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18きっぷ ~天竜川を往き、富士川に帰る~

・・・・・
ある日職場の先輩が困っていた場面に遭遇。
↓↓↓

先輩「今月の前半で期限が切れちゃう18きっぷがまだ3枚残っているよ」

私「なら自分一枚買うので今度の休みにどっか行きましょうよ」

先輩「いいねぇどこ行く?」

私「どうせなら長く乗り通しましょう」


困っている理由とかのツッコミは置いておいて
ということで今回は職場の先輩となるべく電車に長く乗ろうというコンセプトで18きっぷを使っていこうと思います。

で今回考えたルートは、
清水駅(静岡)~豊橋駅(愛知)~辰野駅(長野)~岡谷駅(長野)~
甲府駅(山梨)~JR富士駅(静岡)~清水駅というルート。

文章で起こすと訳もないけど、割ととんでもない計画とダイヤです

見辛いけど、一筆書きするとこんな感じ

路線で言うと東海道線→飯田線→中央本線→身延線→東海道線
清水駅をスタートして電車で

一度も同じ駅を通らず


清水駅へ戻ってくる手段です。
現行考えられる日帰りではなかなかの修行では?

ただし、ネタバレですが今回は2回 特急号を使います
自分ひとりならいいんだけど、流石に先輩巻き込むので常識的な範囲内のスタート時刻とゴール時刻にしなくてはという配慮ですね。

二人の中間の最寄り駅であるJR清水駅をスタートして東海道本線を通り鈍行で豊橋へ向かいます。

この時点で2時間越え…勿論 立ち&ロングシートです
慣れ親しんだ清水駅。今回のスタート地点。

18きっぱーに言わせると、静岡は横に長くロングシート地獄らしい。
平日ならホームライナーという手段もあるのだが。

しかし焦ったのは、清水駅でやけに利用者が多いこと。何故だ?
3駅先の主要駅、静岡駅でも降りることなくむしろ乗ってくる。
しかも全員軽装。調べていくと今日は焼津みなとマラソンがあるとな・・・
過去イチだな。あんなに人の居る焼津駅ホームを見るのは…
(時事ネタだけど、数日前は人じゃなくて車が立ち往生していたけどな!)

で浜松駅で無事豊橋ダッシュに失敗したので立ち見席。
でも実は東海道線で新所原まで行くのは初だったので弁天島の無駄に広いホームと立派な競艇場をドア付近で拝むことが出来たのでヨシ。

豊橋駅構内。実は豊橋駅自体が初めて。

豊橋おりて乗る汽車は これぞ豊川稲荷道~

デケェな。改札から出ないで乗り換えしたけど迷いそうだ。

今回地上に立ってられるのは乗り換え時間と一部特殊区間のみ(後述)
その関係で店に居れる時間も僅かなので、食事は全て駅弁にすることに。
飯田線車内で頂く弁当を豊橋駅で購入していくと。

次のダイヤはこちら

まぁこれが"甘え"だよね

純粋18きっぱーの皆さんすみません、最初の特急号です

先輩巻き込んでるので少しでも快適さを求め豊橋~天竜峡区間は伊那路号を利用します。勿論ご存知、特急号は18きっぷは適用外なので乗車券分も払うと。まだまだだな・・・

単純に伊那路号に乗ってみたかったというのもある

相変わらず列車自体には興味のない自分。しかし調べていくと目にするのは伊那路号は日本でも1.2を争う遅い特急であるということ。
まーそりゃそうだな伊那市や飯田市はまだしも、秘境駅周辺は速度だせんよなぁ。。(に)(がない)とはよく言ったモンだな

ちなみに伊那路なら自由席で全然大丈夫だと思います。人全然いねーから

車窓を眺めていると最初の方は名鉄と並走。豊川稲荷駅がちゃんと見えるよ

景色が明らかに変わるのは湯谷温泉あたりかな?こういう目的じゃなきゃ降りてみたい駅が沢山あったな。飯田線は知ってる人も多いので今更の解説はしませんが、見るべき所は「渡らずの鉄橋」「小和田駅」とかですかね(特急で写真で撮るのは流石に厳しかった)

で今回豊橋で購入した駅弁はこちら 飯田線 秘境駅弁当

飯田線は秘境駅ランキング上位の駅が多いな。最高は3位の小和田駅。

弁当としての中身はそれ程珍しいモノではないかと。しかしこのパッケージに惹かれた。

約2時間の特急でしたが、秘境駅周辺はなんだかんだで好きなので全然飽きなかった。水窪の町も天竜川の川瀬も印象深い。

続いて乗り換え天竜峡駅 
桜の季節ってこともあって思った以上に観光客が居たな。

こちらのお嬢さんは異国の方だよな??

