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何故、異世界転生モノというジャンルが確立されたか?

どーも、

転生されても結局Lv1のまま、

ぺけぽんです!

僕はアニメが好きです。小学生の時に、金曜はドラえもんとクレヨンしんちゃんを、日曜は朝は、戦隊モノ、仮面ライダー、プリキュア、夜はちびまる子ちゃん、サザエさん、こち亀、ワンピースという並びを欠かさず見ていました。高校生にもなると、どっぷりアニメに漬かりました。ひぐらしからハルヒ、けいおん、とある、シュタインズ・ゲート、コードギアス、などなど、有名所を沢山見ました。それはもうね、テスト勉強せずにずっと齧り付いて見ていました。

大学生になっても、少しだけAmazonプライムで見ていました。しかし、大学生になるとアニメの傾向がバラバラだったはずなのに、少しずつあるジャンルを含むようになりました。それは今やアニメだけでなく、新聞、雑誌、ラノベ、アプリの漫画のCMにも選ばれる程のジャンルに確立されました。

そう、異世界転生モノです。

ここで人気のある異世界転生モノを紹介しましょう。

Re:ゼロから始める異世界生活。
「死に戻り」という能力を得た主人公ナツキスバルが終わりのない死の運命に奮闘し抗い続ける物語。

転生したらスライムだった件。
異世界転生したら、強力なスライムとなっていた主人公がテンポよく様々な世界を制覇していく物語。

幼女戦記。日本でサラリーマンをしていた合理主義の主人公が戦乱の世界で幼女として異世界転生するという物語。

どれも面白いです。他にも、オーバーロードやこのすば、などたくさんあります。

さて、何故異世界転生モノが流行ったのか。僕なりに考察してみました。

まず1つ目。
異世界の要素は、大抵の人が思い浮かぶ異世界の物とズレが生じにくいから。

エルフって、どんなキャラクターですか?
さっぱり分からない、と言う人はあまりいないのでは無いでしょうか。金髪ロング碧眼で耳が尖っている。ここまでは思い浮かぶことが出来るのではないでしょうか?
魔女って、どんなキャラクターですか?
これも同じ。ヨボヨボのお婆さんが水晶玉で未来を見つめる姿が思い浮かびます。最近でいうと幼女やお姉さんタイプも現れているでしょう。
このように、作者がキャラクターの説明をしなくても読者が理解しているためイメージがしやすいのです。それが繋がっています。

あとは世界観でしょうか。異世界転生と呼ばれる世界はどこをモチーフにしていることが多いですかと問われてもアニメや漫画が好きな人は答えられると思います。正解は中世のヨーロッパ。恐らく子どもの頃に見た外国の童話や寓話をイメージとし、尚且つ火薬などを用いず、中央集権国家が弱くなり個々のグループが活躍し出す中世が、キャラクター達を上手く活かすことができ、その時代だからこそ魔法などの力がバランスよく取れるのでしょう。

西洋への憧れもあるのではないのでしょうか。昔はヨーロッパ中心主義とも名付けられるほど、イギリスやオランダ、フランスなどの国が他国を侵略する時代でした。そんな強いヨーロッパのイメージが美化され異世界転生モノの舞台になるのでしょう。

忠実に再現しないのも異世界の利点なのでしょう。中世のヨーロッパが最強!みたいなイメージが蔓延っているかもしれませんが、中々に汚いですよ。手づかみで食べたり、ご飯のマナーなんて無いようなもの。どこでもう●こしますし、医療や公衆衛生などは未発達。本当にそんな世界に、異世界転生したいでしょうか?

詰まるところ、異世界といえば、勝手に中世のヨーロッパの良い部分が作者にも読者にも想像出来るのでしょう。

ゲーム「アートワール魔法学園の乙女たち」
背景イラスト 描いた人は、「よー清水」さん。
とてつもなく綺麗な絵です。こういう城に住んでみたい。

次に2つ目。
・異世界転生モノというジャンルが好きな人達の境遇が転生する前の主人公と似ているから。そして転生後の主人公に憧れるから。

勿論、卑下するつもりはありません。僕も転生前の主人公よりです。いつになったら僕は異世界転生出来るのでしょうか。

異世界転生モノの多くの主人公に共通する点は転生する前と後では見違えるほどステータスが変わっています。転生前は引きこもり、陰キャ、いじめられっ子などなど、まぁつまりハブられ者です。クラスの中で孤立し、隅っこの方で本を読む、若しくは休憩中はずっと寝るような奴です。小心者です。変な奴です。そういう風に現実世界で満たされない人達が異世界という魅力溢れる世界を渇望するのです。

