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付き合える付き合えないに「おしい」はない

試験というものがある、国家試験から巷で行なわれる小テストまで共通するのは合格と不合格のラインに最も受験者の数が集中することだ。つまり合格点よりぎりぎり1点多くて受かった、1点足りなくて落ちた、という人が圧倒的に多い。1点で落ちたなら「おしい」から次回はいけるかもしれない、また受けてみようとなるわけだ。

 だが恋愛に「おしい」はない。貴男が好きな相手に告白したことがある場合「う~ん、あと5点あれば付き合えるんだけど」などと言われたことはないはずだ。「OK」か「ごめんなさい」だ。もちろん「真面目な交際をしたいので結婚前提で付き合って欲しい」という条件を相手が出してくることはある、これも事実上の「OK」であとは貴男がどうするか答えるだけだ。また相手が少し考えるねという場合でも結局「OK」か「ごめんなさい」だ、「おしい」はない。

 これは結局、貴男のアピールが彼女にとっての射程内に入っていたか、入っていなかったかの違いだ。これもダーツとは違って「おしい」はない、中心を当てられたか、完全にボードから逸れていたかだ。貴男は彼女とうまく距離を縮められていると思っていたかもしれないが、同床異夢だったか、そもそも貴男自身が彼女と付き合うことを明確にイメージできていなかったケースもある。「告白して振られる最大の理由は・・・」 も参照されたい。

 告白ではないが、女性との意識のズレについて書いておきたい。僕が若い頃、ある出会い系サイトで女性と知り合った。そのサイトは男性側にだけメール送信料が課金される。ずっと課金されるのも嫌なので、女性とのメールのやり取りである程度話が進展したと思った段階で「会いませんか」を提案してみた。すると「貴男とは話が合わないのでごめんなさい」と女性側から返ってきたのだ。実は出会い系サイトはサクラが多いので、偽の女性を作り上げてメール課金だけしていく悪質な方法なのだそうだ。

 僕はこの悪質サイトの手法に引っ掛かったと思っていて相手の女性など存在しなかったと思っているが、これがもし実在する女性だとしたら、僕が「進展した」と思ったのは完全に勘違いだったわけだ。そして僕だけでなく多くの男性がこの「勘違い」をしてしまう。結果完全に射程外の告白をして「ごめんなさい」となってしまうのだ。

目標を定めつつ現実も見ていけというのが毎回のように僕が書いていることだが、日々希望的観測を持ったり悲観したりしてしまい、なかなか難しいかもしれない。僕が今の彼女と付き合えたときもそうだった。何が何だか分からなかった。それでも「最後には彼女と付き合うんだ」という意志を持ち続けた。僕の経験から「強く信じる」ということだけは絶対にやっておくべきである。難しいんです、でも難しいからといって諦めなければならないわけじゃないんです。ここも恋愛と試験の大きく異なるところなんだろうな。


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