見出し画像

著作解説⑥後ろのケダモノ©徳間書店

本日はBLコミックス2冊目の「後ろのケダモノ」です。例によって攻キャラ(黒髪の方:薫)の方に女性っぽい名前を付けたい症候群を発症しております。
こちらも徳間書店さんのCharaレーベルとなります。


後ろのケダモノ

【出版社】
2007年/徳間書店「Chara」掲載
【著者】
新井サチ
【あらすじ】
売れっ子スタイリスト・宗和(むねかず)が呼んだ助っ人は、一見殺し屋風の不敵で野生的な便利屋・薫(かおる)。頼もしくて有能だけど超ゴーインな薫に、宗和は振り回されっぱなし。しかも、実は自信が持てずにいた心の中を暴かれてしまう! 「もっと素直で可愛い顔を見せろ」と、突然キスされたうえに、裸に剥かれちゃって――!?

ガッシュかな?透明水彩?カラーインク?この辺の画材で着彩した記憶があります。

後ろのケダモノ

新井さん、ラブを忘れずに…

主人公、スタイリストの袴田宗和と、便利屋 井上薫出会いのシーン。確か設定は二人とも同い年だったかな?どうだったかしら。
今、宗和の言動を見ると、「いい人」でいたかったんだなぁと。失望されたり、嫌われるのが怖かったんだね、わかるよ宗和…。
そんな取り繕った宗和に土足でどんどん踏み込んでいく、というよりこじ開けていくスタイルだよね薫。

後ろからケダモノ

薫のマンションへ。この景色、タワマンじゃないですか

ケダモノシリーズ2話目です。宗和、こじ開けられたものの、お付き合いまでには至らず。自分のダメなところに辟易していた宗和の姿に昔の自分を重ねていた薫。自分らしさが分からない宗和と、自分のいいところと悪いところ両方認識した薫。自己認識って大事なんだなと感じた第2話目でした。

愛しのケダモノ

少し伸びてきたヒゲって痛いですよね

ノンケだった宗和、初めての男性とのお付き合い。果たしてうまくいくのか…。ケダモノ3部作最終話。確か薫のすね毛減らしてくださいと担当さんから注意いただいた記憶がございます。
ファーストコミックスのまどかのヒゲも最初ストップがかかったけな。ヒゲもすね毛も生えない男子なんておるんかい、と、BLというジャンルは美しい男子が求められていることを痛感した時期でございました。

うそつきな指輪(リング)

「やっぱり」ってあなた彼女と二股でもかけてたの??自分で描いといて、ひどくない???どゆこと????

読み切り作品「うそつきな指輪」これ、どのタイミングで描いた作品かな。もしかしたらファーストコミックスのノラ猫より前の初期作品かもしれない。
ここだけ切り取ると真面目なBL描こうっていう感じに見えますね(いや、いつも真面目に描いていましたが…)このお話は、主人公 要がゲイで年上、相手の勇介がノンケ年下のパターンですね。新井テッパンの年下ノンケ攻め。カウントしてないけどかなりの本数が年下ノンケ攻めだと思います。I LOVE年下攻め。

アパレル販売員(要)とバーテンダー(勇介)の話です。男性同士なかなか恋人と長続きしなかった要が傷付いて勢いで寝てしまったノンケの勇介に負い目を感じ、振られる前に振る決断をする、といったあらすじです。勇介の愛が深い。二人とも幸せになってね。

後ろのケダモノまとめ

今、この解説を書くのにあとがきまで見直してたんですが、どうやらケダモノ2話のネームを出した段階で担当さんから

「新井さんは、もう止(と)めないから…」

と慈愛と憂いに満ちたコメントがメモされていました。初代担当M枝さん、ありがとうございます…!16年経った今も、新井は今日も止まらずマイナー路線を貫いております。
2冊目のコミックスが出るまで2年かかったんですね。このコミックスから新しい担当さんに切り替わりました。

宗和、薫カップルはこのあとの別コミックス(ギリギリな僕ら)でも登場しますので、ぜひあわせてお手に取っていただけましたら嬉しいです。
宗和は、薫と一緒になっていい意味で図々しくなっていくといいね。

次回7冊目は「ギリギリな僕ら」です。


記事をお読みいただきありがとうございます。 MANGAブランディング事業拡大化へ向けて活用させていただきます。サポートいただけましたらとってもうれしいです。