長くアメリカに住んでいると、アメリカでのことが当たり前になり、日本人の友達に ”ありえない！” と言われることが結構あります。

カード社会のアメリカでは買い物は、デビットカードかクレジットカードです。デビットカードと言うのは、カードで買い物をするとすぐにお金が銀行から引かれるので、銀行にお金が無いと使えません。クレジットカードは、日本のカードと違って、使ってちゃんと期限までに支払いを済ませれば済ませる程、クレジットスコアが良くなり、家や車を買うためのローンを組むのに有利になります。クレジットカードの支払いが悪い人は、家も借りれないし車も買えないのです。なので、現金生活を余儀なくされます。

大きい金額の買い物で現金で払う場合は、必ず安くしてよと言うし、現金のみの支払いしか受け付けないお店に行けば、もちろんTaxなんか払わなくて良いという考えです。こういうお店は、売り上げをごまかしてTaxを払っていないので、当たり前にこちらもそれに乗っかるといったかたちです。

また、スーパーで食品を買って美味しくなかったり、思っていたのと違ったりしたら、返品するのが当たり前です。アメリカで生活をしたことがある人は、レジに並びながら今から支払うはずのものを飲み食いしている人を、何回も見かけたことがあるのではないでしょうか。ちゃんと支払いをする限り、こういうことも許されてしまいます。

アメリカは何かと言うとお金で解決する国です。口約束は約束ではなく、守らないのが当たり前だし、アメリカ人の友達なんかと出かける約束をしていても、当日連絡がとれないなんてことは結構あるし、皆それぞれ生活や急用があるので、わからないこともないですが。

日本人はアメリカ人に比べると、堅実で真面目。人の心を傷つけることをとても気にして情を大切にする人種だと、アメリカにきてつくづく思いました。

アメリカの会社では仕事ができなかったりすぐに結果を出せなかった人は、明日からこなくて良いなんてことも普通にあって、人と人とのつながりはお金でしかないのです。そう考えるとアメリカの経済がなぜ一番なのか、悪い時も良い時も含めて、アメリカ人の生活はお金への執着が強く、ずる賢いなと思います。

皆それぞれというのがアメリカの主張ですから、誰か一人が皆と違ったことをしたり言ったりしたとしても、それも一意見であり誰も否定しないし、そういう人もいるというだけです。

私は日本人であることをもちろん誇りにしているし、日本で育ったので日本の常識も持っていますが、女だからとか何歳だからとか、そういう皆と同じ型にハマらないいけないという日本の偏った考えが嫌で、アメリカに来た一人です。