険しいものとなりましたし、ゴールしたとも思っていません。
ですが、この時の判断と707という機種は、俺にとっての大切なターニングポイントだったように思います。
機材との出会いや仲間との出会い。こうして今に至るまで、忙しくも楽しいギターライフ、バンドライフが送れています。
皆さんにも、楽しい音楽ライフが待っていることを祈ります。

できないことに取り組む

基本的に、これからギターを始める人、始めたばかりの人にアドバイスを求められた時、こう言います。
「最初は絶対にできない。できるようになるまで気長に頑張れ」
文章にすると一見無責任なように見えますが、これは真理だと思っています。

なぜなら、ギターを始めるまでの生活において、ギターを演奏するための筋肉など、必要がないのだからつくはずがありません。
「初めてギターを弾く」という行為は、突然自分の体に今まで未知な上に、生きる上で全く必要としない負荷をかけるのです。こんなの、対応できる方がおかしいのです。

ですが、逆に言えばその筋肉がつくまでがんばりさえすれば、ある程度は必ず弾けるのです。
ここまでたどり着ければ、「弾ける楽しさ」「音楽の楽しさ」が味わえるのですが、残念ながらその前にやめてしまう人もたくさんいます。
俺も実は、今回の文章以前にギターを買ってすぐ、一度やめています。やってられっか!てなもんです。
最初は力の入れ過ぎで指が痛くなります。皮だってむけてしまうでしょう。
俺など爪を剥いだこともあります。
「力入れ過ぎだよ!」と言われても、どれくらいの力加減がいいのかわからないのだから仕方がないのです。
そのくせ、思った音は出ません。当然だと言いましたが、事実としてこんなもの面白いはずがありません。
しかしこの段階での練習方法としては、もうFだろうがBmだろうが頑張れ!しかないのです。
で、「頑張れったってヨォ…」となり、「もういいや別に…」となるのです。

俺自身、ギターを弾いて20年になりますが、この対処法だけは如何ともし難いのです。基本的に本人が頑張ってできるようにならないと、コメントのしようもない段階と言いますか、小さなコツとかはあっても、劇的な効果をもたらす助言はできない部分です。この部分は「ギター演奏という動作を体に慣らす」期間だと割り切るべきです。

確実に面白くないけど、ここを超えないことには始まらないという構図が、お勉強みたいでなんか嫌ですよね。楽しいと思ってギター買ったのに。
その気持ち、よ〜〜〜〜くわかります。

ですが、「じゃあなんとか教えてくれよ!」と言われても困ってしまうのは先述したとおりです。
肉体的、実践的なフォローはできませんが、俺のおすすめとしては「ギター演奏以外のところでモチベーションを操る」です。

理想の環境を自ら作る

モチベーションを「あげる」ではないのがミソでして。


「自由自在に楽器を操り、憧れのあの曲やこの曲を演奏してる自分を想像する…」


なんてことはやってはいけません。
ほぼ意味がないからです。


イメトレが効果を発揮するのはもう少し後の話です。
今は遠く儚い理想など、目の前のにっくき鉄線6本にたやすく潰される時期です。
こいつらを確実に、我が支配下に置かねばならないのです!

そのために、やらなきゃならん。
でもつまらん。つづかん。痛い。
ではどうするか?

俺が実際にやった練習環境の作り方は、こうです。


できるって言っちゃう。

言っちゃいましょう。買ったその日から。
できますって。弾けますって。

誰彼構わず。自分から言いふらしてください。
そんな事聞かれてない?構うもんですか。
なんなら掲示板に貼り出してやりなさい。ギター弾けますよって。
「ギター弾けます!」て言うTシャツ作って、それ着て練り歩きなさい。
あなたが学生なら、全校集会のときにマイクジャックして宣言しなさいよ。
あなたが社会人なら、社訓の上かなんかに極太マッキーで書いてやればいいでしょう。

ギターを買ったからには、やりたいものが曲だったりフレーズだったり、サイズは様々でもありますよね?

言うんです。できますって。

ほんとはできない?知るもんですか。

と、こうすることによって、あなたには「弾けるようになる」以外の選択肢は無くなります。
ちょっと例文ではしゃぎすぎましたが、要はこう言う事です。

これの一番綺麗な例は、「楽器未経験の友達同士で集まってバンドを組むことが楽器購入より先に決まり、あなたにギターを割振られた」です。
これの場合は宣言しなくても、友人とのモチベーションや責任感から、ある程度うまくいかなくても頑張れます。

このモチベーションを疑似的に作るわけです。

もちろん本当にマイクジャックや落書きする必要はありませんが、「へー、今度聞かせてよ」の今度が来るまでに、と言うある種のタイムリミットの設定と退路を断つと言う、実は一粒で2度美味しい手段なのです。

もう一度断言しますが、ある程度は必ず弾けるようになります。

ですのでこの手段を使うときの注意点は、「明らかに無理なものを目標にしない」ですね。

本日はこの辺で…

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