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【5月8日~14日】人の沼を覗いてみる

今のあなたは一段落ついたり、「久しぶりにゆっくりゲームでもやるか」とか「友達に会うか」みたいに、伸び伸びとした放牧タイムを取っていくのがやはりよかったりします。

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久しぶりにゆっくりモーニングでも食べに行くか、とか、
たまには中2女子に付き合うか、とか、言われてみれば放牧されたなあという1週間だった。

最近、人の沼を覗くことが多い。
頼まれてもいないのに、あの人が好きだって言ってたアニメを観てみようと思い立って観始めたら止まらなくなり、「2期まで観たけどその後どう進めば……?」と聞いたらば、ものの数分で怒涛の布教文面が届いた。
さすがだ。推しを語るこの勢いと熱さ。
手間をかけてしまってごめんね、なんて思う暇もなく、彼女もきっと初心者の私に説明することが楽しかっただろうし、私も一切の隙のない布教を笑いながら受け取った。

そしてもうひとつの沼。
うちの中2女子は踊る人なのだけど、K-POPが大好きだ。
昨年はNiziUの神戸公演へ、そして今回はTWICEの大阪公演へ連れて行かれた。というか保護者としてご案内して差し上げた。

NiziUについてはオーディションを追う中2女子の姿をちらちら横目で見ていたので、ぼんやりと理解していた。
ひときわ気になる子がNINAちゃんだったのだけど、波長とか好みとか過程とか、いろんなものが合わさってのものだろう。
それでも全体となると、なんとか2~3人の顔と名前が一致する……というくらいの知識量だった。

昔、私がラルク、兄がGLAYを追っていた頃、母はよく言った。
「どう違うの?」「どっちも一緒やん……?」

全然違うが???


しかしながら、私は当時の母と同じ状況にあったらしい。
神戸公演を観るまで、私にはどの子も同じ顔に見えていたのだ。
これは年齢のものなのか……と軽く絶望した。

ただ、実際に観てわかった。これは年齢のものではない。
顔を見せられただけで覚えられないのは当然のことだった。

パフォーマンスを観ると発見がある。この子こんなに踊れる子なん!? とか、この子こんなにかわいかったん!? とか。そういうので顔と名前が一致していく。

1公演観たことによって、私はNiziUのメンバーの顔と名前が全員一致するようになったし、オーディションの頃から好きだったNINAちゃんの魅力は増し、ほかにも素敵な子を見つけた。いいグループ、というか、いいチームだなあと思った。

日頃から中2女子のダンスレッスンを見ているせいか、1曲の振りと構成を完成させるまでの苦労が想像できるようになってしまったのもあり、それを全曲歌って踊りきる姿にハートを撃ち抜かれないわけがない。
ステージの上にいるあのキラキラしたかわいい人たちはプロだった。
プロフェッショナルだった。本当に輝いていた。

そして今回のTWICEだ。
中2女子は家でも暇さえあれば踊っている子なのだけど、そのおかげで私の耳にも音楽が届く。

さあ、まただ。顔と名前がまったく一致しない。
彼女たちに関しては楽曲はめちゃくちゃわかるけど、顔がまっっっっったくわからない。という状態で大阪へ向かった。
でも私はもう知っている。パフォーマンスを観ればちゃんと覚えるものなのだと。

高校生の甥っ子も同日公演のチケットが取れたと言っていて、中2女子と盛り上がっていた。私もその輪に入るには、まずは理解しなければならない。

結果、やっぱりひときわ輝いて見えるメンバーがいた。
私はどうやらダンスの技のキレとか細かな表現に心惹かれるらしい。
終わってから中2女子に答え合わせをしてもらったが、なんとなくではあるものの全員きちんと認識できるようになった。気がする。まだちょっと危ういかもしれない。
MOMOちゃんのポールダンスが最高にステキだった。

そんなこんなで、いいものを見せてもらったなあとほくほく会場をあとにした。雨でめちゃくちゃ寒かったけど。震えるほど寒かったけど。
それでも楽しかった。

中2女子の沼に付き合わないと知ることができなかったと思うと、こういうことの引率は率先してするべきだなあと思った。
少なくとも、私はNiziUとTWICEが好きになったし、そういう意味では中2女子は私への布教に大成功している。

自分以外の感性を知るって、簡単なようで実はなかなか難しい。
放牧でも、たとえばヤギはそれぞれに好みの草なんかがあるのかもしれない。
で、連れに「おい、この草めっちゃうまいねんで!」みたいなことを言われて、「ほんまかあ?」と疑いながらちょっとつまんでみる子はまだいい。
「いや、ええわ」で終わってしまうこともきっとある。

でも、人から勧められたものを素直に食べてみたら、「めっちゃおいしいやん!」となるかもしれないし、「ええやん、でもいつものコレもいいねん。こっちも食べてみ!」と逆に自分の好きなものを勧めるかもしれない。

「誰か」の感性に触れてみてはじめて、分岐点が生まれる。

触れない限りは永遠に自分の好みの草一辺倒だ。


自分の考えだけで凝り固まってしまうとこじれがちだから、やっぱりできるだけ誰かの「好き」に触れる時間は持ちたい。
放っておいたら自分の好きばかりになるから、意識的にそうしていきたいものだ。


番外編。雨宿りをするパンダとモグラ。

TWICEついでにシルバニアパークに行ったら雨女を発揮したので、雨の日限定のレインコートをいただいた。かわいすぎたのでさっそく遊んだ。

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