【カンノ動向】2023年12月19日~25日

12月19日(火)
丸一日仕事。その帰りにアップされてたZAZEN BOYSの新曲「永遠少女」を聴く。前作のアルバム「すとーりーず」はMVはなかったから、おそらくZAZEN BOYSとしては15-6年ぶりのMV。疲れも相まってか、聴きながら泣いてしまった。まさか年末に今年のベストが来てしまうとは。

2000何年かのロッキン、向井秀徳アコースティック&エレクトリック「自問自答」内で第二次世界大戦に触れつつ歌ってたライブ映像があり、たしかMUSIC-ON TVだったと思うが、中学生が高校生のころ、かぶりつくように見てたのを思い出した。完全にあの頃に戻ってしまった。さあ、いよいよバンドがやりたい。

12月20日(水)
午前中は自宅作業。サムオブ文字起こし。ひとまず収録分はすべて完了。これでしばらくネタ出しやらなくて済む。安堵。近所の八百屋さんでハッシュドビーフ材料の買い物。行ったスーパーの牛肉が高かった。日中散髪。夕方頃帰宅してハッシュドビーフを作ったら、なんだか身体が腑抜けてしまって、掃除をやろうと思ったけど体力ゼロ。そこから約12時間、泥のように眠ってしまった。タイムマシーン3号のYouTubeを流しながら眠る。起きたら「久しぶりに発刊されるハンターハンターを買いに行く」回が流れていて、ちょうどその時、タイムマシーン3号とハンターハンターに関する夢を見て起きたところだった。夢や自分の(無)意識なんてコントロール可能なんだよなと思った。


12月21日(木)
昼から仕事。夜は友人と2軒はしご飲み。合間にリップPES、スチャBose、BIMの「Be×One」セッション動画を見る。PESがみるみるラップではなく歌に力を入れている様が面白い。2001年発売のオリジナルの「One」、2007年発売の「One(CHRISTMAS CLASSIC version)」、そして今回のこの動画で、PESの歌に磨きがかかってくる歴史になってるのは妙に香ばしい。


12月22日(金)
昼から夜遅くまで仕事。合間でサムオブVaundy回中編アップ。「Vaundyのアルバム、今年ワーストだった」と記したブログをアップした日に聴いたbayfm『9の音粋』でスージー鈴木氏が「Vaundyのアルバムが今年ベスト」と言ってて笑った。

ユーミンのコラボアルバムも聴いた。桑田×ユーミン楽曲は殿堂入りとして、あのアルバムはYOASOBI「中央フリーウェイ」が全て掻っ攫ってた。YOASOBIがやりたい放題。モノマネ芸人が「リスペクトでモノマネしてます」と言って完全にふざけたことをやる所業に手口は近いと思った。で、それをも収録するユーミンの懐の深さ。


12月23日(土)

5時起床。早すぎる。来年からポッドキャストを再始動します。その企画を2本作る。久々の音楽語りは気合い入る。お楽しみに。あとはずっとおざなりにしてた部屋の掃除。1時間でできたな。その後、仕事。Adoのカバーアルバムを聴いた。面白かった。声のジェットコースター、声のドラリオン、声の食べ放題バイキング、声の奇想天外。私のボカロ出身ミュージシャンに対するアレルギーがなくなってきた実感も面白い。「うっせえわ」の時に確実にあった苦手意識もなくなってしまった。老化には二段階あるのかもしれない。


12月24日(日)
昼から仕事。今年はM-1を一切摂取しないで過ごしてみた。ここ数年、お笑いの世界になんかノレなかったので無理に賞レースを追っかけたりお笑いのテレビやラジオを見聞しないようにしていた。私は昔からスポーツが嫌いで、野球、サッカー、オリンピック等のスポーツの祭典はほぼ見ないようにしていた。なるほど、私にとってM-1もそういうものになったのだと思う。そもそもK-1のパロディだし。格闘技なんて超嫌いだし。というか、K-1ってF-1のパロディだったっけ?

Twitterのタイムラインはお笑いの祭典への熱狂と品評が流れてくる。知人、友人、同業者、文化人等、みんな熱狂して、品評している。私はぼんやりしている。これはWBCだろうがワールドカップだろうがオリンピックだろうがずっとそうだった。で、M-1もそうなった。お笑いへの熱狂と品評にぼんやりしているだけ。

今日は12月24日のクリスマスイブ。なので、ラジオからはクリスマスソングが流れまくっていた。(あくまで私の友人・知人世界において)M-1に熱狂することがメジャーになった日本において、一人でクリスマスソングを堪能している私。この感じ、何年か前だったら考えられないな。この感覚がとても楽しかった。「クリスマスソングを聴いてクリスマスを過ごす」というベタがベタではなくなり、お笑いをぶっ通しで見ることがメジャーになる世界。

そもそも松本人志は「お笑いをスポーツに負けないコンテンツにする」ことを考えていた。これは『ごっつええ感じ』がプロ野球中継に潰されたことに由来するが、プロ野球のテレビ放送がなくなった今、この野望は達成したと思われる。お笑いがサブのカルチャーではなくなった。そんな2023年、大メジャーの吉本興業が作った大メジャーのお笑いシーンを私みたいな人間が「もういいや…」と思うのは、ある種自然なことのように思えてきた。私が好きなのはお笑いではなくて、メジャーなものに対して反発する何かだったのかなと思う。

そんな私は12月24日にクリスマスソングを聴き続けて楽しんでいた。何年か前まで「ケッ…」と思っていたことが全然楽しい。ヤマタツも竹内まりやもマライアもワムも桑田もユーミンも最高だ。お笑いが何もかもを飲み込んだ日本において、その反対なものは楽しげなクリスマスソングなのかもしれないと思った。もし自分に子供がいたら12月24日はM-1なんか見てないで、クリスマスを謳歌して欲しいなと思った。

12月25日(月)
丸一日仕事。

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