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【イーヴン・ピルス・ウィル・リパルス】


【イーヴン・ピルス・ウィル・リパルス】


【前編】


#SCRTKORAI:hakoh: ボスと接触した。名をポープ。RIENnetにて共有|

#SCRTKORAI:aqaregia: 確認完了。詳細調査開始|

#SCRTKORAI:novice: こちらも同上です|

#SCRTKORAI:hakoh: 今から地下へ侵攻。分かり次第情報求む|



 ホワイトパロットはコウライヤ秘匿IRCチャンネルを閉じ、地下へと降りる階段を睨みつけた。勇猛すぎる者は策略に死ぬ。だが臆病すぎる者もまた策略に死ぬ。体力も十分に回復できた。ならば。「イヨーッ!」ホワイトパロットは走り出す!後手に回る前にぴるす討ち滅ぼすべし!



「イヨーッ!」ホワイトパロットのカブキチョップが襲撃者の首を刎ねた!「サヨナラ!」プリンシパルは爆発四散!「ケオーッ!」その背後から飛び掛かるワニ頭のぴるす、ペトスコス!

「イヨーッ!」ホワイトパロットは手首を捻りペトスコスの巨体をアイキドーめいて投げる!そして間髪を置かず背後に向かい裏拳!「イヨーッ!」「ケオアバーッ!」ピクトグラムの顔面破壊!

「フゥーッ…」ホワイトパロットは構えを解かずに息をつく。彼の周囲には無数のニンジャぴるすが群がる。タタミ数枚の距離を置き、入れ替わり立ち替わり正面から戦う十数人。そして大きな多重スクラムを組みバリケードめいてホワイトパロットたちを囲う有象無象。ぴるすの本拠地、その数侮り難し。

「ケオーッ!」ポンソードのイアイ!「イヨーッ!」紙一重で避け即座に頸椎を蹴り砕く!「ケオアバーッ!」悶えるポンソードの頭を踏み抜きペトスコスへと駆け寄る!……だが!「「ケオーッ!」」「ヌゥーッ!」2枚のスリケンがそれぞれ別方向より飛来し彼のカブキを妨害した!ホワイトパロットはバックフリップ回避しながら狙撃点を睨む。姿は無し。(((スナイパー……それも二人!)))

「ならば!」ホワイトパロットはそのまま高速バック転へ移行、周囲のニンジャぴるすを振り切りスクラムを組むニンジャぴるす群へと飛び込んだ!「まずはお前達から減らしてやろう!」「なッ!?」「バカな!こちらに来るなど事前想定……」「イヨーッ!」ハイキックがパイレートの頭部破壊!「ケオアバーッ!」

「イヨーッ!」「ケオアバーッ!」チョップがパンジャンドラムの首を切断!「イヨーッ!」「ケオアバーッ!」カブキ・ツキがパインハンマーの心臓破壊!「ケオアバーッ!」ポリゴヌムの顔面破壊!「ケオアバーッ!」プラズマボールの股間破壊!「ケオアバーッ!」ペンシルベニアの胴体切断!「ケオアバーッ!」ピートモスの眼球破壊!

 バリケードのニンジャぴるす達は最前線で戦っていたニンジャぴるす、通称筆頭ぴるす達より実力が数段劣る!彼らにホワイトパロットは止められぬ!ホワイトパロットの一撃でニンジャぴるすが爆発四散し、その瞬間には別のニンジャぴるすへと次の致命的一撃が繰り出されている。殺戮のカブキが吹き荒れ、血と臓物が舞い散る!

「ケオアバーッ!」「ケオアバーッ!」「ケオアバーッ!」「ケオアバーッ!」「ケオアバーッ!」「ケオアバーッ!」「ケオアバーッ!」「ケオアバーッ!」「ケオアバーッ!」「ケオアバーッ!」「ケオアバーッ!」「ケオアバーッ!」「ケオアバーッ!」

 スクラムニンジャぴるすが次々ネギトロめいたゴアへと変わる!このまま数が減ればスクラムが維持できずバリケードは自然消滅するだろう。「イヨ……」「ケオーッ!」次なるぴるすに向かう瞬間、ニンジャぴるすの合間を縫いわずかな隙間からスリケンが飛来した。正確無比!「……面倒な!」ホワイトパロットはブリッジめいて体を反らせスリケンを回避する。

