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【詩】いつもの朝にたどりつく

まぶたを閉じた先にある
きわめて小さな星の群れ
ゆっくりと流れ流れて
私を短き旅の
眠りへ連れてゆく

かつて住んでいた場所で
ケンカ別れした奴と出くわし
いつの間にか仲直り
むかし愛した人とも出会い
話しても話しても話は尽きず
話しても話しても話し足りない
そんな夢をさすらいつづける

やがて目覚めを迎えれば
カラスの雄叫び
セミの嘆き
スズメのひそひそ話
風鈴の踊り
とりどりの音符が
空を譜面にした
いつもの朝にたどりつく

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