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認知症の方の夕暮れ症候群について

夕暮れ症候群

夕方になるとソワソワして落ち着かなくなったり、少しのことに声を荒げたり、
「そろそろ家に帰らせていただきます」と徘徊を始めたりするのは、認知症に関わる人の間ではよく知られていることです。


これを「夕暮れ症候群」と呼んだりします。

一般的な生活の中でも、夕方は晩ご飯の用意を始めたり、帰宅したり、何かとあわただしくなる時間帯ですから、ご本人も「いつまでもここにいていいのかしら?」「何かしなくてはならないことがあるのではないかしら?」と、落ち着かない気持ちになってしまうのだと思われます。

見当識障害も相まって、「娘に捨てられた」などの訴えになるのです。

また、介護者もこの時間帯は何かと忙しくて、なかなか認知症の方のお世話ばかりしていられない事情が、この症状に拍車をかけます。

「早く話を切り上げて別の仕事をしたい」と思いながら相手をしていると、その介護者のソワソワがご本人にも必ず移ってしまうのです。

結果、施設内の空気がざわつき始め、他者にも伝染し余計にケアが大変になるので丁寧なケアと声掛け、統一した声掛けを徹底しながら安心できる場所、スタッフになるしかありません。

また、笑っているときや好きなことをしている時には起こりません。

ご本人が好きなことをしていたり、夢中になっている時には「夕暮れ症候群」は起こりにくいです。

なるべくこの時間帯に合わせて、ご本人の好きなことをしていただけるよう、一日の予定を組んでみましょう。

会話のなかにご本人を加える

夕方ご本人が一人でポツンとしていることがないよう、介護する方や周囲の方は用事をしながらでも積極的に話しかけてください。

話の内容は必ずしもご本人向けでなくても、語尾に「ねえ、●●さん」などとつけるだけで、●●さんも人のためになっている、役割を感じられ、私はここに居ても良いんだ、ここで生きていても良いんだという自尊心の充足、スタッフとの一体感が生まれます。

軽食やおやつを食べてもらう
夕方の空腹感や口渇感がソワソワした気分を引き起こしていることもあります。

お茶やお菓子などでお腹を少し満たして良いと思われます。

演歌、童謡を聴く、歌う、塗り絵の提供、そして、それを敬う。

日中の心地よい疲労感の提供をする(歩行訓練や歌うなど)ことで安眠につなげる

日中は窓際でも良いので日光に当たってもらうことで自律神経を整えるケアをしましょう。

交感神経(興奮モード)と副交感神経(鎮静モード)の2つに分かれていて、シーソーのようにバランスを保っています。

基本的に、起きているときは交感神経が優位になり、寝ている時は副交感神経が優位になりますが、自律神経が乱れるとこのシーソーの動きが崩れてしまいます。

コロナもありますが近隣に少人数のご利用者とレクで外に行く、施設の窓から景色を見るなど。

これらを複数のスタッフでいろいろ試しながら、
利用者さんにとっての充足できる生活を一緒に見つけていきましょう!

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