さて今回の特急使うダイヤで一番長いことに電車乗るのは
天竜峡駅~茅野駅で飯田線から直接、中央本線に入るルートですね。

48駅ってなんだよ
駅表示がスクショでおさまらん

それでも3時間39分かよ

しかし清水駅を鈍行で5時台で行くと8時前に豊橋に着き、そこから各駅でここに来ると同じ天竜峡発の電車に乗るみたい。今回は時間を金で買った訳だ。各駅で来ると豊橋から天竜峡まで48駅。天竜峡から茅野までも48駅
。。。何も言いません

さーて乗り換えだ

ここから3時間半以上電車に乗る訳ですが、自分は途中下車します。
5枚つづりでもない18きっぷで先輩と別行動なんて出来る訳ねーだろと思われますが、最終的に同じ電車に乗れば問題ないと。

天竜峡駅から6駅目。降りるは下山村。

やるぞ下山ダッシュ!

存知ない方々に簡単に説明。下山ダッシュとは?

ある意味有名だけどな

飯田市内の駅である下山村駅から伊那上郷駅までは、
途中駅4駅(鼎・切石・飯田・桜町)を含め大きなΩカーブを描いている。

電車で行くとこの間 約6kmかかるのだが、直線距離だと約2kmである。
普通電車は通常この区間を13分から28分ほどかけて運行するそうなので、
最低でも12~13分で駆け抜ければ理論上一度降りた電車にもう一度乗るということが可能になるというもの

13分を2kmなんてそんなに大変じゃないのでは?と思うかもしれないが、
そもそもΩカーブをしている理由が両駅間の高低差を鉄道で登るのが厳しいためである。高低差は約73mらしい。

早い話がこの直線距離はほぼ上り坂って訳だよ。 

・・・・

今回挑戦するダイヤ上では15分の勝負。
しかしここに着く前の 時又駅 にて電車の行き違いをするべく停車しましたが、下りの電車が遅れていたので約3分の遅延が発生
遅れを取り戻しながら走られたらより厳しくなるな。。
…初トライでこれはマズイのでは?……いや行くぞ!

先輩に荷物を持って頂き、車掌さんに「なんでコイツここで降りるんだよ」って目で見られながらダッシュ開始!!

やるって決めてから何回も道中のストリートビューを確認したのでそれを頭の中でなぞっていきます。


……ぶっちゃっけ言うと初トライと電車遅延で全然余裕なかったので道中の写真はありません


わかってたけど登り坂が思った以上にキツいぞ。あとここは陸上のトラックでは無く住宅街であることを忘れてはいけない。信号機も3回ある。
今回は信号1回で済みましたが、半分来た辺りでゼェゼェ口呼吸になってた💦

4月になったばっかの長野でタンクトップだったのは当然自分だけである

到着。息を切らす。
証拠らしい証拠が残らなかったが、さっき乗ってた電車が来る所を
この伊那上郷駅のホームから撮影出来ているのは不思議な光景なのでは

とりあえず間に合った。交通状況にも恵まれ電車が到着するまで2分くらいあったし余裕はあったかな。まだ衰えていない、ヨシ!
下山ダッシュ成功です。

さっき降りた時点でドア付近に立ってた女子中坊の皆さんに変な目で見られながら乗車。4月なのに車内で汗かいてるのは勿論自分だけ。
乗車時に遅れ状況を聞きましたが2分遅れだったので1分短縮の条件でやったことになるのね。

アニメ聖地巡礼の発祥の地らしい
某アニメでもダッシュしてるよ

ダッシュ成功したはいいが、なかなか息が落ち着かなかったので乗車後の数駅はあんまり記憶がない。

この地域は学生達や地域住民が乗り入る移動手段というイメージ。元々4つの私鉄から構成されている飯田線だが特にこの飯田市~伊那市辺りはそれを感じるな。

もう他に下車する区間は無い為車内からの風景を楽しんでいたが、思った以上に混雑していたこともあり全然写真を撮れなかったぞ。

ここで遂に飯田線 豊橋側からの最終駅の辰野駅に到着。

いよいよ近くなれくる中央本線
今回の電車はそのまま中央本線に入る
3時間39分完走

座れるだけ贅沢だがケツがいてぇよ….
中央本線 茅野駅に到着 実は自身初の中央本線でもある。
今度時間があればちゃんと諏訪湖も行っておきたい。信州の温泉も捨てきれぬ。

