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恋愛の効力。仕事の効力。どちらもそれを求めている理由を考えないと意味がないことを教えてくれる「教皇・司祭」。

物事の効力について考えたくなることがあります。
急に何を言ってるんだいと思う方も見受けられますが、
「効力」が人間は大好きな生き物だなと思うのです。

一方で私は割と形式上でしかない効力に意味を
見出しにくいおじさんです。

経済学でも効用なんて単語使いますが、
「効力」ってなんの話だいって思う方もいると思うので、
例えば契約ということについて話すとわかりやすいです。

人は好きな人が出来たら
付き合いたい生き物で
結婚をしたがる方も沢山います。

では、付き合うと何が変わるのか?
結婚すると何が変わるのか?

というと「効力」が発生する点が変わります。
ここで大きく間違えてはいけないと思うのは、
その効力はイコール「愛」そのものではない点です。

愛があるのなら付き合うべきだ!
愛の結晶として結婚をする!

これは本当にそうでしょうか?

私の考えとしては正直相手云々よりも
「自分の満足感・(見せかけの)安心感を
 そのものが持つ効力によって増したいだけ」
だと思っているタイプの冷めたおじさんです。

結婚という契約を美化せずに話すのなら
苗字が女性は変わって
相手に浮気をさせない抑止力が増して
別れた時に「財産分与」が行われるか否か
くらいの違いしかないのです。

これは結婚に限った話ではなくて、
色々な場面において「効力」は発生していると思っていて、
例えば、「働く」という話において
「バイトやフリーター、あるいは派遣じゃなくて
 ちゃんと正社員になりたい!」
という声も世の中多く見受けられますが、
それは何故でしょう?

皆さんおそらく「安定とお給料の多さ(ボーナス)」などを
具体的に挙げると思いますが、
それよりも「正社員」という
フレーズの持つ効力に弱いんだと私は認識しています。

実際今の時代、どの会社が10年後潰れているかいないか
なんてわからない時代に「正社員だから安心」なんて
まやかしのようなものを信じていたら全然危険です。

個人に力を持っていない限り
その会社にずっと縛られることになってしまう点は
フリーターでも正社員でもどの雇用形態でも同じなわけです。

さらに言うのなら
お給料の多さを求めるのなら寧ろ会社員を選ぶ時点で
頭打ちになることが実際の現実ですが、
それでもそのフレーズの持つイメージ(効力)に人は弱いです。

効力という直接的な言葉を表すタロットカードはありませんが、
同じような意味として私がよく用いるのは
大アルカナの5番「教皇・司祭」というカードです。

色々な意味を含むカードですが、ざっくり話すと・・

何かしらの規範・ルール・契約をもとに結ばれる信頼関係を表したり、
伝統(決められたことをとりあえず合理性とかではなく)を守る様子
などを表すカードですが、
この他の意味としては「結婚」そして「組織(会社や宗教など)」を
表すカードでもあります。
ただこれは、契約上の信頼関係を結ぶカードですので、
心や感情を表すような「本質的な愛」というような
ニュアンスは含まないのも特徴です。

わかりやすく言えば、
結婚の効力は仕事における雇用契約と変わらないわけですが、
このカードは面白いことにその「結婚」「契約」「組織」の
全ての意味合いを含んでいるカードな点です。

「結婚がただの契約と捉えてるなんてひどーい!」
という乙女も見受けられますし、
おじさんはドライに見えるかもですが、
実はその本質を理解したら、
他人を契約で縛り上げることには実はなんの「効力」もなくて、
「効力」なんかは愛とは何も関係がないことにも気づけるので、
本当に自分は愛があるから愛を築きたい思っているのか、
あるいは自分は何かの効力を求めているのかは
明確に自分の中で線引きをしていかないといけないのでした。
そうでない限り、本当の「愛」と呼べるものに
辿り着けないと思ってる寧ろロマンチックおじさんでした。

そんなわけで、本日もお後が宜しいようで。

皆様にとって素敵な1日になりますように。

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