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そもそも薬膳って何?(1)

薬膳は、からだによさそう。
健康によさそうだけど、ちょっと難しそう。
薬っぽい香りがしてちょっと苦手…。

薬膳のイメージ、みなさんいろいろとあると思います。今日は、そもそも薬膳って何?というお話です。今回のお話は、これから薬膳の知恵をみなさんの生活で実践されていく上で、とっても大事なポイントです。

薬膳は一言でいうと

①目的に合わせて、
②食材を選んで、
作るごはん

です。これだけだとちょっと分かりづらいですね…。でも実はこれ、みなさん既に実践されていることもあるんです。

例えば、暑い日はからだの熱を冷ましたいので、きゅうりに味噌をつけて食べたり、冷えが気になるときは、紅茶に生姜やシナモンを入れて温まったりしたことはありませんか?

これは、
「暑さを冷ますため(①目的)
→きゅうり(②食材を選ぶ)を食べる」

「冷えを和らげてからだを温めるため(①目的)→生姜やシナモンの入った紅茶(②食材を選ぶ)を飲む」といった具合です。
ここに薬膳の基本が含まれています。

さて、ここで、冒頭の①目的に合わせての「目的」を二つご紹介します。

 【目的】

1.季節の変化に合わせて健康に過ごすため

2.慢性的なプチ不調をよくするため
(例えば疲れやすい、眠りが浅い、いらいらしやすい、集中力がない、足腰がだるい、むくみやすい…などなど)

【 1.季節の変化に合わせて健康に過ごすため 】

薬膳では、人間も自然の一部と考えます。自然の中で季節の移り変わりにあった食材、また私達が生活している土地に育つ、その土地の気候にあった食材を食べることが、心身全体のバランスを整える上で大切と考えます。

具体的には、例えば今の季節は、立夏を過ぎ、だんだんと暑さも湿度も強まってきます。これからの季節は、からだの熱を冷ましてくれる、清熱作用のある食材(きゅうり、ゴーヤ、茄子、トマトなど夏野菜。わかめ、ひじきなどの海藻類)や、からだに溜まった水分を外に出すのを助けてくれる利水作用のある食材(とうもろこし、冬瓜、きゅうり、はとむぎ、緑豆、大豆、小豆、黒豆など)が、この季節にあった食材です。また、汗のかき過ぎは、夏バテに繋がることがありますが、酸味は汗のかき過ぎを抑える働きがあります。

これらの食材を組み合わせて、例えば、

「暑いのでからだの熱を冷ましたい(①目的)
       ↓↓↓

・きゅうりとわかめの酢の物
・ゴーヤの豚肉詰め(※豚肉も涼性)
(②食材を選ぶ)

「湿気でからだが重だるいので、
余分な水分を外にだしたい(①目的)
       ↓↓↓
・冬瓜と緑豆のスープ
・とうもろこしの炊き込みごはん
(②食材を選ぶ)

と、なります。「暑さから、からだの熱を冷ましたい」「湿気のおもだるさをすっきりさせたい」という目的にあった食材を選んで作るごはん。これが薬膳の考え方です。こうやって書いてみるととてもシンプルなことですね。

(文章だけだとあれなので、いつもながら絵心ないこちらを…w)

ただたんに、「トマトはからだにいいから食べる」では薬膳にはなりません。トマトを食べることが、目的にあっているか?が大切なポイントになります。(暑い時にトマトを食べればからだの熱を冷まし、バランスを整えてくれますが、寒いときにトマトを食べ過ぎると、からだの冷えが強まり不調に繋がる可能性があります。目的にあっているか?が大切とは、こういうことです☺︎)

長くなったので、目的の2つめ「2.慢性的なプチ不調をよくするため」は、また次回(^^)

最後までお読みくださりありがとうございました。

#薬膳の知恵