Factorioから学ぶ世の中のこと(鉄)

Factorioというゲームをご存じでしょうか
不時着した惑星で、資源を開発して、ロケットを開発して打ち上げることを目的としたシミュレーションゲームです
一時期かなり話題になったゲームで、私も少しだけ触って非常に面白かったので、今の世の中に落とし込む作業をすることにしました
最先端で専門的な話はせずに、面白さ重視で書こうと思っています
ただ、不足などあれば是非コメント頂けると嬉しいです
不定期に更新していこうと思います

今回は「」についてです
「鉄は国家なり」という言葉もあるほど、鉄は近代において極めて重要な物質であり、実際に金属業界では「鉄」か「鉄以外」かという分け方をするほどです。
身近なものではスプーン、ロッカー、冷蔵庫など、もっと大きなものでいえば船や線路にも鉄は使われています
また、戦争中は砲弾や兵器にも使われたことも記載しておくべきでしょう

さて、Factorioでは鉄はどのように作られているでしょうか
それは、(序盤)「鉄鉱石」を「」で焼くことで「」を手に入れることができます
その際、燃料として「石炭」を使います

「鉄鉱石」は「手」で運ぶこともできますが「搬送ベルト」で運んだり、「インサーター」で「チェスト」に入れたりすることもできます
そして、搬送ベルトもインサーターもどちらも作成に鉄を必要とします
他にも車や兵器の材料にも鉄を必要とします
序盤はとにかく鉄が大量に必要となります
ありとあらゆるところから鉄を回収したくなる気持ちは、ここで嫌というほどよくわかります

さて、では実際に鉄はどのように作られるのでしょう
なんと鉄は実際に「高炉」で「鉄鉱石」と「石炭」から作られていました
正確には、他にも色々なものを混ぜたり、燃料は「石炭」ではなく「コークス」(石炭を蒸し焼きにしたもの)だったりと細かな違いはありますが、おおよそゲーム通りです
また、燃料というと「下から熱する」ようなイメージですが、そうではなく、鉄鉱石とコークスを交互に投入することで銑鉄)を作っていました

では、まず鉄鉱石はどこで取れて、どこの高炉でつくられているのでしょう
実は鉄鉱石、日本では採ることができず、100%輸入に頼っており、そのほとんどをオーストラリアとブラジルから輸入しています
海外から輸入しているので、大量でかつ長距離の輸送が必要であり、海上輸送による輸送がほとんどでしょう。
海上輸送による輸送が行われるので、当然高炉は海沿いにあることが求められます
執筆時点で確認できる範囲で高炉が存在するのは
・ 北海道
・ 茨城
・ 千葉
・ 神奈川
・ 愛知
・ 和歌山
・ 兵庫
・ 岡山
・ 広島
・ 福岡
・ 大分
であり、いずれも海沿いにあります。

しかし、ここで問題が起こります
Factorioでは、このような工程で鉄が作られるはずなのですが、実際の作業をみてみると、ここで作られる鉄は銑鉄と呼ばれる鉄であり、この後転炉を経てが作られてしまいます
おそらくですが、この転炉が発明される前の時代に使われていた鋳鉄錬鉄を意識しているのではないかと考えています
※ 鋳鉄:銑鉄を鋳型に流し込んだもの
※ 錬鉄:パドル法と呼ばれる長い棒でかき混ぜたりしてできたもの。あるいは(RPGでよくみる)鍛冶屋がハンマーでトントンしてできたもの

ということで、今回は鉄鉱石と鉄のお話でした
次回は石炭海上輸送の続きを書こうと思います

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