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20210106


夢の中で夢を見て、しかも現実と同じ視点の夢だと混乱する。同じようにベッドに寝ていて、起きて、でもそれは夢の中の夢で起きただけで、そのあと本当に起きて、さっきも起きたはずだけれど、と思い、どこまでが夢でどこからが現実なのか、境目がわからなくなる。

冷えるので、ニットの上にさらに分厚いカーディガンを羽織ると、重たくて、全然動けない。諦めて暖房を強くして、身軽になった方がいいのでは、と思うのに、やっぱり重ねてしまう。そして動けない。どんどん動けなくなる。

石田千『からだとはなす、ことばとおどる』に、思えば、子どものまわりのほうが死に近い。と書いてある。ことばは、覚えるというよりも、再会に近い。とも。

もうあれから、二十年近く経つのだな。正確には、十九年、か。食べることを拒んだ。それは生きることを拒むのと同じで、本当にその通りに、体はしぼんでいった。わかってほしかった。食べたくないのではなくて、死にたいんだと。今だって、変わらない。繰り返すだけ。子供から大人とか、夢からうつつとか、あの時から今とか、昨日から今日とか、境目なんてなんにもどこにもないんだな。

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