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2023年上半期大満足

少しだけしょーもない私の話をします。

職業柄、下半期には苦しくなることが多く、上半期、面白そうな演劇の告知が出る度、よし、絶対行こうと決めて着々と劇場をあとにしてきました。

要領の悪い私なので上半期から人に迷惑をかけ続けていたけど、演劇を見に行かない私よりは見に行った私の方が頑張れたはず。

日常が大変な分、今まで以上に、観劇の日をとても楽しみにしていた。これほどまでに、生き甲斐だ!と強く感じながら、演劇に助けてもらった年は無いくらい、生活の中に存在する観劇の時間が幸福で、息抜きで、必要です。

娯楽であり、生き甲斐。
今までより通う日数はもしかしたら少なくなっているかもしれないけれど、一回の観劇で得られる様々な感情・思考は膨大で、とても楽しい。

おしゃれをして家を出るまでが楽しいものだけど、そんな余裕が無い日でも、極論、チケットを握りしめて電車に乗れば、劇場は私を歓迎してくれます。なんて素敵な世界でしょうか!

素敵な作品に溢れていたなあ。素晴らしい役者やスタッフがたくさんいたなあ。

少しずつ振り返って、下半期も頑張るか。

冬単
大好きな役者が演じる、大好きなキャラクターが試練を迎える日々の話。挑む役者もただならぬ覚悟で頑張ってくれていたようでした。
そしてこれまた大好きな冬組の芝居は、毎公演、色が違い、果てしなく面白い。
いくら見ても見足りない、毎日役者が命を燃やしていたこと、忘れません。語ると長いのでこの辺で。

モノノ径
初めて行った飛行船シアター。プロジェクションマッピングをフルに使った演出。空間ごと妖が支配する作品にぴったりの劇場。独特の「間」や空気感がたまらない原作と向き合った座組の努力の結晶でした。荒木宏文さん(今は新木宏典さん)の芝居はすごい!ずっと見ていたい薬売りでした。

HAPPY WEDDING
ずっと私の脳の片隅にいる、気になって仕方ない男、梅津瑞樹の芝居心を垣間見る時間。何役もケロケロと変えて演じるトリッキーな一人芝居。
整いすぎた顔のわりに、そう簡単にとろけさせてくれない、宇宙人みたいな芝居をする人。これからも時々覗きに行きたい世界です。

おとぎ裁判
大好きな役者が、自ら主演を務めてきたシリーズの、今回は演出も手掛けるという。忙しい中本当に心配だったろうけれど見事に昇華した作品。立ち位置は今回主演から外れたかもしれないけれど、やっぱりアケチを演じる古谷さんが好き。古谷さんが演じるアケチが好き。そして古谷さんより長く舞台上にいることとなった共演者がこれまた素晴らしく、最高のエンタメでした。この作品が大好きです。

LILIUM
演出家、末満さんのライフワーク、TRUMPシリーズより、当時はアイドルたちが初々しく演じていたリリウムの再演。完全オーディションで勝ち取った女優たちのリリウム。初々しさが作るものもあるし、技術が作るものもあるけれど、物語の衝撃はそのままに、苦しいほど美しくて、目の前でこの世界を見せてもらえる日が来るなんて思っていたなかったので、震えました。特等席をいただいて、シンメトリーがよく見えて圧巻でした。

劇団朱雀
次公演をやったら絶対に見に行く!と数年前から思っていた作品。早乙女太一の芸は一級品、誰にも真似できない、100年に1人と言われた才能は本物。その人が作る劇団に集う方々の実力と個性とパワフルさ!終始魅了されて、楽しくて、面白くて大衆演劇にも、もっと触れたくなりました。

コンボイランド
再演にして新作。ほんの最近まですっかり余韻に浸っていた作品。今もだけど。コンボイに衝撃を受けてすぐに新作として目撃した初演。コンボイの長い歴史をお裾分けしてもらったようで、ものすごい幸福感でした。それが再演になり、より深いところまで連れて行ってもらった。新メンバーも間違いなくコンボイであることを見事見せつけました。コンボイでしか得られない人の輝き・魅力に圧倒され、憧れ、こちらの生命力が上がるのを感じました。また必ず会いに行きたい。

これに加え、ゲズントハイト、けむりの肌に、桜姫東文章、春単。

演劇の魅力にとりつかれて数年、演劇を見て何も貰えない日なんてない。人間が生でその場で演じる、そのエネルギーに勝るものはない。なんて手間がかかる、なんて儚い、演劇って、作るのにとんでもない力がいる。でもそうして生み出したものの素晴らしさよ。その一瞬のために時間を費やさない手はない。

下半期、忙しくなるし個人的には生活環境も変わるので更に余裕が無くなりそう。でも、演劇で貰えるエネルギーは、何より私の血肉になる。ほどほどに、体も大切にしながら、幸せに生きるぞーー!

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