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つかめみらい
おじいちゃんが海に。
おばあちゃんが瓦礫に。
何度も見た雪の空なのに。
どうでもいいや、
って思ってたあしただったけど、
そんなあしたは
違うあしたになった。
だから
今日見たひこうき雲は
あしたに繋がってる気がした。
つかめないはずなのに
その白い線
なぜかつかめる気がして
つい手を伸ばしちゃった。
おじいちゃん、
おばあちゃん、
みててね
きっと掴んでみせるから。
あしたのためのシズク
いつも笑っていた。
三月のあの日、あの地を想い、
とりとめもなくペンをとった。
これは自分が描いたものだ、
という実感がかけらもないほど
遠い線だった。
描き上げて
じっと見ていると、
あるひとにそっくりな事に気がついた。
いつも笑顔で、
おしゃれな冗談がかわいくて、
ホッとさせてくれる人だった。
その笑い声も
大好きな煎餅も
記憶の中に鮮明に残っている。
あるときそのひとが、