鷹の羽

クリーニング師であり、染色補正一級技能士、繊維製品品質管理士を持つ言わば繊維のスペシャ…

鷹の羽

クリーニング師であり、染色補正一級技能士、繊維製品品質管理士を持つ言わば繊維のスペシャリストです。クリーニング店をはじめ、一般の御客様からの依頼や社内外で講師もしている職人です。専門は和服です。分からない事がありましたら、気軽コメントください。よろしくお願いします(・∀・)v

マガジン

  • 洗濯・お役立ちシリーズ

    洗濯や漂白剤について、ちょっとしたテクニック、お役立ち情報です。

  • キレイに対する考え方

    洗濯やクリーニングという仕事に対する考え方をまとめたものです!

  • 着物のお手入れの仕事

    着物のお手入れについて、普段話せないことやこんなことしてますって事をのせています!

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『お客様の信頼獲得! 染色補正習得への道!』

色補正の壁! 色は高さを認識する! 今回は、色補正の壁にぶつかってしまった人へ向けての内容になります。 クリーニング業界の方であれば、染み抜きの勉強をされていると思います。 でも、染み抜きに立ちはだかる壁、 必ずぶつかる壁 「色補正」 色が抜けたらどうしよう(((((゜゜;) 元に戻せなければ即弁償、やめとけばよかった、後悔 、怖さ ((( ;゚Д゚))) そんな恐れとの戦い、葛藤があると思います。 その気持ちものすご

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    • 長い時間洗えば汚れ落ちがいいと思ってませんか?

      毎年、毎年、新しくなる洗剤。まるで全ての汚れが落ちる様なCM。 普段と変わらない洗濯。洗濯って大変💦 でも、新しい洗剤だしo(^o^)o これで汚れも落ちるぞー\(^o^)/ ん?汚れ落ちた?まあ~、こんなもんか。 というか何か変わった? こんな経験はないでしょうか? それは、洗濯の仕方が間違ってた!汚れがひどいと長い時間、洗いたくなるものです。 でも、長く洗っても洗浄効果が右肩上がりになっていくわけではありません。 短い時間(5分~10分)でも、回数を増やした方が

      • 受け取ることの大切さ。

        ある方のnoteを読んで思い出した事があります。 よく、giveしなさいと言いますね。 give and takeではなくgive、give、giveと 与えることに重要視する事は何となく分かると思いますが、以前学んだことがあります。 『受け取ることの大切さ』 (記憶をたどっての事なので、かなり省略してあり、ズレがあるかもしれません。) 貧しい国の少女に出会った女性の話です。 その少女は、住むところも、その日の食事にもまともにありつけないほど、貧しい生活をしていま

        • キレイと言う概念。

          あるクリーニング店から、仕事の依頼がありました。 これから和服部門にも力をいれたいが、和服は専門外の為、(お互いの要望が合えば)依頼したいという内容だった。 こちらとしても、とてもありがたい内容であった。 私は「どこまでやりますか?」と訪ねると 『キョトン』とした面もちで固まってしまわれた。 私は今まで、提案力が大事であると言っていたが、何をもって提案と言っているのか、 そもそも、キレイにすると言う概念が違うのだと改めて気付いた。 クリーニングに出せば 汚れが落

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        記事

          洗剤の気持ちになってみた(°Д°)

          汚れが落ちない! 色が出る! もっと白くならないの? 何でも汚れを落とす洗剤はないの? 様々な種類の洗濯洗剤があります。 万能型、特化型、デリケート用、柔軟剤や匂い抗菌などの補助型、漂白剤、商品棚にはたくさんの種類の洗剤が売られています。 一番よく使うのは、万能型でしょうか。万能型、聞こえは良いですが、言い換えれば何も特色もないもの。 私の仕事に染料飛びと言うシミがあります。 着物の柄を染料で書くときに、染料が違うところに付いてしまった染料ジミです。 元々同じ

          洗剤の気持ちになってみた(°Д°)

          染み抜きは初手が大切。

          今回は、染み抜きを学んだんだけどうまく行かない、これからやろうと思っている方など、クリーニング業界にいる方に向けての内容になります。 クリーニング店からの依頼で、たまに1番と2番を使ったんだけど、落ちなかったんですという依頼があります。 ??? 一番、二番、恐らく手順の話だと思うのですが、私は知りません。 確かに、パートさんにやらせたり、染み抜きの入り口としては、手順を踏ませる事で効率化でき、一定の効果はあると思います。 間違いでもありません。 ただし、これで覚え

          染み抜きは初手が大切。

          アルコールと染料。

          着物にお酒がかかって、色が流れた(色が出た)経験はありませんか? 洋服では少ないと思いますが、着物だと色が流れる(色が出る)ことがあります。 染料は、水よりアルコールとの親和性が高いからなんです。 赤ワインが付いたら白ワインで、なんて聞いたことありませんか? 専門家的にはおすすめはしません。 一見、理にかなってるように思えますが、実際はあまり落ちません。 赤ワインを落とすには、ワイドハイター(過酸化水素)で、十分落とせます。 使い方は、こちら↓ 漂白剤ってどう使