「……グワーッ!?」その瞬間、ホワイトパロットを不可視の敵が襲った。透明な刃がホワイトパロットの胸元へと振り下ろされ、飛び散る血がステルス襲撃者、プリズムの輪郭を浮かび上がらせた。

 ニンジャぴるす達はその隙を見逃さぬ!ペトスコスがカラテを構える。パイモンがチョップを振り下ろす。パンツァーが49マグナムを撃つ。ピンクノイズが両腕をつき出しジツを構える。ペリュトンが影の翼で飛来する。



「……好機」スナイパーニンジャぴるす、ピンホールが目を細めスリケンを構える。バリケードのニンジャぴるす……徒弟ぴるす達はいわばステゴマ。筆頭ぴるす達は彼らの死を指を咥えて眺めていたわけではない。ホワイトパロットに隙を作るため利用したのだ。偉大なる我等がポープ=サンのために死ねるのだから彼らも本望だろう。

 ピンホールは散り散りに逃げる徒弟ぴるす達とホワイトパロットへ迫る筆頭ぴるす達が入り乱れる混戦の中に一筋の白い線を見る。全てのぴるすを避け、ホワイトパロットへと命中するスリケン弾道。後はこの線をなぞるだけでいい、それでホワイトパロットはオワリだ。相棒のパビルサグが横でスリケンを構える姿が見えた。そして。

「……ケオッ」ピンホールは衝撃に目を見開いた。「ケオアバーッ!」悲鳴を上げパビルサグが横で倒れた。パイモンが、パンツァーが、ピンクノイズが、ペリュトンが、プリズムが、逃げ惑う徒弟ぴるす達が体を両断され倒れた。……そして、己の身体が胸元から袈裟状に離れる感覚を覚えた。

(((バカナ……一瞬で?何が……何が起きた……!?)))「……ケオーッ!」最期の力でピンホールが投擲したスリケンは、ホワイトパロットを掠めて壁へと刺さった。体が切断面からズレ、ピンホールの上半分が力無く地面に落ちた。「サヨナラ!」ピンホールが爆発四散し、続くように無数のニンジャぴるす死体も爆発四散した。




「ハァーッ……!ハァーッ……!」ペトスコスが呻く。彼の両腕はケジメされ、断面から血が滴り落ちている。「なんと、今のカブキを躱したのかね。ぴるす君の癖に生意気な」ナギナタを構えるホワイトパロットの胸元に傷は無い。

 プリズムがアンブッシュを仕掛けたあの瞬間、ホワイトパロットは既にカブキ第六感で彼の存在に気付いていた。ブリッジ姿勢のまま白刃取りめいてプリズムの刃を止め、その刃を逆に彼自身へと突き立てた。血飛沫はプリズムのものであり、悲鳴も油断を誘うブラフであった。

 何も知らずニンジャぴるす達はホワイトパロットへと向かい……そしてナギナタから放たれた真空波のカブキ、ソニックカブキが全てのニンジャぴるすを切り裂いた。今やこの場に立つ者はホワイトパロットとペトスコスのみ。

「ケ……ケオーッ!」ペトスコスがワニの顎で噛みつく!両腕を失った彼に残された最後の武器!だが!「イヨーッ!」ホワイトパロットは万力めいて閉じる顎を両手で止め……逆にそのまま前後に引き裂いた!「イヨォーッ!」「ケオアバーッ!……サヨナラ!」

「フゥーッ……」ホワイトパロットはザンシンしながら息を吐く。これで終わりではない。この教会地下には未だ無数のニンジャぴるす存在感が蠢いている。戦いは避けられまい。どの道彼らはポープとのイクサに邪魔だ。

「ならば……先にぴるす君達をもれなく殲滅して後顧の憂いを絶つのみ!」血の轍を描き、ホワイトパロットは階下への階段を駆け下りた。



【後編】


「ケオーッ!」ペルーダのカトンをホワイトパロットはピラルクーの体を盾に防ぐ!「ケオアババババーッ!?」ピラルクー悶絶!そして!「イヨーッ!」焼け爛れた巨体をペルーダへ投げつけた!「チィーッ!役立たずが!邪魔なんですけお!」
ペルーダは無慈悲にピラルクーの巨体を蹴り除ける。……その瞬間!

