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私たちしかいない世界

ここ最近、世界に私しかいないんじゃないか、
とおもう瞬間がよくある。

一昨日の夜もそうだった。
酒を飲みながら映画を見終わった今、
あの夜を思い返しても、まだ、
あの浮ついた気持ちを思い出すからnoteに残す。

あれはお酒のせいだったのか、
深夜のテンションのせいだったのか、
2日経ってもわからないけれど、たしかに、
私はそう感じてこの街で1番大きな道路の真ん中を彼、を置いて走った。

一昨日の夜、私は大学の女友達と
いいご飯を食べよう、と大学生にとって
気持ち高い店に足を運んだ。
久しぶりに会う私たちは、楽しくて仕方なくて
そして、久しぶりに友人と交わす酒に心躍らせて
あっという間に、とても気分が良くなった。

私はとても彼女たちが好きで、大切だ。
それは今までもずっとそうだったけど、
あの夜は格別に、そう感じた。
2人とも優しくて、綺麗で、一緒にいて
嫌な気分になることがない。
そのような友人が大切だ、と大学生になって
強くおもう。

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2軒目で楽しく酒を進めている間に、
彼女たちが乗るべき終電は出発してしまった。
それを何も思わず、あぁ〜、と言えるくらいには
私達はその日を最高に気持ちよく感じていて、
終えたくなかったんだと思う。

3軒目にいく前に私は1人の友人を呼び出した。
彼女達とは面識もない、高校時代からの友人だ。

彼はきっと、私のことが好きなんだとおもう。
この予想が外れなら、とても恥ずかしいけど。
その話を彼女達にして、呼び出せと言われ、
お酒で判断力のかけた私は、すぐ呼び出した。

今になると、思い出したくないくらい、
私たちはめんどくさくて、恥ずかしいことだ。

彼はすぐに来てくれて、1軒、
酔っ払い3人の相手をしてくれた。
街は昨今の影響で、前ほど営業している店は
少なくなっていて、2時にはほとんどの店が
閉店しはじめた。

彼女達は始発までカラオケで時間を潰して、
私と彼は次の日の予定のために帰宅した。

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彼女達を送って、私たちは2人、街を歩く。
私たちが高校時代過ごしたあの町よりは、
うんと大きな街なのに、誰一人歩いてなくて、
私は、私たちだけの世界みたい、と、
どこの映画のヒロインかと疑うくらい、
くさいセリフを言って、道路の真ん中を走った。
二人で帰る間、ずっと彼は笑ってくれたし、
私はとても気分が良かった。

彼からはっきりと、言葉をもらったことは
ないけれど、私を好いてくれてそうな人と
二人きりの街を、ふわふわとした気持ちで走る。
私がもっとあざとい女で、
彼がもっと積極的だったら、きっと、
私は家に帰らなかった、なんて文章も、
今お酒が入ってるから書けてるんだけどね。

だけど確かに、あの夜は、どんな行為がなくても
最高で、気持ちよくて、絶頂だった。
お酒なんて知らない高校生の私たちが、
あの海の近いなにもない町で笑っていたように、
なにもない誰もいない夜、街灯だけが多い
この街で、同じような笑顔をしていた。

あの瞬間、この世界には、
私たちしかいなかった。



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