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ボドゲを知らない友人とボードゲームを作って売って大量に売れ残って、また作った話

ボドゲを好きになったのは大学2年生の時「仲良くなるのにもってこいだよ!」とおすすめされたのがきっかけ。初めて買ったボードゲームは「たった今考えたプロポーズの言葉を君に捧ぐよ。」そこから好きな人がボドゲが好きでもっとボドゲが好きになった。たった今考えた告白の言葉だったけど付き合えて。2人で深夜までボドゲやったのも楽しかった。けど別れた。振られた。

ぼんやりと”ボドゲを作りたい。”そう思ったのは2021年の4月。よく一緒にものづくりをしていた友人を誘ったが断られた。

この後断られるがめげない

でもやっぱり作りたくて、2022年7月同じ友人をもう一度誘う。我ながらしつこい。いや多分これ二度目に誘った時には、一度目に誘って断られたことを忘れている。いや忘れてなかった。覚えてるけどそれでも誘った。だって作りたかったから。

ボドゲを制作をすることが決まった。とりあえず友人の気が変わる前に行動に移そう。ボドゲカフェの予約だ。

まずはボドゲカフェに行く

この時もう1人制作に誘ったのだけど彼女は「ボドゲ?」
ボードゲームをボドゲと略すことも知らないくらいボドゲを知らない友人だった。

かわいい

しつこく誘ってもやると返事をしてくれた彼女と、ボドゲを何も知らないのにやると返事をしてくれた彼女は、死ぬ間際に思い出す友人ナンバーワーンツーなので、また今度ここで彼女たちのいろんな話がしたいなぁ。

さぁボドゲを作ろう。

最初に始めたのは発注先探し。販売先は"ボドゲが作りたいなぁ"とぼんやり思ったきっかけになった、ゲームマーケットという国内最大級の“電源を使用しない”アナログゲームのイベントと決めていたから、発注先はゲームマーケットのサイトトップにバナーがあった萬印堂さんにした。


萬印堂さん以外にもいくつかサイトを見たりもしたけれど、決め手は相談会。萬印堂さんの会社で土日に行われている相談会にお邪魔した。何を作るか1ミリも決めてないのに。

ゲーム内容を一ミリも決めてないのに相談会に向かう

今思い返すと

萬印堂さん「どんなゲームを作る予定ですか?」
わたしたち「まだ決まってなくて😅」
萬印堂さん「発注内容も、?」
わたしたち「まだ決まってなくて😅」
萬印堂さん「販売予定は、、?」
わたしたち「ゲームマーケットです!!!!!🤗」

"とにかく行かないと"という気持ちで行ってしまいました。何も決まっていない私たちに寄り添ってくださった萬印堂さんいや萬印堂様、本当にありがとうございました。。

相談会にお邪魔したことで最初のボードゲームの発注内容が決まった。ポーカーサイズ・箱の形は大きいとかっこいいのでダブルデッキ用レギューラーサイズ(ポーカー・ブリッジのカードを2列格納できる)。※のちに箱が大きいせいで価格が落とせず痛い目を見る。

そこからは三人でひたすら相談をしアイデアを出し合う。
私たちは

  • オンラインでも楽しめること

  • パーティーゲームであること

  • カードだけで完結すること

を軸にゲームを検討しなんとか締め切り最終最終最終日に発注できた。

ギリギリに滑り込むな

やっとの思いでゲーム内容を決め切り、生まれた1作品目のボードゲームが演技系パーティーゲーム「あの〜、、」だった。

発注してからもてんやわんや大忙し。グッズの発注をかけたり垂れ幕の発注をかけたり、出店用の備品を買い出しに行ったり、Twitterで自薦リプライをひたすら送ったり、布屋さんに行ったり。

布屋さんは渋谷のTOAさんがおすすめ。いっぱいあるワクワク

いっぱい可愛いイラストを描いたしせっかくだからグッズもいっぱい作った。フレークシールとか39枚も入ってるの。

トートバック使い勝手最高
アクリルキーホルダーかわいい
そしてボードゲームかわいい
説明書もかわいい

初めてのボドゲ制作だったし、やりたいこともいっぱいあったし、スプレッドシートで管理してた。どんどんやること達成していくの楽しいよね。

 やることいっぱい

いざ当日は、唯一運転慣れしているメンバーが運転をしてくれて。るんるんで乗ってるだけの2人。私は最近教習所に通ってる。嘘サボってる。

るんるんで乗ってるだけ。運転ありがとうちあ様。

実は当日の朝レインボーブリッジでうまく降りれず。お台場あたりの高速を永遠にぐるぐるし「そろそろ封鎖してもらう??」とかゲラゲラ冗談言いながらなんとか直前に到着。多分同じ日にあんなにレインボーブリッジを見たのはあれが最初で最後で最高。

