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【映画】シン・仮面ライダー

(注意‼︎)
・私は仮面ライダーの知識がほとんどない新参者で  す。
・多少のネタバレが含まれます。公開期間なので話の大筋には触れないようにしているつもりです。

予告映像の、静かで淡々としている雰囲気が気になり、見に行きました。

その雰囲気を一切損なわぬまま本編は始まって終わりました。私にはとても心地よかったです。

全ての人物に道理が通っていたと思う。自分の正義を貫いていたし、人らしかった。

驚いたのは年齢制限の原因となっているであろうスプラッタ表現。

仮面ライダーのイメージが・・・と一瞬不安になりましたが、そんなのも束の間、仮面ライダー本人の持つ人間性が、行動が、仮面ライダーたるものを見せてくれた。心配は不要でした。むしろむごい血飛沫が、必要なものであったと思う。

弱く頼りない部分がこれ以上あってもなくてもダメだった。ヒーローたるもの精神力。覚悟を決めるまで周りの人は主人公を一切甘やかしたりしないし、強要もしない。そしてその状況に自ら向き合い、応える力を持っている主人公でした。

こんなに優しくて強い仮面ライダーから始まっていた、と思える今作があるなんて、素晴らしい。
仮面ライダー生誕50周年にしてこの人物像の主人公とは。仮面ライダーをひと作品ずつしっかり見てみたくなりました。仮面ライダーシリーズを長く見続けてきた人の目にどう映るのかは分かりませんが。

淡々と話をする登場人物たち。静かな背景、音。気持ちを表に出したり元気ハツラツとした人が出てこない分、細やかな感情の動きが少しの仕草で顕著に分かり、伝わりました。放たれる言葉の一つひとつも丁寧に受け取り、返している。言葉の端に言葉以上のものが載っていることにもお互いが気付いている。


間違いなく「人」の物語でした。現代に珍しいほど真っ直ぐな、必要な、ヒーローらしさを携えて。素晴らしかったです。

追記:どうやら仮面ライダーファンの皆様にも好評のようでトレンド入りする2号、一文字隼人!原作通りの?人間性・一挙手一投足がそこにあるようです。すごいぞ柄本さん。自分の信念と心の赴くままに進むかっこいい人だなあと私も思いました。本郷とはまた違うかっこよさがあり、どちらも自分の信念を持ち自分で選んだ道を進む力がある。それ故にお互いにあれほど信頼できたのでしょうね。
 この物語は信頼でつながる人たちの物語であったようにも思います。愛や友情ではなく、信頼。あの過酷な状況で人を信じることの力強さ・心強さたるや。

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