 KABUKOOOOOOM!「ケオアバーッ!?」ピラルクーの体が爆発し、爆風がペルーダを焼き尽くす!それは爆発四散とは異なる、カブキオーバーロードによって引き起こされた爆発。ホワイトパロットは盾にしていたピラルクーへと許容量を遥かに越えたカブキを流し込み生きたカブキぴるす爆弾へと変えていたのだ!「「サヨナラ!」

 ザンシンの暇無し!眼前に現れた敵を見据える。ニンジャぴるすの気配はこれで最後。恐らくはこの地最後の、そして最高のぴるす戦力。ホワイトパロットは先手を打ってアイサツした。「ドーモ、ホワイトパロットです」

 三人のニンジャぴるす達がアイサツに応じる。「ドーモ、ペレストロイカです」「ピンクッションです」「プラネタリウムです」「君達でぴるす君は最後かね」ホワイトパロットが問う。「素直に答えるとでも思ってるんですけお?」ペレストロイカは不敵に笑った。

「答えさせるのだ。私が君達に」ホワイトパロットはカブキを構える。ペレストロイカは小刻みにフットワークを踏む。ボックス・カラテか。両者はワン・インチ距離で睨み合った。他のニンジャぴるす達は距離を取り機会を窺っている。ペレストロイカだけに注視はできぬ。目を離せば……。

「ケオーッ!」ペレストロイカが踏み込み、ホワイトパロットの顎へアッパーを繰り出す!「イヨーッ!」上体を反らし回避!「ケオーッ!」2撃目!鳩尾を狙うストレート!「イヨーッ!」ホワイトパロットは倒れ込みながらブリッジ回避!そのままバックフリップで距離を取り……再度バックフリップした!「ケオーッ!」

 0コンマ5秒後、白い光が爆ぜて床が砕けた。カラテミサイルだ!判断を誤れば床ではなくホワイトパロットの体が砕かれていたであろう。ホワイトパロットはカラテミサイルの主を一瞥する。プラネタリウム。彼の周囲には今や星座めいて大小様々なカラテミサイルが浮遊している。

「ケオケオケオーッ!」プラネタリウムのカラテシャウトを皮切りに無数のカラテミサイルが流星群めいて飛来!「イヨーッ!」ホワイトパロットは前後左右へステップを取りながら回避!

「ケオーッ!」その時、背後から迫るペレストロイカがキドニーブロウを繰り出した!「グワーッ!」痛烈!そしてペレストロイカは深追いせず軽いフットワークで再度距離を取る!「イヨーッ!」反撃のカブキチョップは空を切った!

「イヨーッ!」ペレストロイカ目がけスリケン投擲!「ケオーッ!」ピンクッションが射線へ割り込む!ZB!スリケンはピンクッションへと突き刺さる!「ケオーッ…!」「イヨッイヨッイヨーッ!」スリケン連続追撃!ZB!ZB!ZB!ピンクッションに突き刺さる!「アアーッ……!い……痛イイんですけおーッ……!」不気味に悶絶!

「ケオケオケオーッ!」再度カラテミサイル流星が降り注ぎホワイトパロットを狙う!「イヨーッ!」スリケン攻撃を中断し回避に専念!「ケオーッ!」カラテミサイルの爆炎に紛れペレストロイカが再び襲い来る!「二度は喰らわぬ!イヨーッ!」互いの拳がぶつかり合い、相殺!

「イヨーッ!」バックステップで距離を取るペレストロイカへとダイ・ノコを飛ばす!キネシス集中する時間は無し。単なる投擲だ。「ケオーッ!」インターラプトしたピンクッションの胴体に食い込みダイ・ノコが止まる!「ケオーッ……!痛イイ良いーッ!」ブキミに悶絶するピンクッションにダメージの様子は無し!(((イタミ・ジツの類か……!)))

「アアーッ……!お返しするんですけお!ケオーッ!」ピンクッションが悶えながら高速回転し、遠心力で体に突き刺さっていたスリケンとダイ・ノコが射出される!「イヨーッ!」跳躍回避!「ケオーッ!」だが、その着地点を狙うようにカラテミサイルが飛来する。空中のホワイトパロットは今さら移動などできぬ……回避不能な一撃!

 ああ……だが!「イヨォーッ!」ホワイトパロットが足に全カブキを集中させ振り下ろすと、恐るべき速度の踏み込みが大気を捉え……ホワイトパロットは空中で再跳躍した!コウライヤ!一般常識を超越した強大なカブキが為せる技!

