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第44回ABCお笑いグランプリ感想

第44回ABCお笑いグランプリを見たので、その感想を書いていこうと思います。

Aブロック

天才ピアニスト

面白かったです。まず、ますみの演技がうますぎます。笑い方が本当に面白かったです。そのほかの演技も全部パワーがあって芸人として最高だと思います。また、竹内さんのツッコミのタイミングも絶妙すぎます。「え?なんで笑ってんの?」の「え?」のところでお客さんを見る感じが、まじでめっちゃうまいなあと思いました。

ただ、ますみが最後、竹内さんのナイフを奪って自分の体を刺すところに関しては、ちょっとよくわかりませんでした。笑いに繋がるというより、本当に「なんで?」って思っちゃいました。最初のつられ笑いのところは面白かったので、そことの差は何だろうと思いました。

あと、発想的には去年のさすまたのネタの方が面白かったかなと思いました。ただ、今年のキングオブコント頑張ってほしいです。

素敵じゃないか

最初の感想としては、マイムって細かく丁寧にやるとこんなに面白くなるんだということでした。特に、机に彫刻刀で掘るなと言いながら机を持ち運ぶところのマイムのリアルさとか、車庫入れした後に鍵を返すところとか、めちゃくちゃ面白かったです。

ただ、漫才の本筋で勝負しているネタではないので、その点で僕は減点あるのかなと思ってしまいました。ただ、プロの審査員からしたらそんなことは無く、素敵じゃないかが1位通過しました。

こたけ正義感

こたけ正義感は去年のABCも出ているし、そのネタをアップデートして今年のR-1も決勝まで行ったし、めっちゃ面白くて好きでした。でもネタについてちょっと思っていたのが、今までのネタは既存の法律を紹介するだけという要素が大きかったので、何かもっと新しいネタも見たいなあというのが正直なところでした。

そこでこの、歌の歌詞をリーガルチェックするという新しいスタイルを持ってきてくれたのは、めちゃくちゃ嬉しかったです。去年よりもはるかにレベルアップしていると思いました。ちょっとでもミスると映像に間に合わなくなるのに、そこで全くミスらずに行けてたのも凄いと思いました。

サスペンダーズ

「だめだ、見てえ!」のところと、「ストーカーだ!」のところで2段階裏切られて凄い面白いなあと思いました。ただ、自分たちでも言っていましたが、客ウケはこのブロックの中では少ないかなと思いました。

Bブロック

ダウ90000

もう面白いところが書ききれないほど面白かったです。去年のネタは僕が「独白」という舞台用語みたいなのを知らなかったので、あんまり内容が入ってこなかったのですが、今回はめちゃくちゃ面白かったです。8人を活かす最大限のやり方だったと思います。特に好きだったのは、「こねくり回す」からパンのたとえの人に行くところとか、ドラマのたとえ弱いという伏線を張りつつ、最後「高畑充希みたい」で綺麗に落とすところとかでした。めちゃ良かったです。

令和ロマン

まず令和ロマンはツカミとアドリブが秀逸すぎます。最初の掴みのダウ90000いじりとか、カベポスターのセイザーレス入れてきたりとか、本当にTHE SECONDに出るような芸歴の芸人がやるようなやり方だなと思いました。

ネタの内容としては、個人的に令和ロマン好きなのでかなり期待していたのですが、正直去年のAKBのネタの方が好きかなあと思ってしまいました。でも、最後の「今までありがとう」「かな~」のところはめっちゃ面白かったです。

ただ、アンガールズ田中が、くるまのことをモテなさそうみたいなことを言っていましたが、たぶんくるまはめちゃくちゃモテると思います笑

ハイツ友の会

VTRで清水さんが、共感できる笑いをやりたいと言っていましたが、正直今回のネタに関しては、僕の勉強不足で全く共感できませんでした。声優学校ってそんなに下に見られてるの?笑って感じでした。

演技に関しては、西野さんは普通だけど、清水さんはちょっと棒読みすぎるかなと思ってしまいました。でもそれが面白さとかキャラクターの良さに繋がってるのかな?とも思うので難しいです。

友田オレ

まず現役大学生でこの決勝の舞台に立っているのが、めちゃくちゃすごいと思います。決勝発表記者会見を見た感じでは、かが屋、ラランド、シンクロニシティ、9番街レトロなど、数々の有名コンビがいたのに、そこをなぎ倒してこの枠に大学生が入ってきたというのは、まさに快挙だと思います。

ネタは唯一の歌ネタで、非常に堂々としていて歌も上手く、心地よかったです。内容的には結構シンプルなのに、こんなに面白いのはなんでなんでしょうか。歌い方とか、声質とか、色々な要素が重なって面白くなってるんだろうなあと思います。

Cブロック

ストレッチーズ

このネタは去年のM-1グランプリ準決勝で見たネタで、僕はこのネタを見たとき、ストレッチーズは決勝に行くと予想したくらい面白かったので、本当に大好きなネタです。また見れてよかったです。

ネタ的にはやっぱり横に時間軸を作るっていうところが大発明のネタだったと思います。また、審査員の山内が言っていた通り、さらに軸を増やしたりするネタに進化させてほしいと思います。そうすれば今年のМ-1は決勝も本当に狙えると思います。

