大好きなこと、折り合いの付け方

さて、ライフスタイルに変化のあったこの年に、いろんな人の話を聞いて、覚悟を決めて、今までよりも少ない遠征でそれでも楽しく今までと同じ気持ちで役者を応援したい私の、実際に辿った軌跡、または今後迷った時の自分自身への指南書をここに記します。

覚悟を決めました

 まず覚悟を決めます。実家を離れて生活し、これからお金のかかることがいくらでもある。残業代なんてほとんど貰えない仕事だし、月給も安い。これからは今までのようには劇場に通えないぞ、イベントに参加できないぞ、という時。自分だけではなかなか変えられない、今までのブルジョワな生活。それだってカツカツでかなり倹約していたのですが。

 私は運良く、自分がこれからなっていくであろう生活に近い人生を、先に送っている先輩に話を聞く機会をいただいた。

 話してみると分かった。思っていた以上に私は不安に思っていたし、覚悟ができていなかった。どうしても自分の思い通りに好きな場所に通えない、都合がつかないこともある、お金をかけなければいけないところも変わってくる。それで悔しい時は必ずあるけれど、自分で選んだ別の道を進む中で得られる幸せも必ずある。悔しい気持ちも蔑ろにせず、大切に、受け止めてくれる人に聞いてもらって、それでまた頑張ればいいよって教えてもらいました。そんなの一人じゃ無理かもしれないけれど、こうやって頑張っている人が、目の前に、他にもいるんだと分かったことが、とても心強く、覚悟を決める勇気をくれました。

同じものが大好きな友達

 私には、同じものを愛する友達がたくさんできました。今まで、人に頼れなかった頃は、私が自分で観にいかなければ、その時のことを誰にも聞けない、何も受け取ることができないと、どこかに焦りがありました。今まで仕事などの都合で1日しかないイベントにどうしても行けない時は、絶望した気持ちだった。でも今は違う。同じものが大好きで、似ている感想をもって伝えてくれる仲間ができた。自分で見るのが一番だってみんな分かっていて、それでも叶わなかった人のために言葉を尽くしてくれる人がいる。それがとても心強い。そしてやはり同じくらい同じものを応援している人の目線でもらう感想は、自分にとって、格別に良いのです。注目すべき場所が似ているからなのでしょうね。

分かってくれるすごい人たち

 自分のために観劇しています。自分がお芝居を見たいから行っている。でもそりゃ毎日見るに越したことはない。だって少しずつ変わるのが生物である演劇の醍醐味だし、客席が埋まっていた方が絶対にいい。

 でも、行けなくたって、大丈夫な理由がありすぎて安心する。いつだって演劇は全力で私たち観劇者を待っている。行ける日に行って席に座れば、その瞬間に渡せるもの全てをこちらに投げてくれる。いつだって今日限りのお客さんがいることを理解して全力でいいものを見せてくれる人たち、を、好きになった。一生に一度演劇を見る人にも何か届けようと思ってやってくれていることを知っている。だから、大丈夫!


 とまあこんな具合で、少し都内に行くことが減ると思うけれど、変わらず大好きな演劇を、自分なりに折り合いをつけて、味方につけたいものは味方につけて、楽しくやっていけると思う。私が通える数が減ったとて、演劇の魅力は減らないし、なんなら一回で受け取る私のエネルギーはきっと倍増する。そして観劇を減らした時間で経験する新しいことが、私に新たな観劇後の感想を産ませてくれる。誰でも得られるとは限らない幸せを手に入れたから、明るく前に進んでいきたいです。ま、急なイベント参加も多いあの人ですから、お人柄にも惚れちゃってる身としてはやっぱり行けないことが増えるの、寂しいけどさ〜!お芝居で全部返してくれると思っているので!

 受け止めてくれてありがとう〜!

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