 着地したホワイトパロットはカブキを構えながらニンジャぴるす達を見渡した。遠距離から無数のカラテミサイル。手練れたヒット・アンド・アウェイのボックス・カラテ。そして飛び道具殺しのイタミ・ジツ。なんたる練られた厄介なコンビネーションであろうか!……だが。「ウム、覚えたぞ、ぴるす君」ホワイトパロットは首を鳴らしながら余裕そうに笑った。

「……ほざくんですけお!ケオケオケオケオーッ!」カラテミサイル流星!ホワイトパロットは前後左右の最小限ステップで回避する。そして……ボーで背後を突いた!「イヨーッ!」「ケオーッ!?」ペレストロイカ悶絶!「注意さえすれば接近ぴるす気配の把握など目で見ずとも容易いのだよペレストロイカ君!」

「ケオーッ……!」「イヨーッ!」後退するペレストロイカに向かいナギナタを投擲する!「ケオーッ!」ピンクッションのインターラプト!想定済みだ。白きナギナタ、デンショウがピンクッションを貫く。「イイーッ……!」「イヨォーッ!」ホワイトパロットはカブキを込める……遠隔でデンショウへと!

「イ……ケオアバーッ!?」KABUKOOOOOOM!過剰カブキの奔流にピンクッションが内側から爆ぜた!「これならば痛みを感じる暇もあるまい」「サヨナラ!」爆発四散!「そして一人崩れれば……イヨーッ!」プラネタリウムへ黒きナギナタ、ベッカクを投擲する!

「しまっ……」プラネタリウムは動けぬ!これだけのカラテミサイルを生成し続けて平気なはずも無し。そのための盾がピンクッションか。……だがもはや庇う者はいない!「ケオアバーッ!」プラネタリウムの頭部をベッカクが貫く!「ア……アア……サヨナラ!」爆発四散!使用者を失ったカラテミサイルが四方六方へ散り爆ぜる!

「ケオーッ!」その爆炎の中、ペレストロイカが決断的にワン・インチ距離へと踏み込んだ。「ケオーッ!」稲妻めいたストレートがホワイトパロットの顔面へ……「イヨーッ!」「ケオーッ!?」ホワイトパロットの膝蹴りがペレストロイカの鳩尾に刺さり、彼の肋骨を砕いた。

「ケ……ケオーッ!」こめかみを狙った鋭い左フック。「イヨーッ!」「ケオーッ!?」ホワイトパロットが受け止め、彼の肘関節を破壊する。「ケ……オーッ……!」「イヨーッ!」ペレストロイカの右フックを避け、ホワイトパロットが拳を打ち込む。「ケオーッ!?」

 もはやペレストロイカはグロッキー状態となり目の焦点も定まらぬ。ホワイトパロットが拳にカブキを込める!「逃げなかったことは評価しよう……ハイクを詠め」「……ケオーッ!ぴるすに/光あれ!」ペレストロイカは最後の力を込め必殺の右ストレートを繰り出した!

 ホワイトパロットは踏み込み、ペレストロイカの右ストレートに這わせるように鋭い左フックを繰り出す。「イヨォーッ!」二本の腕が交差し、ペレストロイカの拳がホワイトパロットの頬を掠めて血を滲ませた。ホワイトパロットの拳がペレストロイカのこめかみを打ち砕いた。

 ペレストロイカは糸の切れた人形のごとく膝から崩れ落ち、うつ伏せに倒れ爆発四散した。「……サヨナラ!」


 「スゥーッ……ハァーッ……」ホワイトパロットはザンシンしながら呼吸を整える。ニンジャぴるす特有の存在感はもはやこの地に無し。……最後の1つ、ポープを除いて。「ヌウッ……」背部、キドニーへのダメージに顔をしかめ、懐から取り出した薬品を患部へと塗った。ハイ・バンテリンは部位を選ばずどこにでもスーッと効き、イクサの現場でニンジャ回復力を底上げする。「ウム……ありがたい……」

 深く呼吸し、アグラ・メディテーションを始める。時間の猶予はなし。教会及び地下のぴるすは片付けたが外部からの増援は有り得る。それにポープの気がいつ変わるかも分からない。だが……焦りは危険だ。