必死に会場に向かう

なんとか間に合って猛ダッシュ設営。車止めてくるから設営しといて!二手に分かれないと間に合わないくらいには切羽詰まってた。今考えると面白すぎる。
それでも到着してからは初めて設営したとは思えない速度で設営が終了した。あれやってこれやってそんな言葉が一つも必要なくお互いに準備を進めていける。お互いの気配りレベルの高さを感じた。

必死に整える

タペストリーも飾って気がついた、大きい。可愛い。A0のタペストリー。タペストリーは発注から時間かからず1週間くらいで届いて大感動。
防災加工もしてもらってバッチリ。タペストリーはタペストリーキングさんにたのんだ。

爆速で出来上がったブース

そういえば初出店のお隣は最高に面白い作品を作るとどのつまりさんだった。ブース番号が出た時からXをフォローし見ていたけれど、カメラのインタビューも来ていてとどのつまりさんの作品を求めてくる人がいてすごい、、と横で大感動をしていた私たち。思わず作品を買ってしまった。

他のブースをちゃんと見る時間もないくらい目まぐるしい速度で二日間は過ぎていき、あっという間に初めてのボードゲーム販売は終わった。あまりにあっという間だったからしゃがんで口に突っ込んだシーチキンおにぎりと梅おにぎりとシャケおにぎりしか食べてない。メンバーは振り返り会の時に次はお昼を食べるって言ってた。次の出店は彼女のシフトにお昼を食べる時間を入れておこう。

疲れ切ってても写真は忘れないだいじ

足を止めてもらうために呼びかけてゲームの説明をして、足を止めてもらうために呼びかけてゲームの説明をして、足を止めてもらうために呼びかけてゲームの説明をして。二日間ずっと必死に繰り返したが思ったよりも売れなかった。
売り終わった今だからこそ改めて振り返る1作品目は

  • タイトルでゲーム内容がわからない

  • パーティーゲームとしては価格が高い(2500円)

  • ゲームの魅力が伝わりづらい

  • 演技系ゲームはプレイハードルが高い

と残った在庫が私たちに改善を呼びかけてきた。

在庫のお化けが出てきそう


在庫が半分以上残った。

悔しい。ゲームマーケット回っててもワクワクする作品ばかりだった。自分たちの作品以上のものが山ほどある。自分たちの作品も面白いし可愛い。だとしてもちゃんと厳しい世界がそこあった。
振り返りのミーティングでも”また作るのは厳しい。”2人からはそんな空気を感じた。

そこからは試行錯誤。どうやったら売れるのか。
次の出店に向けて、足を止めてくれる人を1人でも増やすためにおすすめのボドゲの割引クーポンが当たるボドゲガチャを企画した。ガチャガチャを会場に置いてお客さんに回してもらう。参加してくれた制作者さんたちのとこに新しいお客さんが行ったら最高だし、私たちはガチャで興味を持って足を止めてくれたら最高。

大吉っていつ出ても嬉しいよね
割引チケットキラキラで印刷してテンションあがるやつ

ちなみにガチャガチャ本体は私の私物。家にガチャガチャあるとテンション上がるから買った。もう一個欲しい。今は白色のガチャガチャがほしい。赤と白どっちもあったらもっときっとテンションあがる。左右違う靴下履いて出ちゃっても凹まないくらいには。

髪色の変化が激しい

次のゲームマーケットにも出店し、ゲームマーケット以外のボドゲイベントにも出店した。なんとか黒字まで持って行け他のはついこの間二ヶ月前の9月だった。発注から一年かかった。

いやボドゲ制作むっっっず。

私たちが作っているのは、カードのみのボドゲ。それでもルール設計は難しいし、カードは一枚ずつデザインデータを作らなくちゃならないし、ブースに足を止めてもらうのも簡単じゃないし、そもそも制作費も高いし、
それでも、でも、でも、でも、楽しい。

