年齢を重ねる毎に起こりやすくなる身体の不調。皆さんはどれくらい感じていますか？
人によって程度は異なりますが「最近よく眠れない」「疲労感が取れず、身体がすっきりしない」「気持ちが不安定になりやすい」といった症状にお悩みの方もいるのではないでしょうか。

このような身体の不調はもしかすると、人間の細胞内に存在するミトコンドリアの機能低下が原因かもしれません。

ミトコンドリアは、全身の全ての細胞の中に存在するエネルギーの生産工場です。

近年、ミトコンドリアに関する多くの研究が行われており、健康的で若々しい状態を維持するためにはミトコンドリアの活性化がカギとなると考えられています。
そこで活性化を補助する役割として重要な役割を果たす「5-ALA（5-アミノレブリン酸；通称　ファイブ・アラまたはファイブ・エーエルエー）」という物質が注目されています。

今回は5-ALAとはどんな物質なのか、どのようにしてミトコンドリアを活性化させ身体に有益な効果を生み出すのかという点に着目し、詳しい概要からメカニズムについてご紹介します。

非常に有効性の高い成分となっているので、健康増進の知識としてぜひ参考にしてみてください。

1.      5-ALAについて

まずは、5-ALAとはどのような栄養素であるのか主な働きについてみていきましょう。

1-1.   5-ALAとは

5-ALAは天然のアミノ酸の一種であり、生物の細胞内に存在するミトコンドリアによって生成されています。
アミノ酸というと、一般的には人間の身体を構成するタンパク質を作るための成分として認識されていることが多いですが、アミノ酸は全部で500種類あり、種類によって身体にもたらす作用が異なります。

5-ALAの働きは、エネルギー代謝の要となる重要な成分を作りだす物質であり、一つの物質として役割を発揮するのではなく、別の物質と結合することによって異なった効果を発揮します。

5-ALAが生成するエネルギー代謝の促進成分は以下になります。具体的な生成の仕組みや身体への働きについて解説します。

1. ヘム
   5-ALAが8個集まり構成された物質、PPIX（プロトポルフィリンエイト）にFe(鉄)が結合することで生成されます。
   ヘムは食物や酸素からエネルギーを取り出す呼吸エネルギーの中心的役割を担っています。さらにヘムとタンパク質が結合すると「ヘモグロビン」になります。
   ヘモグロビンは赤血球内に存在し、血液を介して酸素を全身へ運ぶ働きをしています。この2つのヘムによる働きによって細胞内のミトコンドリアが活性化され、エネルギー代謝を促進することができています。

2.  クロロフィル
   5-ALAが8個集まり構成された物質、PPIX（プロトポルフィリンエイト）にMg(マグネシウム)が結合することで光合成に欠かせない「クロロフィル」が生成されます。
   人間の場合は主に抗酸化、抗炎症作用や解毒作用などの効果を発揮していると考えられています。

1-2.   生命の根源物質の由来

5-ALAの起源は非常に古く、地球が誕生した30億年前にまで遡ります。地球が誕生した当初は「酸素」という概念がなく「呼吸」によるエネルギーの獲得は行われていませんでした。そのため地球には生物の存在はなく、嫌気性菌という酸素を必要としない菌類が「発酵」という手段を用いてエネルギーを獲得し、生存し続けていたのです。

その後、シアノバクテリアというラン藻が発生し「光合成」を始めます。光合成の活動によって二酸化炭素と水から有機物(糖)と酸素が生成されるようになり、呼吸によるエネルギー活動が始まりました。

光合成を行う時に光を取り込むために必要な物質、これこそが天然のアミノ酸5-ALAが作りだす「クロロフィル」という物質です。

壮大な話になりましたが、このように5-ALAは人類の根源に関与していた物質であり、5-ALAなくして人類の成長はなかったかもしれません。

それほど生物のエネルギー獲得にとって非常に重要な役割を担っている物質なのです。

2.      5-ALAとミトコンドリアの関係

ミトコンドリアは、全身の全ての細胞の中に存在するエネルギー産生器官です。身体に取り込まれた酸素を使用して、人間の各臓器や筋肉の動力源となるATPというエネルギー物質を生成しています。

