2021.9.20

『オリバーな犬、 (Gosh!!) このヤロウ』を観ました。永瀬正敏があまりにも良くて『私立探偵濱マイク』をアマプラで見返した。

濱マイクは高校三年生頃にその存在を知った。それ以降その世界観に憧れ、大学受験期はあの横浜のアンダーグラウンドなムードに励まされつつなんとかやっていた。登場人物は人間として一人前とはいえないような人ばかりで(実際マイクやその友人は少年院上がりである)、でも出会ってからの年月や血縁にかかわらず皆友情や愛情を大事にしているところが好きである。こうやって言語化してみるとあまりにも軽薄だけれど、ドラマ12話映画3作でそれを体感できるのはかなりの救いである。

その中でも、テレビドラマ版9話の『ミスター・ニッポン〜21世紀の男』がとても好きだ。脚本/監督は毎話変わるがこの回は中島哲也である。一番ギャグっぽくて軽い気持ちで観られるので好きだ。

カット割、脚本の構造等々中島哲也の良さを語りたい箇所は多々あるが、彼は「固有名詞のギャグ」を入れるのが本当に上手いな〜と今日観て思った。この回では林家ペー、林家パー子が本人役として出てきて銃をぶっ放す。有名人の誕生日をたくさん覚えている人間が人の命日を司ることが謎に格好良く可笑しい。彼らが銃を持った時のビジュアルも良い。『下妻物語』でジャスコをイジるのもそうだが、一歩間違えれば本当につまらない(と色々歪んでいる自分は思ってしまう)固有名詞ギャグを絶妙に、失敗せず入れられるのが彼の魅力だと思う。

そんな私立探偵濱マイクだが、アマプラに入る前に自分はドラマのDVDを全て揃えてしまったのでした、、
でも、アマプラで観れたのにと後悔はしていない。マジで。アマプラにあればあるで観るハードルが下がっていつでも楽しめるし、DVDがあればたとえ消されたとしてもあのよき世界観が自分の手の中にあるので...!と強気でいられる。
サブスクは作者や出演者の評判、会社側の都合で公開されたり消されたりするので社会主義的だと言った音楽家がいた。ほんとにその通りだと思う。というかそもそも20年前のドラマが急にアマプラに入ってめちゃくちゃ驚きましたからね...!

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