 臆病すぎる者は策略に死ぬ。だが勇猛すぎる者もまた策略に死ぬ。傾くな。揺れるな。カブキのヘイキンテキを保て。

 ……ホワイトパロットは目を閉じた。


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#SCRTKORAI:novice: 情報通達します|

#SCRTKORAI:novice: 彼の者の正体判明。情報を隠匿する気配無し|

#SCRTKORAI:novice: 様々な古い文献にその姿が確認可能|

#SCRTKORAI:novice: かつて聖者を冒涜し、世界を彷徨うぴるす|

#SCRTKORAI:novice: 記録に残されたかつての名前は|


#SCRTKORAI:novice: ……カルタピルス。あるいはヨセフ・ニンジャ



【イーヴン・ピルス・ウィル・リパルス】終わり

【イニシエイション・オブ・ピルストロフィ】へ続く



カブキ名鑑

◆歌◆カブキ名鑑#53【ピクトグラム】◆舞◆
ぴるす正教会の強力なニンジャぴるす。彼の様に十分な実力を持つぴるすは「筆頭ぴるす」と呼ばれ、戦いの際には最前線でカラテを振るう。

◆歌◆カブキ名鑑#54【プリンシパル】◆舞◆
ぴるす正教会の強力なニンジャぴるす。ニンジャ脚力に優れ敵に気付かれる前に一番槍として奇襲を行う。

◆歌◆カブキ名鑑#55【ペトスコス】◆舞◆
ぴるす正教会の強力なニンジャぴるす。ワニの頭部を持ち、その顎から繰り出す噛み付きはバイオバンブーすらも噛み千切る。

◆歌◆カブキ名鑑#56【ポンソード】◆舞◆
ぴるす正教会の強力なニンジャぴるす。ヤクザ武器「ポン・カタナ」を用いた危険なヤクザ・イアイの手練れ。

◆歌◆カブキ名鑑#57【ピートモス】◆舞◆
ぴるす正教会のニンジャぴるす。彼の様に実力の伴わぬぴるすは「徒弟ぴるす」と呼ばれ筆頭ぴるすの援護や敵の逃走妨害を務める。

◆歌◆カブキ名鑑#58【パンジャンドラム】◆舞◆
ぴるす正教会のニンジャぴるす。背中や脛に埋め込まれたジェット機構による超高速前転で急接近し相手の意表を突く。

◆歌◆カブキ名鑑#59【パインハンマー】◆舞◆
ぴるす正教会のニンジャぴるす。鋭いスパイクが無数に付いたパイン材ハンマーを振り回し敵をミンチめいて叩き潰す。

◆歌◆カブキ名鑑#60【ポリゴヌム】◆舞◆
ぴるす正教会のニンジャぴるす。両腕の噴出孔から強烈な刺激性毒煙を吹き出し敵の視覚と嗅覚を破壊する。

◆歌◆カブキ名鑑#61【プラズマボール】◆舞◆
ぴるす正教会のニンジャぴるす。自身を中心に球状のデン・ジツフィールドを展開し、不用意に触れた敵を感電死させる。

◆歌◆カブキ名鑑#62【ペンシルベニア】◆舞◆
ぴるす正教会のニンジャぴるす。サイバネ置換された両腕には大口径の銃が隠されておりその破壊力は絶大。

◆歌◆カブキ名鑑#63【パイレート】◆舞◆
ぴるす正教会のニンジャぴるす。ニンジャバランス感覚に優れ、荒れ狂う海であっても船上を安定して動き回ることができる。

◆歌◆カブキ名鑑#64【プリズム】◆舞◆
ぴるす正教会の強力なニンジャぴるす。その体は光を完全透過する奇妙なクリスタルで構成されておりステルス・ジツの力と相まって目視で捉えるのはほぼ不可能。

◆歌◆カブキ名鑑#65【パイモン】◆舞◆
ぴるす正教会の強力なニンジャぴるす。アクマニンジャ・クランのソウルを宿し、アクマ変身によって戦闘能力を大幅に高める。

◆歌◆カブキ名鑑#66【パンツァー】◆舞◆
ぴるす正教会の強力なニンジャぴるす。重装甲を身に纏い超大口径の専用兵器キャノンマグナムを構える姿は人型戦車と言っても過言ではない。