ミトコンドリアの機能が低下するとエネルギー(ATP)が生成されず、身体のあらゆる部位に不調が起こり慢性疾患の原因になることもあります。

ミトコンドリアの状態をいかに活性化させるかが健康維持には欠かせません。そのためミトコンドリアに働きかける作用を持つ5-ALAは身体にとって非常に重要な成分なのです。

3.      5-ALAの効果とメカニズム

では、実際に5-ALAの代表的な4つの効果について臨床結果に基づき、メカニズムと共に解説していきます。

1.  血糖値の改善

広島大学の臨床試験によると、5-ALAを継続的に摂取することによって境界型糖尿病(糖尿病になる前段階の予備軍の状態)の人の血糖値が改善したという結果が報告されています。

これは、5-ALAがミトコンドリアの機能を活性化させることで代謝機能が向上し、糖分をエネルギーへと変換することで起こったものであると推測されています。

2.  美容効果

ミトコンドリアがエネルギー源(ATP)を作る過程では代謝水という水分も同時に作られます。この成分は肌の潤いにも繋がる物質であり、美肌に関与する成分の一つとなっています。

実際に5-ALAを用いた臨床試験では摂取を続けることでヒアルロン酸やコラーゲンが増加し肌の弾力性や水分量が上昇したという報告も出ています。
美容面でのケアも同時に行いたい方にとって5-ALAは非常に有用性の高い物質であるといえるでしょう。

3.  疲労感の軽減

5-ALAは身体だけでなく精神ケアにも有効性があります。
広島大学の研究では40〜60歳の日常的に身体的疲労を感じている方を対象に5-ALAサプリメントを8週間摂取した結果、疲労感や怒り、敵意の項目で有意に減化が認められたと発表しています。

具体的なメカニズムに関しては言及されていませんが、ミトコンドリアの活性により神経系が活発化したことが精神面へ作用したのではないかと考えられています。

4.  睡眠の質の向上

ハワイ大学の研究では睡眠障害を訴える健常者40名を対象に5-ALA配合サプリメントを6週間継続摂取した場合と摂取終了後4週間の睡眠の質について比較研究を行なっています。
その結果、継続摂取により睡眠の質は有意に改善したが、摂取終了後は再び状態が悪化したという報告がされています。

明確なエビデンスは明らかになっていませんが、睡眠中は活動時と同様に多くのエネルギーを消費することから、5-ALAがエネルギー生成の補助を行うことでより深い睡眠を得ることができていると考えられています。

このように5-ALAがもたらす効果は多様性に富んでいます。
さまざまな研究によるエビデンスが発表されていることから継続的に摂取することで効果を感じやすい成分であるといえるでしょう。

引用:5-ALA研究会〜ALAの主なエビデンス〜

4.     摂取時のポイント

5-ALAは体内で生成されている物質ですが、成長期のピークである17歳を過ぎてからは徐々に減少していきます。
年齢を重ねるに連れて起こり始める心身の不調の要因は、加齢に伴う5-ALAの生成が低下することにあると考えられています。

これらの事象を予防するためには、体外からも5-ALAを積極的に取り入れて補給していくことが大切です。

では、どのようにして補給すると良いのでしょうか。
続いては5-ALAの摂取方法についてみていきましょう。

4-1.  摂取方法

5-ALAはミトコンドリアによって生成される物質であるため、人間だけでなく他の生物や食品にも含まれています。

食品の場合は主に、肉や魚、発酵食品や緑黄色野菜などに含まれていますが、含有量は極微量であり、実際に効果を得るためには非常に多くの食品を摂取する必要があります。

例えば、5-ALAを2mg摂取するためには、ほうれん草の場合は12kg、ワインは1Lの摂取が必要です。

一方でサプリメントの場合は1回の服用で効果的な量を摂取することができ、手軽で継続しやすいというメリットがあります。

5-ALAは、食品からでも摂取は可能ですが、より確実に効果を得たい場合はサプリメントでの服用がおすすめです。

まとめ

✅5-ALAサプリメントにご興味ある方がいましたら、当院で扱っているドクターズサプリメント（医療機関にしか卸していないより安全なサプリ）である５ALA研究会の５ALAサプリメントをお勧めします。ご興味ある方は、こちらまでご連絡ください。
→  okanonote20210717@gmail.com 

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