ヨネダ2000

めちゃくちゃ面白かったです。今大会で個人的に1番面白かったのはこのヨネダ2000のネタでした。う大さんには、新しいヨネダ2000がもっと見たかったというアドバイスを受けていましたが、一般人の感覚からすると、このネタで、もう十分すぎるほど進化していると思いました。

進化したと思った理由としては、何と言ってもわかりやすさが格段に向上しているからです。僕はヨネダ2000のネタを今まで見てきて、初見でしっかり理解できたことがあまりなく、何回も見るうちに面白さを理解するという感じだったのですが、今回のネタに関しては、もう初見から大爆笑でした。

しかも、去年のM-1の餅つきのネタよりもはるかに漫才っぽいと思いました。あのネタは漫才なのかどうかわからないという人も多かったとは思いますが、今回のネタはめちゃくちゃ漫才の形に近づいていたと思った人も多いと思います。それなのに、その漫才に近い形の中でふざけまくっていて、本当に1番やりたいことをやっているコンビだなと思いました。しかも去年のM-1決勝から約7か月しか経っていないのに、このレベルまで来ているので、本当にすごいなと思いました。

このネタの良いところを上げればキリがありませんが、まず大声を出して掴みが早かったこと、愛さんとの掛け合いが多かったこと、上述したように内容が理解しやすかったこと、客ウケがめちゃくちゃ良かったことなどがあります。僕が特に好きだったのは、「クイズ、どっちのグーでしょう?」のところと、最後の「収納上手」のところです。もうほんとにふざけすぎだろって感じです。あと跳び箱するところで、愛さんが誠を倒しちゃったところで、それまで大声を出していたことに謝っていたのに、そこからは倒しちゃったことに対して謝ることで話を展開させていくところとか、マジですごいなと思いました。

う大さんのアドバイスはまた新しいネタを作る時に活かせばいいと思います。このネタだけでもう充分2年連続M-1決勝はいけると思うし、もしう大さんのアドバイス通り新しいヨネダ2000を見せられるようなネタがもう1本作れたら、М-1優勝も本当にあり得ると思います。

ダブルヒガシ

個人的にはあまりハマらなかったというか、ヨネダ2000の方が圧倒的に面白かったかなというのが正直な感想です。最初の「職業に貴賤なし」という言葉も、ツッコミの人が知らないっていう体で進んでいくのは若干違和感がありました。さすがに「職業に貴賤なし」って言葉くらいは誰でも知ってるだろうと、ちょっと引っかかってしまいました。

しかし、警察のビデオの下りからはめっちゃ面白かったです。

オフローズ

最初の「幽霊でも見えない人がいる」という設定がめちゃくちゃ面白かったです。ただ、最初がピークで、そのあとはちょっと笑いの数が下がっていっていたのかなと思ってしまいました。

ファイナルステージ

令和ロマン

これは去年のM-1の準決勝でやっていたネタですが、僕は当時このネタを見たときあまりにも面白くて、100%決勝に行くと確信したくらいのネタでした。(実際には準決勝敗退してしまいましたが)

しかも、ストレッチーズは去年のM-1準決勝から恐らくほとんど中身を変えていないような気がしましたが、令和ロマンはさらに内容をブラッシュアップさせて、去年のM-1準決勝より進化させている気がしました。去年のM-1準決勝では、山手線ゲームの下りとかがあったような気がしましたが、今回はありませんでした。

ネタの内容としては、やはりくるまの演技がうますぎるというのが、まずあると思います。審査員も言っていましたが、恋愛リアリティーショーに参加している高校生それぞれのキャラクターの解像度がすごく高かったです。1人5役演じ分けるってなかなかできることじゃないと思います。それに加えてけむりの、「俺がおじさんなばっかりに」が、めっちゃはまってて超面白かったです。やっぱり哀愁があると笑いに繋がるのかなと思いました。

あと小ボケ的なものも全部ハマっていて超面白かったです。「どんなことよりも絶対に恋愛を優先する」とか、「喋ってたらイケメン」とか、めっちゃ面白かったです。沖ノ鳥島も面白かったです。なんかこういうインテリ系のボケってなぜかウケやすい気がします。

ただ強いて言うなら、けむりが女子高生の告白に対して「未成年はちょっと」って言って断って、その後男子高校生に殴られる流れは、ちょっと引っかかりました。未成年だから断るっていうのは、別に殴られるような悪い理由ではないと思ったからです。

しかし、全体を通して最高に面白かったです。M-1決勝でやっても全然いけるネタだと思います。今年またこのレベルのネタが作れたら、M-1決勝初進出も絶対にあると思います。

ダブルヒガシ

誰も知らん奴の誰も知らんラジオをやるっていう設定がめっちゃ面白かったです。ただ、ネタの中身的には個人的にそこまでハマりませんでした。でも、芸能人の名前をもじった架空のラジオネームのところはめっちゃ面白かったです。

素敵じゃないか

これめちゃくちゃ面白いネタだと思いました。というか、どうやってこの切り口見つけてきたんだろうと感心しました。確かに押し続けるって連打と長押しどっちともとれるなあと思いましたし、それと同じように壁ドンとか助けを求める時とか、似たようなシチュエーションがたくさんあることを見つけたのも本当にすごいと思いました。マジで面白かったです。

まとめ

個人的には、ヨネダ2000の1本目と令和ロマンの2本目が、かなり面白かったかなと思いました。ここにストレッチーズを加えた3組が、今年のM-1決勝に出てくれたらうれしいなあと思いました。




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