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建設会社の安全対策を提案してみたら生産性も向上した

中小規模の建設会社から「安全に対する意識の向上を最近元請けから要請されているのだが、具体的に何をどう改善していったらいいかわからない」といった相談がありました。
実際現場を見に行って感じたのは、視覚的な対策が欠落している印象を感じました。
また、朝の作業前にする危険予知活動が一方的な伝達の場になっていることに違和感を感じました。
で、早速改善の提案


🤓まずは視覚的な部分から

昨今、2・3日で終わるような小規模な現場が多いとの事で、作業区画がカラーコーンを並べただけの簡易な区画であったのでまずは区画を明示するために、チェーンで仕切りを実施。数がいるのでなるべくコストをかけずに、また携帯性も考えプラスチックのチェーンを100円ショップで揃えました。コストは1本200円ちょっと(100円のプラスチックチェーンを2個くっつけて、5個で100円の輪っかを両端に組み合わせ)

すべて100均でそろえてます

それを20本程用意し、作業区画を実施

こんな感じに区画をつくれます

また、工事管理用垂れ幕に事故予防の標語等を掲示してあったのですが、それだけでは心許ないと思い、視覚的に目立ちやすい位置に安全対策掲示物を貼付したコルクボードを設置(安全対策掲示物サイトからダウンロードしてパウチフリー用紙に印刷)
コルクボードにした理由は第1にコスト(アマゾンで2,000円前後)、2つ目は携帯性(コルクボードなので軽量)、3つ目は自立させれる事

工事車両に区画を実施・安全対策掲示物を掲示

これで視覚的にはだいぶ良くなりました。

🫡次は意識改革

朝の危険予知活動が一方通行の周知活動であったので、作業に従事する全ての人の意識を高めるため全員参加型の活動へと変更。
進行役がランダムに指名し、前の発言者へのアドバイスと自分の安全に対する本日の取り組みを発言させる。
特に前の発言者へのアドバイスを求められるのがポイントで、全員の取り組みをしっかり聞いておかないと、アドバイスができない不安がつきまとうので、みんなの発言をきちんと聞く体制になる。
その結果、全員参加型の活動へと変貌しました。
トップダウンで言われてやるのではなく、自分自身で本日の取り組みを発言しているので、取り組みを順守しようとする姿勢もgood!
「凡ミス」や「ヒヤリハット」が減り、生産性も向上しました。

➡️その後

担当の方に聞いたのですが、作業の合間に「そこ危なくない?お前それ今日の朝自分で発言してたよなぁ~笑」なんて場面も見かけるようになったそうです。

「安全はすべてに優先する」とはいいますが、労働生産性向上を強く求められる昨今、費用をかけずに安全性を高める手法も必要ですよね。

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