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埴輪には、埴輪にしかない何かがある【はにこの埴輪活動】20200501追記・修正

はにこです。はにことは? 埴輪に目覚めて十数年、埴輪の力を知らしめたい埴輪活動家。

埴輪活動とは?

まず、埴輪を見に行くこと。
それは衝撃をくれるものたちの前で呼吸することです。

プロフィール画像(と、この記事の画像)は自作の埴輪です。100体ほど作った埴輪(一部をcreemaで販売中)のなかで、どうもこれがはにこっぽいので使っています。

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埴輪時代の出土品には追いつかないところがまた、はにこっぽい。
追いつかないことに気づいて、今は制作休止中です。
先人の肩の上に乗っかってるのに。なぜだろう。遠すぎて見えないのか。深すぎて見えないのか。
「埴輪には、埴輪にしかない何かがある」を実感させられます。

埴輪活動の中心に据えてきたのは埴輪情報サイトの運営です。はじめは自分が作った埴輪の画像を載せたり、自分が出土埴輪を見に行くためにどこで見られるのか調べた結果をメモ代わりに載せていました。が、今は埴輪に興味を持った人に、埴輪を見に行ってもらうことを主眼としています。

日本に暮らす人のほとんどは埴輪の存在は知っているようです。でも、実は埴輪をちゃんと見たことがない人が多いようで、残念です。もったいない。埴輪をじかに見て、その目からうろこが落ち心が熱くなる、あの衝撃を受けてほしい。実体験に勝るものなし。

はにこが初めて見た埴輪はこちら。

サイトを運営して10年。いちばん見てもらっているのは、企画展や博物館のページ。見たあとで、埴輪を見に行ってくれていたらうれしい。

感動を書きとめ、迫力を伝達するため、はにこが実際に見に行った展示の感想を「埴輪などなど目撃談」ページに載せてきました。感動に突き動かされると、書かずにいられない。感動はエネルギー源。埴輪以外の展示についても書いています。深いところで埴輪につながるのです。すべての道は埴輪に通ず。
目撃談を書いておくと、埴輪を反芻するにも役立ちます。読み返すと感動がよみがえるだけでなく、新たな気づきがあったりします。時間を置いたおかげでちょっと冷静になっているからでしょうか。ともかく、書きとめておくと脳内で何度でも新鮮に出会うことができるのです。
今後はnoteに目撃談を書いていこうと思っています。目撃談に関しては、私のサイトの型式は合わないようなので。これがnote開始の最大の理由です。

本も書いています。はにこの埴輪本。

『埴輪には底がない』(以下『底なし』)
埴輪の基本をまとめた本です。
なぜ書いたか? 調べたり考えたりしたことって、まとめておかないと散らかってしまう、と気づいたからです。

ネットは広めたりつなげたりするのが得意だけど、散らかりがち。古い情報も残る(それはそれで時にありがたい)ので、日々更新される発掘や研究などの情報をこまめに集め、自分の頭も更新していかないと混乱する。あやふやなことを確認するために立ち戻るガイドブックが欲しい。それにはネットに載せるより書籍の形のほうが向いているのでは。そこで『底なし』です。ときどき改訂。紙版(POD)もありますが、テキストのみなので、ある程度くわしい人向け。初級者にはリンクで画像に飛べる電子版か、『底なし』の概要である『埴輪入門』がおすすめ。

ちなみに、あっこれ『底なし』に書いておかなくちゃ、と思って改訂しようとするともう書いてあった…ということが頻繁にあります。いちばん散らかっているのは、はにこの頭の中でした。そんなわけで『底なし』はまず自分が使うことを想定して書いています。実際ちょくちょく見ています。

『底なし』は、ほぼ確実と見なした情報と具体的な出土例を記載する方針でまとめました。埴輪の基本となるように。一方で、埴輪から遠いと判断したものは削ぎ落としました。それを拾ったのがこちら。

『埴輪と文字のあいだ: 底なし補遺』
『底なし』の落穂ひろいのつもりだったのですが、時を超える文字を使って埴輪を探ったら、形象埴輪とその作り手と、埴輪の生存戦略が浮かび上がってきました。思わぬ拾いものをした気分。書いてまとめるという作業はかように素晴らしい。こちらも紙版(POD)あり。

文字と関連しますが、物語の形で埴輪に光を当てたくて書いているのがこちら。

『はにわばなし』
埴輪を織り込んだ物語。短編集です。舞台は埴輪時代。主役はある意味埴輪。現代日本に着地できるよう、各話ごとに参考埴輪を記載し、可能なものはリンクしました。埴輪の副読本、と今は思っていますが、埴輪の力の持つ方向性を考えたら、こちらがメインになるべきなのかもしれない。こちらも紙版(POD)あり。

埴輪本はまだまだこれからも書く予定です。

ところで、はにこの埴輪本は総ルビです。地名や用語が多いことも理由の一つですが、フリガナのない本はすぐに読める人が少なくなり、誰にも読まれなくなると予想しているからです。読まれない本は存在しないも同然。かなしい。これからの電子書籍はぜんぶデフォルト総ルビで提供してほしい。電子書籍なら読み手がルビを消すこともできるし。言葉の変遷のスピードが上がるということは、本の寿命が短くなるということでもある。手を打たねば。もっとも、埴輪の寿命はほとんど永遠と思いますが。
もう1つ総ルビの理由。日本語学習者に使ってほしい。埴輪は日本列島の土壌から生まれたので、日本語を学ぶにはぴったりと考えます。

横道にそれますが、はにこの趣味の一つは素読です。古事記の素読をしたくて、書き下し文にルビがふられた古事記本を探したところ、ありました。

ほかにも、これはと思った詩や文章を音読しています。リズムが体に入る気がします。はにこのサイトや本づくりに役立っていると感じます。総ルビ本が増えてほしいのは、やっぱり自分のためかも。

それから、はにこの埴輪本のPOD版のフォントは「UDデジタル 教科書体 N-R」です。初め別のフォント(ユニバーサルデザインではない明朝体)でしたが、変えてみると明らかに読みやすくなりました。ゴシックでも明朝体でもなく教科書体にしたのは、縦書きだからです。
サイトのフォントは最近「BIZ UDゴシック」に変更しました。
noteもUDのフォント使えないかな?

ほか、これまでの活動はサイトをごらんくださいな。

そして新たな埴輪活動として、noteで「埴輪紹介所」をはじめました。

はにこが実際に見て、画像が手元にある埴輪を紹介してまいります。かるく100体は紹介できるでしょう。目標は1000体。千里の道も一歩から。1記事1体に注目して書きますが、埴輪は単独で立つということはないので、たくさん並べ、関連埴輪とはリンクさせたい。埴輪とともに、各地の遺跡や博物館の紹介にもなればと思います。

いま、埴輪を見に行くという基本の活動ができません。しかし、かつて出会った埴輪について記事を書くことで、ここで改めて埴輪と見つめ合うことができます。埴輪を誰かに紹介しようと思えば、真剣にもなります。深まる埴輪活動。

さて、はにこの埴輪活動はどれも「埴輪には、埴輪にしかない何かがある」という実感が核になっています。そして、埴輪にしかない何かとは何か? これを突き止めたい思いがあります。また、埴輪の衝撃を受けた人間が埴輪に関して何ができるか探っているのです。

埴輪とはにこをよろしくね。
ではまた。

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