オレ、12/12から12/16まで、ニュウインしてたんだ。
病院で寝てごはん食べて、お家に帰れないことをニュウインっていうんだね。
オレ、散歩でダッシュしたり家の廊下でシューっと滑り込みしたりするのが得意だったんだ。だけど、最近できなくなってきたんだ。
よく、かーちゃんが自分に言っている「トシダカラ」ってやつかと思ってた。オレも14才9か月だからね。
それにしても散歩もおっくうだし、しりもちついたりしちゃってたの。
そしたら、かーちゃんが心配して病院へオレを連れて行ったんだ。
しばらく検査のため預かります、と言われオレは血を抜かれたり、レントゲンとられたりした後に、かーちゃんがやってきた。
「腹水、胸水がたまっています。原因は抜いてから確認になりますが、3つほど考えられますが…」
フクスイ、キョウスイってなんだ？オレはどうなっちゃうんだろう？？
かーちゃんは複雑そうな顔をしていたけれど、「しばらく入院ですか？」って聞いてた。それからオレは6日も家に帰れなかった。さみしかったよ。
その間、フクスイとキョウスイってやつを抜いてもらった。さっさと終わらせて自分の布団で寝たいのに、ゆっくりゆっくり抜くんだよ。なんでもサッサとは抜けなんだって。オレの身体に負担になるから。
やっとおわって、シーティってやつをしてもらうと、オレの心臓にはシュヨウってやつがあるんだって。それがどんどん大きくなって、オレの心臓がドクドクしていて、なんとかスイもたまっちゃうんだって。
優しい先生は、「相当苦しいと思います。酸素室でも苦しそうでした。しばらくはしっかりと見てあげてください。運動は禁止です。今後のことは専門医に診てもらってから、となりますが大変厳しい状況と言わざるを得ません」と難しい顔で言っていて、オレには意味が分からなかったけど、かーちゃんが泣いているのはわかった。
いつも来ているこの病院には、心臓とかに詳しいジュンカンキセンモンっていうお医者さんも来てくれるらしい。20日の日に、その先生に診てもらえる予定なんだ。
オレはまだまだ、おいしいごはんも食べたいし、うちにいつも来てくれる宅配便のお姉さんになでなでしてほしいし、かーちゃんともだちと一緒に家でわいわいしたいし、とーちゃんママとおかいものに行きたいし、とーちゃんと一緒の枕で眠りたいんだ。今まで通り、幸せに暮らしたいんだよ。

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