小島奈菜子

IT関連、古書店を経て出版社に9年半勤務。その後個人の本棚の変遷を写真で記録するサービ…

小島奈菜子

IT関連、古書店を経て出版社に9年半勤務。その後個人の本棚の変遷を写真で記録するサービスを作るため活動中。

最近の記事

古書の流通でも本の作り手に還元する仕組みは可能か?ーー本棚記録サービスを作りたい(2)

 前回「本棚を写真で記録するサービス」を作りたい、と書いた。人の本棚を「見たい!」と思う理由を探り、「本棚人格」の現れがその理由ではないかと考えた。現状では物理的な本棚にそれが最も現れるので、本棚の写真をベースにした本好き同士のコミュニケーションの場を作りたいのだ、と。  そしてもう一つ理由がある。「二次流通(以降)でも作り手(著者、出版社など)に利益をもたらす仕組み」が必要だと考えるからだ。それがなぜ「本棚を写真で記録する」こととつながるのか。順を追って整理したい。 古

    • 人の「本棚が見たい」のはなぜか?ーー本棚記録サービスを作りたい(1)

      人の「本棚が見たい」のはなぜか? 本好きによる本好きのための月刊誌『本の雑誌』。その巻頭コーナーを飾っているのが「本棚が見たい!」というカラー写真ページだ。脈々と続いているこの連載は、これまで2冊の書籍『絶景本棚』『絶景本棚2』として刊行されているほどの人気ぶりである。本棚のある部屋の雰囲気が伝わる全体像と、背の文字が読めるアップの写真とで構成されていて、知っている本に目を留めながら知らない本の背を読んだり、全体の構成からジャンルの分け方を眺めたりすることで、持ち主の興味の

    古書の流通でも本の作り手に還元する仕組みは可能か?ーー本棚記録サービスを作りたい(2)