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2023年、習志野高校野球部に心を奪われた話

2023年7月。
千葉に引っ越してきてから何度目かの夏がやってきた。
夏といえば、夏の高校野球の地区大会が開催される。

学生時代、高校野球に全く興味もなかった私は今ではすっかり習志野高校の大ファンに成長した。きっかけは同居しているモナちゃんが熱心に習志野高校を応援していたからだが、毎年毎年変わらない応援の熱量に私もいつの間にか毎年の高校野球が楽しくなっていたのだ。

2023年の習志野ナインの事は、多分ずっと忘れないのではないだろうか。
今年はなぜか普段と少し違っていた。自分から習志野高校の応援に行こうと地区予選が行われている会場に通い、千葉日報を購入して、彼らの雄姿をリアルタイムで熱心に追いかけていた。

中でも派手好きの私の心をとらえたのは、爽快なホームランを放った根立君の存在だ。ZOZOマリンスタジアムで行われた第2試合。プロの使う球場でホームランを放ったのだから、今年の習志野は守備だけじゃなく打者も最高な仕上がりなのでは…?という期待が私を突き動かしたのかもしれない。

それからも各試合を熱心に追いかけ、本当に珍しく、Twitter(今はXか…)でもタグを使ってツイートまでしたためた。

そこから各試合で努力の上で神業のような守備を見せる藤崎君の存在を知り、連日の彼の様子はまさに現人神のようじゃないかと讃えた。チームの心を支えているのだろう主将の日下君の力強さにも惚れ込み、最後に習志野ナインの健闘の要として投手を務める湯浅君のメンタルの強さ。特筆して彼らの活躍には毎試合心が躍っていた。

上記の選手以外ももちろん素晴らしい。決勝戦のチーム主にフォーカスして今回は話すが、寺内君はしっかり点を取るために繋ぎ、栗山君は背番号7番を背負うにふさわしくチャンスをしっかりとつかみ取る。打順4番の佐藤君はよく打ち、よく走る。最終版では交代となったが、成田君も鉄壁の守備を見せてくれた。決勝戦で代打を務めた岡田君は驚異的な打率を誇った。そして、陰の功労者は間違いなくキャッチャーの鈴木君だ。

私はあまり野球に明るくないが、投手と捕手は試合を組み立てる上でのバディだという。つまるところ、湯浅君があれだけメンタルを崩さず、しっかりと落ち着いて投手に集中できたのは鈴木君の力があったからに他ならないと、感じている。

湯浅君に関しては、もともと外野手であったところからの投手への転向。それがチームが勝つために懐刀になると誓ってというのだから、胸を打たれて仕方がない。決勝戦、準決勝で敗れた拓大紅陵の勝利テーマを背負って打席に立つ湯浅君の背にはどれだけのものが背負われていたのだろうか。

ここまで一人一人の活躍を追いかけ、名前を覚えてまで応援したのはこの夏が初めてだ。いまいちハマり切れなかったはずが、夢中になって応援し、習志野高校が決勝に上がってくるのを信じ、準決勝の結果が出る前に決勝戦の前売り券を買ったほどだ。愛知県で生まれ育った私だが、習志野高校は心の母校といってもよいかもしれない。

初めてZOZOマリンスタジアムに足を運び、決勝戦に立ち会えたのは本当にいい体験だった。彼らを心から応援したこの夏は、かけがえのないものになった。スポーツに全く興味のない私が、こんなに悔しい気持ちになるとも思わなかった。心から、2023年の習志野ナインに甲子園の地を踏んで欲しかったと思った。

スポーツはどうしたって勝ち負けがある。彼らが頑張って、そして結果が残ったのだから、そこにあるのは彼らの努力だけだろう。善悪でもないし、良し悪しでもない。勝負を通じて、彼らが得た経験は彼らの人生をきっと良いものにすると信じている。

グラウンドに立っていた彼らに、心からありがとうを伝えたい。
私をZOZOマリンスタジアムに連れてきてくれてありがとう。

繰り返すようだが、私はこの夏の出来事を忘れないだろう。
そして、今後も私は習志野高校を応援し続ける。

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