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画像仕上げ:ノイズ

メーカーによって呼び名が違いますが、ピクチャーコントロールとか、ピクチャースタイルとか言われてるコントラストとか色あいとかのカスタム設定を使いこなして、自分だけの写真に仕上げる。というデジカメならではの機能がありますが、これを突き詰めすぎて後戻りできない領域まで行ってしまった。という話です。


気に入ったピクチャーコントロールが見つからない

皆さんは凝った設定のピクチャーコントロールを使ってらっしゃるでしょうか。自分はほとんど「リバーサル」か「風景」つまり解像感、コントラスト重視の設定を使っています。ここでも何度か書いているように人が撮れない人間なので勢い風景写真ばっかりになるため、どうしてもこの設定になってしまうのです。

600万画素機での場合はほぼ間違いなくRAW現像で仕上げていくのですが、この場合も不自然にならない範囲で解像感が高くなる基本設定を作っておいてからコントラスト上げ気味で、と言うのが基本的な設定の仕方になっています。

現行機のピクチャーコントロールはもっと凝った設定が可能になっていて、HDR風とかポスタリゼーションの設定にするともはや写真なのか?という画像が生成できてしまうのですが、あまりにも現実離れした写真になってしまうと自分で撮った写真じゃないように見えてしまって結局無難な設定に戻してしまうという事が少なくありません。こういう癖の強いピクチャーコントロールを使いこなして独自の世界を作ってらっしゃる方は尊敬に値します。

敢えて極端な設定で

600万画素機のような旧式機の場合、ピクチャーコントロールといった機能そのものがないという事も少なくありません。そのほか諸々の性能の低さを補うためにRAW現像に頼り始めるとそもそもRAW現像工程での調整での方向性がピクチャーコントロールのようなものになるので、より高性能の機体を使っている時もあまりピクチャーコントロールを使わないようになっていました。

が、ある時600万画素機よりさらに性能的には低い機体。古い400万画素のコンパクトデジカメを使ってらっしゃる方で、あえてISO感度を最大にしてモノクロにして写真を撮っているという話を聞きました。

普通はISO感度にすると画像はノイズに覆われて見るに堪えない写真になってしまうはずですが、モノクロだとそのノイズがある種の効果になって非常に迫力のある写真に仕上がるという事なのだそうです。この場合、コントラストやシャープニングも敢えて最大にするなど、全ての設定を極端に振ってみると非常にインパクトのある写真になることがあります。もちろんただの狂った画像になることも少なくありませんが(笑)

欠点を武器に

通常ノイズのある写真は好まれません。とくにデジタル写真でのノイズはセンサー性能の限界が現れて画像が破綻してしまう現象として忌み嫌われます。
だから新型のカメラが現れて光学センサーが新しくなるたびに画素数と共にノイズレベルの低さが注目されるわけですが、その大きな欠点も限定された条件の下ではありますが、利点として活用する方法はある訳です。

とくに600万画素や最近はやり出している!?というオールドコンデジは旧式センサの欠点を逆用して新型カメラよりより多くのノイズを乗せることが可能です。自分のように古いカメラを大事に使ってらっしゃる方やオールドコンデジを新たに手に入れた方で、これが面白いと思ったらお試しになってみるのもいいのではないでしょうか。

問題なのは設定がとにかく極端なのでRAWデータ撮影をしたところで後から仕上を調整するのには全く向いていない点です。つまりRAWで撮っても極端にコントラストの強いノイズ入り写真専用でこれを後から普通のカラーの写真に調整しなおすくらいなら、普通の設定でもう一枚とった方が手間が少ないでしょう。

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