私と夫との決定的な違いは考え方だ。

私がガンになってから夫は『たられば』をずっと考えて鬱々となっている。『俺がもっと検診をすすめていれば…』『俺がもっと協力的になって負担を減らしていれば…』考えても考えても答えがでないことをしている。

抗がん剤治療により、髪の毛が抜けてきた時も夫はなぜか私よりも悲しそうな顔をしていた。

私はというと、もちろん悲しかった。けど髪の毛の長い人なら一度は考えたことがあると思うが、『真夏に坊主にしたい』という思いが叶うことにワクワクしていた。そして、抜け始めた翌日にはアマゾンからバリカンが届いていた。

子供がテレビをみているそのうちに夫とともにお風呂場に駆け込んだ。そして、私の初めてのバリカン体験が始まった。

写真　上　酒井敏也さん風、剃りこみ　　　下　ベッカムスタイル、坊主

ただ全部剃るのだけではもったいない。坊主にするまでを楽しんだ。夫を巻き込んでの大プロジェクトだ。

もちろん坊主にしたあとも『#ハゲチャレンジ』と題して坊主になってる姿をみられないように外にでるチャレンジを楽しんでいる。

私には私しかできないことがある。ガンになっていなかったら坊主にしなかっただろう。だから、今この時をおもいっきり楽しむ。

悩んでいる時間がもったいない。同じ出来事が起こっているなら、それを楽しんだほうがお得な気がする主婦でした。