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バイオリン再開

中高の頃部活でバイオリンを弾いてました。元々演劇部に入りたかったのに、部活見学でカッコよくて一目惚れ。親からしてみたらただでさえ金のかかる私立で更に楽器まで、本当にお金かかる子だったと思います。ありがとう。
親としては自分がやりたかったピアノを続けて欲しかったと思います。3歳くらいからやってて、週2回通ってたし、グレードも取ってたし、ピアノの先生っていう手に職も魅力だったのでしょう。しかし、めちゃくちゃ練習嫌いでした。娘がピアノやってた時も練習しないな、と思ってましたが、確実に遺伝。ごめんなさい。でも耳は良かったのと手が大きいのでそこそこは弾けます。ただ好きかと言われると微妙でした。
それと比べてバイオリンは自分で選んだ楽器なので、とても好きで。最初はギーギーするところから先輩に教えてもらってなんとか迷惑かけないレベルまで。オケでピッタリ合った時は鳥肌モノで、あのステージでの経験は忘れられません。でも、部活が終わって、そこからしばらく離れていました。
社会人になって少し仕事に慣れてきた頃に先生を見つけて習いに行ったのですが、妊娠が分かってすぐ辞めることに。その時は思ったより弾けなくなってた自分に愕然として、先生の指導も感情面ばかりでなんか上手く行きませんでした。
しばらくクローゼットの中に置かれていたバイオリン。たまに開けてみるものの、メンテを怠っているからいい音が出る訳もなく。気がついたら駒が割れてしまいました。
そこからはバイオリンケースは罪悪感の象徴みたいで、見ないようにしていたのですが、娘が私と同じ学校に通い、オケを見る機会が増えました。楽しかった思い出が甦り、うずうずすること約一年半、娘が音楽の授業で弦楽器をやるということで、バイオリンを直しに行くことに。そして、もう一度やってみることにしました。仕事以外にちゃんと趣味を持って時間を使いたい、ボケ防止にもなるかも、くらいのなんだか言い訳じみた理由ですが、ワクワクしてきました。
バイオリンをメンテに出し、先生を探して、着々と準備を進めて行きました。息子に貸していた楽譜立てを取り返し、バイオリンはクローゼットから部屋の中へ。ネットで探した工房でメンテしてもらってかつてないほど良い音が出るようになりました。空気を入れるタイプの肩当てがもう今は流行ってないらしく、新調。弓も弦も張り替えてもらい、試し弾きを見てもらいました。意外とまだ指が動くのにビックリ。
バイオリンの先生は可愛らしい方なのですが、教え方がロジカルで物理的で凄く分かりやすいのです。この歳になると問題の言語化能力が昔と段違いに上がっているので、疑問の解決が速いのが良いところ。昔だったら、どうせ私なんて、、で向き合ってなかったなぁと。問題の原因を切り分けることが出来ないと自分にベクトルが向きがちですが、そうではないんですよね。大人になって良かった。原因と対策が分かると少しずつ弾けるようになり楽しいです。何より先生とレッスンに集中している時間が仕事とは違うまたいい緊張感のある時間なんですよね。
筋力の落ちた手での演奏はまだまだですが、いつかまたオケに乗れることを夢見て細々と続けて行きたいです。

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