面白いと思ったものが、形になるってすごく面白いし、面白いと思いついたアイデアをお客さんにボドゲという形で分け与えられる、それを3人で喜べる。なんて面白いんだ。やっぱり、3人でもう一度やりたい。いやこんなに面白いこと3人よりもっと多くの人と共有したい。もっと誘ってもっとみんなで作りたい。

ぶつかってしまった推し

だから一緒にやりたい。

3人でもう一度やりたい。そう思ってからずっと頭のどこかで次はどんなゲームにしようか誰よりも早く考えてた。何がいいかな。何を作るならワクワクするかな。多分、1作品目をはじめて売った瞬間からもう次を考えていた。1作品目が思ったより売れなかった時、もう二度とボドゲは一緒に作ってくれないかもしれない。そう思っても次のゲームを考えていた。どうしても3人で私たちの届けるものが面白いと言ってもらえる日を迎えたかったから。

おいしい

2人からは、"デザインの分担を外れていいなら"、配信で使えるボドゲなら"そう言われていた。それでもやりたくてずっと考えていた。

そう思いながら過ごし続けて1作品目制作から半年後、まだ赤字を抱えていた3月末、深夜にした電話でふと思いついたのが2作品目の「あざとカルタ」だった。

電話の相手はカルタ意識しすぎなボドゲ制作新メンバー

「最近〜ってことがあったんだけど。めっちゃあざとくない?よくない?いやこれボドゲとかにしたら面白くない?セリフに対して、あざとい返しを極めるの。」そんな感じで生まれたあざとカルタだった。深夜2人では盛り上がっていた私のあざといエピソードは、後日みんなに話しても響かなかったけど。

赤字を抱えながらまた作った。

次に作りたいのは「あざとカルタ」!そう思ったらもう早い。これなら2人は絶対面白いって言ってくれる。絶対一緒にやってくれる。そうだ。最高に楽しかったんだ、ボドゲ作り。だから大好きな2人と他にも大好きな人を誘って共有したい。そんな思いでメンバーを増やした。

ハッピー最強メンバー

6月にメンバー確定して7月からは2023年秋のゲームマーケットに向けて毎週オンラインにて1時間のミーティングを行い、チームに分かれてルールのアップデート案を検討したり、メンバー内・メンバー外でもテストプレイを行ったり、1作品目ではできなかったことができた。

メンバー紹介ユニークだな
初回アイデア

最初は存在しなかった取り札の特定カードと自由カードが生まれたことで、自由回答以外の選択肢が生まれ、誰でもあざとくなれる「あざとカルタ」としてアップデートされた。ゲームの難易度を上げより楽しめる拡張機能のシチュエーションカードも追加された。要するに新作めっちゃ面白い。

あざとカルタ

そういえば1年間通して分かったことの一つにボドゲ制作者同士の交流イベントも盛んに行われていることを知った。ボドゲ製作の悩みや情報共有にうってつけだった。ボドゲ製作者の方々は暖かくて優しい方ばかり。

今回のゲームマーケット2023秋の目標は「あざとカルタ完売!」作った全てを届けるためにまだまだメンバーが動いてくれている施策が山ほどある。ガチャ企画も。PR動画も。カメラ企画も。販売まであと20日。

メンバーのデザイナー仲間が作ってくれた告知画像かわいい

あざとカルタ。

そう、きっとまたゲームマーケット当日は、足を止めてもらうために呼びかけてゲームの説明をして、足を止めてもらうために呼びかけてゲームの説明をして、足を止めてもらうために呼びかけてゲームの説明をして。二日間ずっと必死に繰り返す。それでもまたやりたい。

だって・・・

この面白いをあなたと共有したいから。


with関西にいる天才デザイナーちゃん



ちなみに私たちの作った新作のボードゲームは、ボドゲという略語も知らなかった彼女がいうには

男女わっしょいボドゲを担うボドゲ

「これからの男女わっしょいボドゲを担うボドゲ」ならしい。

これからの男女わっしょいを担うボドゲは、ゲームマーケット2023秋で販売開始です。手に入れてわっしょいしてください。

  • 開催日時:12月9日(土)、10日(日)

  • 開催場所:東京ビッグサイト 西展示棟1,2ホール

  • ブース名:ライデア@lidea_idea

  • ブース番号:ト19

  • ゲームタイトル:あざとカルタ

  • 値段:1800円(税込)

  • 会場特典:拡張機能シチュエーションカードプレゼント

  • 予約フォーム:https://forms.gle/dx9MSyZYD4gyKRZo9

あざとカルタールール説明1
あざとカルタールール説明2

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