◆歌◆カブキ名鑑#67【ピンクノイズ】◆舞◆
ぴるす正教会の強力なニンジャぴるす。両腕から強力な音波を放出するジツの使い手。音波に指向性を持たせることも可能であり最大出力の音波は物理破壊をも引き起こす。

◆歌◆カブキ名鑑#68【ペリュトン】◆舞◆
ぴるす正教会の強力なニンジャぴるす。ハデス・ニンジャクランのソウルを宿しており、影で編み上げた翼で空を舞い影の角を作り戦う。

◆歌◆カブキ名鑑#69【ピンホール】◆舞◆
ぴるす正教会の強力なニンジャぴるす。極めて優秀な動体視力、精密動作性そして弾道予測能力を持ち乱戦の最中であっても味方の間を縫って誤射することなく敵にスリケンを命中させる。

◆歌◆カブキ名鑑#70【パビルサグ】◆舞◆
ぴるす正教会の強力なニンジャぴるす。特殊な弓を使ってスリケンを撃ち出すことで手で投げるよりも超遠距離からの精密狙撃をも可能とする。

◆歌◆カブキ名鑑#71【ペルーダ】◆舞◆
ぴるす正教会のニンジャぴるす。体中が緑色の鱗に包まれており生半可な攻撃は通用しない。口から吐き出すカトンは鉄をも溶かす。

◆歌◆カブキ名鑑#72【ピラルクー】◆舞◆
ぴるす正教会のニンジャぴるす。ビッグニンジャ・クランのソウル憑依者でありながら水中での戦闘を得意としていた。

◆歌◆カブキ名鑑#73【ペレストロイカ】◆舞◆
ぴるす正教会のきわめて強力なニンジャぴるす。ボックス・カラテに精通しており素早いヒットアンドアウェイで敵を追い詰める。

◆歌◆カブキ名鑑#74【ピンクッション】◆舞◆
ぴるす正教会のきわめて強力なニンジャぴるす。イタミ・ニンジャクランの高位ソウルを宿しており、彼にとって苦痛は快楽に過ぎない。

◆歌◆カブキ名鑑#75【プラネタリウム】◆舞◆
ぴるす正教会のきわめて強力なニンジャぴるす。大小様々なカラテミサイルを星座の如く無数に生み出せる驚異的な血中カラテ濃度、カラテ回復速度を持つ。




K-FILES

ピルストロフィ・オブ・カブキエイジ第6話。ポープを追いぴるす正教会本拠地の地下に飛び込んだホワイトパロットに、ぴるす正教会のニンジャぴるすが無数に襲いかかる。ホワイトパロットはニンジャぴるす群を破りポープへと迫れるのか!


主な登場ニンジャ

徒弟ぴるす

ぴるす正教会において最も戦力と地位の低いニンジャぴるすたち。ぴるす正教会に属するニンジャぴるすのおよそ9割はこの位階である。カブキアクターと対峙したら打ち合いもできぬまま死ぬ程度のカラテしか持たぬため直接的に戦闘へ参加はせず、主に雑務の大半やサポート攻撃、敵を囲い逃がさぬぴるすバリケード円陣の構成などを務める。そして、場合によっては敵の気を引くステゴマとして彼らは消費される。


筆頭ぴるす

戦力的に優れた一部のニンジャぴるすは筆頭ぴるすとして高い地位と名誉が与えられる。彼らは単体でもカブキアクターと戦闘可能であり、イクサにおいては最前線での戦闘を任される。ぴるす正教会において一般ぴるす構成員が成れる最高位である。

プリンシパル / Principal:脚力に優れたニンジャぴるす。敵の視認範囲外から瞬時に駆け寄ってアンブッシュを仕掛けイクサの一番槍を担う。

ピクトグラム/ Pictogram:全身にタトゥーされた簡素な物体図や生物図から実物を生み出し戦うニンジャぴるす。その性質上装束を上半身には纏わず肌を露出させている。

ペトスコス / Petsuchos:セベク・ニンジャクランのグレーターソウル憑依ぴるす。ソウル憑依時に変質したワニ頭部を持ち、その咬合力は鋼鉄をも砕くほどに強力。またニンジャ耐久力にも優れている。

ポンソード / Pon sword:元はヤクザクランに所属していたヤクザニンジャぴるすであり、ヤクザ武器であるポン・カタナを使ったルール無用の暗黒ヤクザイアイの使い手。