それなりの移動距離だと思うが時間にするとこんなもんなのね

次の中央本線のダイヤだ。小淵沢で一回乗り換える必要があるが、ここまで飯田線の94駅に比べれば正直一瞬だった

乗り換え時間が30分越えだったのもあり、ここでは家族友人・会社用の土産を購入。まだ長野だけど信玄餅を購入しておく、つか信玄餅に関しては、スタート地点の清水駅のキヨスクでも売ってる(マジ)

人が多すぎて正面から撮れなかった

中央本線に初乗りした感想。
ロングシートの車両だったこともあり、東海道線の色違い感があったな。景色はアルプス感満載!!(?)

ただ普段使いが東海道線や静岡鉄道の我々からすると、ドアは自動で開くものって感覚があって降車時のボタンを押すのに慣れない笑 身延線とか御殿場線とかもそうだったけどきっと寒いんだよな

下るは身延の帰り舟

ハイ。甲府駅に着きました。身延線辿って清水に戻っていくぞ。
しかし通る人通る人どっかで見たことあるオレンジ色の服を着た人達ばかり。。サッカー的なユニフォームを着てる人達がごった返す駅構内。
あれここはまだ甲府だよな?いつの間に清水に着いたのか?

確認したら ヴァンフォーレ甲府 vs 清水エスパルス

地元だが全然サッカーに興味ない県民が自分です

何故か今回の旅はイベントと重なる。。試合終了後に静岡帰る民が同じ電車に乗ろうとしておられる。。。

あ これが二回目の特急号です。ふじかわ~

時間帯的に暗いので車窓もあまり楽しめないのだよ

既に開き直っている特急利用ですが、ふじかわも特(に)急(がない)で有名。

甲府駅から
だし身延線だし自由席でも全然大丈夫だろと思ってたけど、さっさと席確保に向けて行動せねば。

ホントは中央本線からの乗り換え時間は30分くらいあったので、先述の理由も然り 駅弁選ぶ時間に結構回せるなと想定していたが、残念ながら甲府駅の駅弁も売り切れてしまっている。恐るべきサポーター。

席はとれたけど結構な乗車率だったぞ
甲府城跡と夜桜が綺麗でした
駅弁は選べなかったけど安定のさぼてんでヒレカツを頂いた

特急ふじかわでの身延線はいくら遅い特急とは言え、鈍行で全部乗るよか全然快適(経験済み) しかも富士止まりではなく静岡まで行ってくれるし、清水で止まってくれる。だからこそエスパサポーターが沢山居るんだけどな

身延線は個人的に好きな路線なのでまた別に記事にしたいから、今回はあまり触れません。外も暗く景色もよく観えなかったしね。
ちゃんとゆるキャンの聖地も兼ねて来るよ!

ありがとー ふじかわ!!

清水到着!!

ちなみに全部鈍行で来ると、甲府をあと10分あとに出発する富士行に乗れば22時過ぎには清水に着きます。それがギリギリ常識の範囲内かなぁ
今回は甘えたけど。

20:50着 清水駅にて旅終了ですね。
特急券使ったのでちょい楽をしたけど、それでも地上に降りてる時間が圧倒的に少ない今回のような旅をしたのは初めてです。先輩からの色んな旅情話を聞きながら&飽きない車窓を眺めながらの旅も良かったな。座ってるだけとは言え流石に疲れたけどな

全部鈍行でやろうとすると清水駅を5時台に出て22時過ぎに戻ってくるプランです。逆ルートの身延線からスタートするとダイヤ的にちょっと早く清水駅に着くよ。

総括 

  • 電車に乗っていた時間=11時間35分

  • 降りた駅+通過した駅合計数=182駅

  • 移動距離=517.8km

  • 移動区間=静岡→愛知→静岡→長野→山梨→静岡

  • 移動路線=東海道線→飯田線→中央本線→身延線→東海道線

  • 特急区間を除く東海道線+飯田線+中央本線は18きっぷ移動

厳密には下山ダッシュ区間の駅数差分があるので178駅かな。
4県またぎに河川でいうと安倍川越えて大井川越えて天竜川を越えて、また天竜川に沿って登っていき富士川に沿って下って帰ってくる。

やりたい人はやってみよう!

次の日膝が痛かった。
多分これは下山ダッシュでアスファルトを全力疾走したからじゃない、
単純に膝曲げて座ってる時間が長かったからだ

エコノミー症候群に気を付けてやりたい人はやってみよう!


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