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モテより呪術

街中でときどきヘアクリップや前髪カーラーを付けたまま歩いている女子を見かけます。

あれは単なる外し忘れなのか、これから会う方々に少しでもキマった髪型をお披露目したくてギリギリまで整えているところなのか。

おそらく後者だろうとは思うのですが、若かりし頃にお肉ちゃんが過ぎてファッションを捨て雪山洞窟のモンスターと化していた三十路越えには理由は分かれど共感には至れず。

誰に会うかもどこに晒されるかも分からないこの時代でちょっと油断しすぎなのではという心配もあるし、万が一行きしなにナイスガイに出会っちゃったらアンタどうするの?という心配もあるしお寿司。いずれもいらない心配です。

それに最近はこうも思っているんです。

彼女達のそうした頭にはメイクのように「魔除け」の意味合いが込められているのではないかと。

メイクは元来、悪霊や災い、邪気な気持ちを持つ人から身を守る「魔除け」の一種として用いられていたそうです。

現代にもその名残りはあって、街中のナンパ師や痴漢、女性軽蔑人(読み:じょせいけいべつんちゅ)などから身を守るために強めのメイクやファッションで武装する女性がいらっしゃいます。

かくいう三十路越えも老若男女にナメられやすい地味顔なので、若干強めの顔面で武装しています。好きな靴も殺傷能力が高そうなゴツめの厚底靴です。

話がちょっと逸れました。

つまり、ヘアクリップや前髪カーラーをしたまま出掛けている彼女達もこうした「魔除け」をするためにヘアクリップや前髪カーラーをつけたままにしているのかもしれないということです。

「最高にキマった私はこれから会う人達にだけ見せるのであって、お前らに見せるもんじゃねえから」という強いまじないがかけられた姿なのかもしれません。

そういうことなら少しだけ共感できるかも。知らんけど。

しかしながら、あそこまでギリギリに調整した髪型は一体どのくらいキマれるものなのでしょうか。

ああいう髪の子は午前中に見かけることが多いので、夜までしっかりキマるのかしら。移動時間1時間前後の差でそんなに変わるものなのか、ただの魔除けならモーションに過ぎないから実はそんなに大差はないのか。

やっと共感を得られたのに謎はまだまだ深まるばかりです。

まあ、可愛い女の子達がより可愛く仕上がるだけで周りに実害が出るわけではないから何でもいいか。可愛いしか生まれないもんな。

ちなみに三十路越えがヘアクリップや前髪カーラーをしたまま出掛けているときはただの外し忘れなので、お声がけいただけるとありがたいです。

いただいたサポートで母を1泊2日のデズニー旅へ招待するのが夢です。