プリズム / Prism:全身を特殊な合成クリスタルへと置換した狂気のニンジャぴるす。光を透過するその肉体とステルス・ジツの相互作用で光学的にその姿を捉えることは不可能。彼が扱う武器も全て体と同じ合成クリスタル性であり同様の性質を持つ。

ピンホール / Pinhole:優れたニンジャ五感と瞬間的弾道計算能力、そして精密な投擲によって混戦下においてもその名の通り針の穴を通すように敵のみをスリケンで射貫く恐るべきニンジャぴるす。ピロクテテス・ニンジャのソウル憑依者であり、そのスリケン射撃能力はソウル由来の部分が大きい。


ぴるす正教会最後の3人

ぴるす正教会本拠地における戦力的最高峰の幹部三人衆。運営や宣教活動に関わるプライメイトやプロヴォストなどの宗教幹部たちや研究を任されていたパラケルススなどとはまた別に、いつか訪れるカブキアクター対策として用意されていた。全員が本来の力に加えポープによる祝福を受けており、プラネタリウムの血中カラテ回復速度やピンクッションのイタミ・ジツなどは顕著に強化されている。

彼らは戦況が最後の最後に至るまで出撃することはない。筆頭ぴるすで殺せるならそれに越したことはなく、殺せぬ強敵ならば全ぴるすをぶつけ弱らせてから最高戦力が戦った方が確かな勝利に繋がるからだ。ピンホールは「徒弟ニンジャはいわばステゴマ」と言っていたが、実際には筆頭ぴるすたちすら彼らをぶつける前の下拵え、疲弊させるためのステゴマなのだ。

ペレストロイカ / Perestroika:ぴるす正教会武力幹部が一。憑依ソウルは不明ながら優れたカラテを持つ。ボックス・カラテの手練れであり独特のステップを踏みながらバタフライめいて舞いハチのごとき一撃を刺すヒットアンドアウェイ戦法で相手を弱らせ最後は必殺の右ストレートで射殺す。

プラネタリウム / Planetarium:ぴるす正教会武力幹部が二。セイボウ・ニンジャクランのグレーターソウル憑依者でカラテミサイルの使い手。このクランはカラテミサイルの単発威力を下げる代わりに個数を増やすことに傾倒したクランであり、クランの長たるセイボウ・ニンジャは夜空をも埋め尽くすカラテミサイル群で飽和爆撃するホシフル・カラテミサイルを得意としていた。

ピンクッション / Pincushion:ぴるす正教会武力幹部が三。ただし彼自身はサポート役であり他二人よりもやや地位は低い。イタミ・ニンジャクランのグレーターソウル憑依者であり、スリケンなどの遠距離攻撃から身を挺して他二人を庇うことが彼の使命である。特にプラネタリウムはカラテミサイルを最大数放つと数呼吸のカラテ充電時間が必要になるため彼による護衛は必須である。サポート役であるため積極的な攻撃は行わないが、体に突き刺さったスリケンなどの数が多くなると高速回転して敵に向かって射出することがある。


メモ

ぴるすによる反撃、それこそがこのエピソードの主軸であり、そしてその反撃を全て返り討ちにすることでついにポープへの道が開かれる。つまりこのエピソードはクライマックスへ至るイントロダクションだ。ニンジャぴるすによる決死の抵抗、彼らの最後の輝きとそしてそれを上から捻り潰すホワイトパロットのブルタルな力強さに重きを置いて書き上げた。

今までも無数のニンジャぴるすを出してきたが、このエピソードだけで実に23ものニンジャぴるすが現れそして死んでいった。これはシュウメイ以降から当エピソードまでの区間の名鑑において実に三分の一ほどを占める量であり、大体がほぼ名前のみ登場ではあるもののパ行ネームと能力を決めるのにそれなりの時間を費やしている。だけどその苦労の分、名もなきニンジャぴるすを殺すよりも仮にも名前のあるニンジャぴるすたちを殺すことでホワイトパロットの無双ぶりがより感じられるようになっているはずだ。そう思いたい。

物語はついにクライマックスに至り、ぴるす正教会編も最終話に突入する。教会にいたニンジャぴるすは全て殺し尽くされ、残るはその本当の名が明かされたさ迷えるぴるす…ぴるす正教会の長のポープ一人を残すだけである。ホワイトパロットとぴるす正教会の最後の戦いに備えよう。


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