All The Things You Are

スタンダードが続きます。

私にとって因縁の曲をすっかり忘れておりました。

やはり、記憶のどこかに消してしまいたかったのかもしれません。

すでに10年以上前の話ですが、ジャズギターを習おうかどうしようか躊躇していました。

ギター歴だけは長く、自分の演奏にそこそこのプライドがあった自分には、以下の不安があったからです。

・若い生徒たちが皆上手。
・セッションで何も弾けずに玉砕。
・お金を払っているのに毎回嫌な思いばかり。
・今までの弾き方全否定される。
・結局ジャズを弾けるまで数年かかり、莫大な費用がかかる。

そして思い切ってジャズギターを習い始めて、上の不安だったことが全て実現します。

実現の第一弾は、入学して2ヶ月目の課題曲セッション「All The Things You Are」でした。

それまでの2ヶ月間、ひたすらこの曲のコードのアルペジオを練習していました。

で、はいどうぞセッションしてくださいなんて言われても、こんな転調だらけの曲弾けるわけないんですよね。

若い生徒が次々素晴らしいソロを決める中、恐る恐る外さないように音を出し、嫌な汗をたくさんかいたことをよく覚えています。

おおよそギターソロと言えるようなものではありませんでした。

演奏をビデオに撮ったものを貰えるのですが、もちろん今日まで一度も見たことはありません。

帰りにコンビニのコーヒー飲みながら、なんで高い金払ってこんなに嫌な思いしているのだろうと、自問自答していました。

数年後、演奏できるようになってくると、こんなに転調が多くて楽しい曲はなかなか無いということに気づきました。

ライブやセッションでは、自分からリクエストすることも多々あり、演奏が好きな曲な一つとなりました。

それでも、今日まで浮かばなかったということは、原体験がトラウマになっているのかもしれません。

自分では克服したつもりでしたが。

今は特に音楽活動と言えるようなことはしていませんが、自分なりにジャズギターが弾けるようになってよかったと思っています。

莫大なお金と時間がかかりましたが。

今回は、記事にさせていただくことの多い、チェットベイカーさんの名演を貼らせていただきました。

氏の魅力である、素敵な音色をお楽しみいただければと思います。

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