そういった人達が1度異世界転生をすると別人になります。急にモテだし、能力がインフレします。伝説の武器をおもちゃ扱いし、王とか神とか賢者とか天使とか悪魔とかの存在に対し急に対等の扱いになります。えらい違いです。現実世界の自分では考えられません。

なぜこうも強くなるのでしょうか。色々考えてみました。最初はそういった存在に憧れているからだと思いました。要は認められた存在、承認欲求を異世界転生モノの主人公で満たすためだと考えました。マズローの欲求5段階説によると人間は下位の欲求から満たされていき、最終的に自己実現の欲求を満たそうとします。承認欲求は上から2つ目、それを解消出来ない人達が異世界転生モノを好むものだと思っていました。

しかし、大学生のヤリチンで異世界転生モノが好きな奴もいます。そいつは完璧な陽キャです。中高でもバリバリのクラスの中心でした。僕とは正反対です。

承認欲求など満たされているはずのヤリチンになぜ異世界転生モノが好きか聞いてみました。そうしたら「単純明快だから」と返って来ました。なるほど、と思いました。流石ヤリチン。

僕はドラゴンボールが好きです。修行もフリーザやセルなどの強敵と戦うバトルシーンも好きです。他のジャンプ系の漫画も、主人公は更なる強敵を倒すため努力をし、力を得るために修行に出るなどします。僕はそういった場面も好きですが、中には長いと感じてしまう人もいます。その人は強敵と戦う前に飽きてしまいがちです。また、弱いはずの主人公が強敵に勝ってしまう場面もありますが、これもきちんとした理由が無いと主人公補正と捉えられてしまい、読み手に飽きられてしまう場面でもあります。

HUNTER × HUNTER 25巻 80,81ページ
このどんな修行をしているのか、というワクワク感が僕は好きです。

要は、そのパターンしかなかったため、読み手が飽きてしまったのです。しかしそこで主人公が無双する、しかも修行などのめんどくさいシーンなど一切無し。生まれてから最強!といった新しいパターンが読み手にウケて、単純明快で分かりやすくしかも面白いので一気に人気になったのでしょう。

コレは読み手だけでなく、書き手にもメリットがあります。要はめんどくさいシーンなど一切合切カット出来るため余計な伏線や理由付けも要りません。そうなると蛇足的シナリオは書かなくて可愛いヒロインとのお色気シーンを書けば人気上昇は間違いないでしょう。よって書き手にとっても喜ばしいことなのです。

こういった経緯から生まれてから最強の主人公が無双し始めるストーリーが少しずつ出始めたのでしょう。それが徐々に魅力へと変わり、次第に多くの人の心を掴みました。

失格紋の最強賢者 ~世界最強の賢者がさらに強くなるために転生しました~
強さの高みを目指しすぎてます。話は面白いですよ。

つまりこういうことですね。

3つ目。
・異世界ジャンルの需要と供給がマッチしているから。

あなたは本屋にいます。新しい漫画が欲しいです。新刊として2つの作品が店頭に並んでいました。

・山田太郎の大冒険
・山田太郎の大冒険~冴えない俺が転生して最強の勇者に!?~

あなたはどちらを買いますか?と言われると迷うかもしれない。しかし、異世界転生モノが好きな人は2冊目の本を買う可能性が高い。何故なら異世界転生ははモノであるのが分かるのと、異世界転生モノとはつまり主人公が転生し、異世界で無双することが読まなくても確定しているからである。安心して買える。

少々、極端な例かもしれないが、要するに需要と供給がマッチしているからである。今までの全ても同じことが言えますが、全ては需要と供給がマッチしています。では、そういった新ジャンルを作り出したのは一体誰なのでしょうか?

実は読者です。小説家になろうというWebサイトに2008年辺りから挙ってなろう系小説、つまり異世界転生モノが増え始めたそうです。最近では、異世界転生プラス何かというものが主流になってきているそうです。

如何でしょうか。主流になったモノにはそれまでの経緯が存在します。次はどういったものが主流になるのか、楽しみですね。

最後までご覧頂き有難うございます!
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ではでは。

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