6月19日、静岡県伊豆市修善寺にて『鎌倉殿の13人』トークショーを観覧してきました。

なんか方向性に疑念を感じるけど味がある、修善寺大河観光

　修善寺――大河観光ガイドを見てもどーんと悲しい顔の源頼家がいる。そんな場所です。
　ゆかりの史跡も、頼家供養系がほとんど。それなのに、頼家を襲った側の義時が主人公であるがゆえに、義時の名を書いたのぼりや土産がある。
　なんかこう……納得いかんなぁ！
　でもしょうがない。仕方ないんだな。

　修善寺って起きた事件が陰惨なのに、温泉街なので明るい雰囲気でのんびりしているところでもある。半世紀前で時間が止まったような雰囲気もあり、不思議な気分になりましたね。

　修善寺の寺宝である古面の実物は是非とも見たかった。岡本綺堂がこれをみて『修善寺物語』を書き上げたというお面です。実物はずっしりくる。確かにこれはおそろしいものでした。

そしてトークショー

　今回亡くなる源範頼役・迫田孝也さんと、足立遠元役・大野泰広さんのトークショーです。会場に並んでいる方は、範頼Tシャツを着て、バッグを持った方も。なんでも東北から九州まで、蒲殿ファンを中心に多数応募があったとか。

　足立遠元と修善寺はあまり関係がないそうですが、『真田丸』共演歴といった関係でいらしたようで。そしてまずはクイズ。
　海野幸氏と『真田丸』でお二人が演じた役の関わりは？　出てこないので解説がありました。
　海野氏は真田氏のご先祖。木曽にいたあたりがヒントになりますね。まあ難しいかな。

　でも迫田さん、私はトークショーでお見かけするのは二度目なのですが、上田市の時より真田トーン抑えめじゃないかと思ったりして。そこはいろいろな事情がありますね。前回のトークショーは『真田丸』つながりがより濃厚。今回は蒲殿として。

　範頼のお墓には新しいお菓子が供えてあって、誰か来たんだと思えましたが、それは迫田さんだったとこのトークショーで確認できました。

ファンサービス満点

　今回の修善寺の場合、源範頼の知名度と人気はそこまででもありません。ガイドでも頼家が多くなっている。足立遠元はそもそも関係ない（と、会場でも指摘されています）。
　木曽義仲と巴の場合は大河誘致もしているほどで、地元の歴史系の気合がすごい。ゆるキャラや和太鼓演奏もありました。そういうものはなく、主にドラマファンサービスといった感はあります。

　撮影時の裏話。演技プランについて。みなさんからの質問コーナー。そしてぬかりなくハッシュタグをつけた写真撮影コーナーもあり、サービス満点でした。

　このトークショーはチャーミングで愛嬌たっぷりの迫田さんと大野さんが楽しめました。『鎌倉殿の13人』って、男性の愛嬌がものすごく出ているドラマだと思います。それには演者ご本人の愛嬌もあるのかと思いましたね。

　男性に対してかわいいとか愛嬌とかいうのはどうか？　そんなの古いですね。無茶苦茶かわいい。そう再確認しました。

　修善寺もよいところです。大河需要もあるようで、地元でもさまざまな催しが企画開催されています。みなさま是非とも行ってみましょう。