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ままならない

気付いたら、あんなに憂鬱だった11月がいつの間にか終わっていた。ハロウィンで盛り上がっていた街は一気にクリスマスムードに変わり、コンビニにはデカデカと「クリマスケーキ、おせちの予約受付中!」の文字。

常に先取りをする世間に置いていかれ、私はいつまでも過去のことにばかりとらわれている。

時間の流れが本当に恐ろしいくらい一瞬で、数ヶ月前のこともはるか昔に感じる。記憶が頭の中で入り乱れている。あの思い出はいつの、あの会話は誰との。

高望みしないから、ずっとこんなのが続けばいいのに、ずっとこんなので良いのに、と思っていても、ずっとなんて続かない。現実から目を背けてお酒に逃げて、適当な浅い会話を楽しむことが続いているけれど、いつまでもこんな風ではいられないことは、自分が一番わかっている。

毎日泣いていた日々を思い出して苦しくなる。自分の決断に自信を持てない。私は、いつまでもタイミングに振り回されて、選択を間違えることを恐れている。怖い。間違えたくない。選んだ方を正解にすればいいのか、どうすれば正解になるのか、何が正解なのか、考えてわかることなのか。傷付けたくないけれど、それ以上に傷付きたくない。

2023年、振り返ってみると人生で一番異性に好きと言われた年だった。それなのに幸せになれていない。どうしてこんな人生なのに、いつまでも孤独なのか。絶対幸せになるぞという気持ちを持っていたいけれど、なれる気がしない。幸せを感じる瞬間はあるけれど、私には幸せの継続がない。幸せが続く予感がしない。

全ては期待するだけ無駄であり、誰も救ってはくれず、自分自身で何とかするしかない。一瞬の気の緩みで身を滅ぼしかねない。強くありたい。継続した幸せが手に入らずとも、どん底まで落ちないように、必死で毎日生きるしかないのである。

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