見出し画像

グラウラー文化はもっと広まってほしい

Growler、グラウラー、グロウラーとも。要はビールを詰められるマイボトル。昨年の料飲店等期限付酒類小売業免許をきっかけにビールファンに一気に広まった感があります。同免許はすでに期限切れになっていますが、最近はグラウラーでビールをテイクアウトできる酒販免許を持つお店もかなり増えました。ということで今回はグラウラー推しビールファンによるグラウラーにまつわるお話です。

お酒の量り売りの歴史

月桂冠のウェブサイトによると、国内のお酒の量り売りは貨幣経済が普及した12世紀頃から行われていたようです。

酒屋さんの店頭で、樽から徳利へと希望の量を詰めて販売していたようです。貸し徳利もあったようなので、現代でいうグラウラーレンタルの先駆けとも言えましょう。

ホノルルで感銘を受ける

グラウラー文化を強烈に印象付けられたのが、ホノルルのとあるビアバーで見かけた風景でした。その名もHonolulu Beerworks、フォトジェニックなペイントで知られる倉庫街カカアコの一角に構えるブリューパブです。

広い店舗の奥にある醸造設備で醸されたフレッシュなビールを多くの人々がテーブルやカウンターで愉しむ。その傍らでグラウラーとクレカだけ持ってふらっと現れた客と店員さんがしばしの歓談、その間にオンタップされたビールがグラウラーに詰められていく。グラウラーフィリングを待ちつつ一杯というひともいれば、店では飲まずにクルマで帰っていくひとも。ビールとブリューパブが地域の日常に溶け込んだとても素晴らしい光景でした。

コロナ禍で訪れたチャンス

期限付酒販免許の話を聞いてまず思ったのが、ハワイで見たようなスタイルが日本でも実現する!グラウラー文化が日本に根付くチャンス!という喜びでした。できれば恒久化してほしかったところです。色々と難しいでしょうけどね。

グラウラー販売が可能であれば、例えば遠方のお店にグラウラー持ってドライブに出かけてビールを詰めて帰ってくる、なんて使い方も考えられます。お店には行けないけどお店のようなビールを飲みたい、という状況をアービトラージすることも可能に。

クラウラーというビール缶詰的な手段もありますが、専用のマシンが必要になってしまいますからお店としても少々ハードルが高い。グラウラーであれば使い捨てのボトルや缶を経由しないわけですから、ビールのライフサイクルにおけるローエミッション化という意味でも良いツールだと思います。

グラウラーの注意点

密閉容器ならなんでもグラウラーとして使えるわけではありません。ビールには炭酸ガスが含まれますので、高圧対応のものが必要。温度による劣化を避ける意味で、できれば保冷容器のほうが良いでしょう。

有名どころはこのあたりでしょうか。自身はRevomaxをメインに何種類か使っていますが、ビールを詰めて一晩も経つと少し吹きこぼれてくることがあります。ビールの鮮度という意味でも、グラウラーで持ちだしたビールはその日に飲みきってしまうのがオススメ。

Take Out Beer Map

人気グラウラーブランドであるRevomaxが気の利いたマップを作ってくれています。今でもグラウラー対応OKかどうかは要確認ですが、こうやって眺めるとかなり多くのお店が掲載されていますね。

というわけで今回はグラウラーのお話でした。個人的には、お店で詰めてもらったビールをキャンプ場で飲むのが最高。それでは。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?