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映画は良くも悪くも「終わりのある夢」である 〜RRRのヒットが観客の受け取り方の多様性を視覚化した件〜

!ATTENTION!
この記事は映画に対して「地雷が多い方」を責める意図は全くありません。映画を観る側の受け取り方についての個人的な意見であり、多数を代表する見解ではないことをご了承ください。


 個人で映画で苦手なシーン(流血、暴力、動物の死等)があるのは仕方ない。Twitterでは「自分の嗜好に合う映画好きの人」をフォローし、気になる話題の映画を自分向きかどうか直リプで聞くのを推薦。苦手なシーンの情報開示が無くて「ネットの絶賛を信用して騙された」はお門違い。

 どんな作品の批評にも"文脈"として原則「あなたに合うかは知らないけれど…」の枕詞があると思って読んで欲しい。そして人々の言う"楽しい"の意味は単に「喜び」だけではない。映画文脈(時代背景、人物の心理、物事の繋がり、時間等)に注目したり役者を愛でたり音楽や戦闘シーンを分析する事やシナリオの出来、衣装・小道具・舞台装置を観察する、特殊効果や演出を吟味する。それぞれの面から「楽しい」を見出しているんだ。確かに親子別離・鞭打ち・戦闘シーンが苦痛に感じる気持ちは理解するが、映画自体が「想像の産物」なのを忘れてはいけない。←これ大切!!

 映画の中でどんなに人や動物が痛めつけられても、それはあくまで架空の出来事。オープニングで「動物は傷つけてません」と断り書きが入る作品を観たことあるよね?それと同じで俳優さんも発達した映像技術(特殊効果・CG・それっぽい演出)によって昔から比べたら撮影時の怪我は減ってる。なんならシュワルツネッガー、スタローン、ジャッキー等の武闘派の大御所(影の立役者スタントマンも)は映画内では無敵のヒーローだけど「"現実"での撮影時に何度も怪我してる」。それでも映画は作り続けられた。こうして完成した映画達はいわば「(寝てる間に見る)夢」のような存在であり、喜怒哀楽がないまぜになっているのが普通だと思う。
 映画を観る私達だって四六時中ハッピーな気分で毎日過ごしてはおらず起伏に富んだ人生を送っている。インド映画だけでなく、どんな作品でも「甘い夢」だけで構成されてる訳ではない。メディアやSNSで取り上げられている情報はあくまで"断片的な情報"に過ぎない。繰り返すが、苦手なシーンが多い方は日頃から趣味の合う映画好きのフォロワーさんに直接リサーチするか専門サイトで心の準備をオススメする。

 私は映画を「夢」に例えた。#RRR を「不快、無理」と感じたらそれは「あなたにとっての悪夢」。さぞ怖かったよね、キツかっただろう。でも「映画」も「寝てる間の夢」にも終わりがあって、目覚める事が出来る。
個人的な意見だが、普段なら「夜見た悪夢」を現実にまで引きずったりしないのと同様に、映画でもその姿勢があるとより多くの作品と出会えると私は考える。

 さぁ、次はどの映画観る?

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