六之助

湯島に勤める事務員。江戸千代紙を蒐集。 あまり知られていない江戸千代紙の世界をひとりで…

六之助

湯島に勤める事務員。江戸千代紙を蒐集。 あまり知られていない江戸千代紙の世界をひとりでも多くの方にお伝えできたらと思います。 父ひとり、猫2匹と暮らしています。

最近の記事

千代紙におぼれて:元気出ますか?怖いですか?

大胆な柄と色遣い、溢れる生命感…通り越して禍々しさすら感じる。 でもどうにも惹かれてしまう柄なのです。 細長い葉の暴れっぷりに、植物とは思えない力強い意志を感じます。 元気なときに見ると、やる気が出る。 弱っているときに見ると、ちょっと怖い。 自分の精神状態を測ることのできる不思議な千代紙です。 ちなみに今日は大勢の異星人が右往左往しているように見える 笑 『千代紙 CHIYOGAMI』(角川ソフィア文庫)によれば、 「立て枠(立涌)に花つなぎ」とのことだけど、こう

    • 千代紙におぼれて:はじまりの1枚

      なんて綺麗なんだろう… ずっと眺めていたい… 手元においてじっくり見てみたい! これは私が江戸千代紙を集めるきっかけとなる、最初の一枚です。 (いせ辰版/花御所車) 手に取ってみると、手仕事の美しさ、温もりが伝わってきてニヤニヤしちゃいます。 さらに寄ってみますと、色が染みて馴染んだ和紙の風合いや、ばれんで力を込めて摺った跡がわかります。 江戸千代紙は浮世絵の技術を転用した木版印刷で、版元のプロデュースにより絵師・彫師・摺師によって作られています。 めくるめく江戸千

    千代紙におぼれて:元気出ますか?怖いですか?