          アルコールと染料。

          青いシャツとって。

          色補正という仕事を長くやっていると、色を見るという事から、色を感じるという感覚になってくる。 私「青いシャツとって」 妻「どれ?」 私「青いやつ」 妻「これ? って青じゃないやん!」 たまにある、会話である。 仕事柄、一番感じる色を言ってしまう。 緑の中に赤を感じたり、青の中にオレンジを感じたり、とにかくその他の色が感じられる。 色が抜けたり、変色したりしているのを見ると、その部分が、凹んだ様にも見える。 恐らく、特殊能力である。(色の世界にいる人は分

          青いシャツとって。

          ホットコーヒーは、はじかない。

          撥水加工してあるはずなのに、はじかない! それ、「ホット」ではなかったですか? 着物やアウターやスキーウェアなどに加工する撥水加工。この撥水加工についてのお話です。 似てるものに、防水加工がありますよね? 撥水?防水?何が違う? 簡単に言いますと、空気を通すか通さないかの違いがあります。 撥水は空気を通すので、蒸れにくく衣類には向いています。 防水は、傘やレインコートなど水も空気も通さないものに向いています。 なので、衣類には撥水加工という訳ですね! 撥水加工

          ホットコーヒーは、はじかない。

          今やクリーニングもネットで完結。

          皆さんはネットクリーニングを知ってますか? 今や自宅からクリーニングを出せる時代です。 一般のクリーニングはもちろん、「着物」「布団」「革製品」「靴」などなど、ほとんどのものがネットでクリーニングすることが出来ます。 まだまだ、不安に思う方も多いと思いますが、需要も増えている形態です。 私のところも、もちろん着物のネットクリーニングをやり、毎日全国から着物が送られてきます。 着物の初心者なので、どこにお願いしたらいいか分からなくて💦とか、 とんでもない金額を見積も

          今やクリーニングもネットで完結。

          洗剤の量は多いほうがいいに決まってる?

          沢山の洗剤を使えばいい? いいえ、違うんです! 使えば使うほど汚れ落ちがよくなるって仕事をする前までは、私もそうでした。 でも、多いと逆汚染したり、濯ぎにくくなったりとデメリットが増えます。 やっぱり適量がいいです! でも洗剤って、ホントにスゴいです。 使い方で汚れ落ち全然違います! プロだと色の出る浴衣など、わざと多めの洗剤で温度高めで洗って、余分な色全部出してしまうってことなどをやります。専門的な知識がないと失敗します、全体が染まっちゃいますので! ほとんど

          洗剤の量は多いほうがいいに決まってる?

          不思議な服。

          着物とは、不思議な服である。 お手入れしてきて思うのだが、着用するとあれだけ立体的になるのに畳むとキレイに平面に畳めるのだ。例えるなら、折り紙のように折り畳める。 当たり前のように思うかもしれないが、毎日畳んでいると、逆に不思議に思うようになった。 スーツなどは、 ボディラインを意識した縫製になっているため、キレイに畳めない。 着物は、着付けの技術もあると思うが、多少の体型の変化があっても着れる。 不思議な服だ。 そして、着物姿はとてもいい。 街中で着物姿の

          不思議な服。

          クリアになる

          私生活においても仕事においても頭の中がクリアになる時がある。 それは、 新しい『言葉』に出会った時である。 生活していて、なんとなく潜在意識と言うのか、無意識と言うのか、そのような感覚の部分で、モヤモヤしたものが常にあるのではないか。 例えば私の仕事で言えば、お客様はキレイにしてほしいと思って持ってきて頂けると思うが、このキレイにと言う言葉は、お客様の中では表現しにくいモヤモヤした状態である。 そこで、このような方法でいかがでしょうか? という提案をすると 『そん

          クリアになる

          クローゼットの中でコートが日やけ?なんで?

          この仕事していますと、たまに見る現象、 『ガス退色』 聞いたことありますか? これから寒くなると活躍する、暖房。 火を使うものは、衣類にも注意が必要です。 現代の住まいは、気密性が高く利点もありますが、欠点もあります。 換気が悪くなりますよね。 気密性が高い部屋で火を使うと、ちょっと難しいですが、 『酸化窒素ガス』が増えてしまいます。 クローゼットなどが近くにある部屋で、火を使いますと、この酸化窒素ガスが衣類に悪影響をもたらします。 日焼けとは違い、光に当たっ

          クローゼットの中でコートが日やけ?なんで?

          ドライクリーニングは、ティッシュも洗える!

          冬物衣料は、クリーニング店へという方も多いのではないでしょうか? ドライのニオイが臭い! 『???』 ちょっと待ってください!! ドライクリーニングとは、石油系の溶剤でサラサラした油です。手を洗ってもベタベタしません。 フィルターでろ過しながら洗っています。 ティッシュも洗えるくらいソフトな洗いです。 ティッシュを洗ってもう一度なんてことはしないですが(^-^) たまに聞く、クリーニング後にドライ臭いという話ですが、揮発性の有機溶剤のため、ドライ臭というのは乾いて

          ドライクリーニングは、ティッシュも洗える!

          洗うということ。

          洗うということとは? 今回は『洗うこととは?』について私の考え方(偏見ですが💦)お伝えしたいと思います。 なぜ、洗うのでしょうか? キレイにしたいから?もう一度着たいから? 普通に考えれば、そういった考えから洗うと思います。 そして、それは洗濯?クリーニング? どちらにしても、じゃぶじゃぶ洗うというイメージですよね。 洗濯にしてもクリーニングにしても、 この『洗う』という言葉が独り歩きしているように感じます。 キレイにするために洗うはずなのに、洗ったら変になっ

          洗うということ。