見出し画像

【読書メモ】絶望の国の幸福な若者たち(古市 憲寿さん)

「絶望の国の幸福な若者たち」を読んだ。

帯にも書かれている通り、「26歳の社会学者による大型論考の誕生!」という部分にとても惹かれて、書籍を購入したのを覚えている。

ただ当時はバタバタしていて読むタイミングがないままで。ようやくつい最近読むことが出来た。「社会学」というものとちゃんと向き合って学んだことはないけれども、著者の視点でバシバシと事象を切り刻んでいくような印象の書籍。「そういう考え方、見方もあるのね。」と、興味深くスイスイと読めた。

とても印象に残った部分

日本は歴史上、地域ごとにそれぞれ統治されていて、バラバラの歴史であった。それが、「一つの日本」という価値観を作るため、各地の歴史を編纂し、「一つの歴史」という形で「日本史」が作られた。
今でこそ「国民的女優」の「国民的」の意味は、「世代を超えて認知されている」を表すが、1960年頃までは「階級を超えて認知されている」を表していた。(例:吉永小百合さんが、令嬢役から貧しい学生の役まで演じること=「階級を超えて人気が出る」→この状況が「国民的女優」であった。)この後に、「一億総中流」という考えが生み出され、「国民的」の意味が変化した。
車が売れないのは、「若者の車離れ」によるものか?そもそも人口構造が変わり、買う層自体が減ったという考え方ができるのではないか。
雇用対策や社会保障制度の充実は、若者のためではなく日本という「国家」のためにこそ必要である
「幸せ」だと感じるのは、「希望」がなく現状に満足できるから。高度経済成長の時代は、「まだまだ上に行ける!」という「希望」があったため、「現状には不満」という感覚が強かった。

今後のアクション

古市さんの別の本も読みたい!

1960年、70年代の価値観と、今の価値観がどう違うのかに触れられいるような書籍をもっと読んでみたいなぁ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?