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【実話】無駄予知夢

今まで見た予知夢?、いや正夢の中で、一番「なんやねんこれ!?」と思った夢の話。

ある日、寝てる私の枕元に僧侶が現れ、「よく聞け!墓の家紋が違っている!!」と言った。

目が覚めて、先程の夢で僧侶が言っていたのは一体なんの話だろうかと心配になり、すぐ実家に電話をした。

「ああ、家紋の件やろ?あれは昨日訂正したからもう大丈夫やで。あれ?この話あんたに言うたっけ?」と母。

いや、私は夢が気になったから電話をしただけだ。墓も家紋もなんの話かわからない。

母によると、母方の親族の間で祖父の墓を作るという話になったのだが、注文の際、うろ覚えの記憶で石材店に伝えた家紋のデザインが間違っていたらしい。

しかし正しい家紋の写真は本家から送ってもらって、昨日石材店に訂正したのだという。

(なるほど。それであんな夢を見たのか…)

「で、結局訂正は済んだわけなん?」

「そうよ、まだ墓石掘る前に訂正できて良かったわぁ〜!」と笑う母。

「そうか…、それじゃあ、良かったね。じゃね」と電話を切った。

それからしばらく自分の家の固定電話を前に座りこんだ。

なんで…

なんで、あんな夢を見たんやろう…?

墓を作っていること、家紋が間違えていること。当たったところでそれはすでに終わっていることだった。

「なんやねん、この予知夢、いや正夢???」

当時、まだ二十代だった私はわけがわからず、ただ首をかしげるばかりだった。

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