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矛盾

脳ミソがピンク色に染まり、もう、どうなったっていいわ、というのが前回の恋の始まりだったが、今回はそういった気持ちは一切なく、喜びというよりは緊張感が漂い、もしかしたら私の一言が彼を壊してしまうかもしれないと思うので出来ればそんなことは言いたくないのだが、彼は彼でひどいことを言うので喉元まで壊滅的な言葉がせりあがってくる。が、必死になって止めている。

ひどいことを言ったかと思えば信じられないような甘ったるい言葉も言う。

今の彼は全てそうだ、言葉も行動もありとあらゆることが矛盾に満ちていて、全く統合されてない。パーツそのものはとても美しいが、組み立てがめちゃくちゃで一見するとガラクタのような状態だ。

だから私がいくら誉めたところで「こんなものはただのガラクタでなんの価値もない、お前は嘘つき」という反応なのだろう。

私は神様ではないので、組み立てをやってあげることは残念ながら出来ない。自分で組み立てて直してもらうしかない、出来ることはせいぜい側でなるべく笑って、あなたといると気分が良くて他の人とは代えがきかないのよ、と、目を見て言うことぐらいである。

印象としてトラバサミに捕まった野生動物みたいだ。そんなに暴れたら傷口が大きくなるだけだよと言ってみたところで本人にはどうしようもないという感じ、私も噛みつかれて流血沙汰。早く外すことが出来たらいいとは思う。



バツイチ年増へのサポートっていやらしい響きですよね。それが言いたかっただけです。