クリップケースを作る実験(蓋編)
昨年、実家にPrusaMini+を持ち帰った際に、妹にも3Dプリンタを布教しました。妹からもらった、クリップケースのリクエストに時間はかかりましたが応え、クリップを入れてそれを送ろうと思ったところ、中のクリップがこぼれるじゃないですか、ってことでふたを作ることにしました。
目的と試験方法
使用したフィラメントはこちら。
本当はKaikaノズル一本に絞りたいところですが、0.4mmまでしかないこと、他の実験のために0.6mmノズルに変更してしまっていたので、今回はこちらのノズルを使用しています。Sharpとありますが、どのように形状が違うのかわかりません。
Fusion360でのデザイン
苦手なFormでふたを設計します。
何度か試行錯誤の上でたどり着いた方法を記録に残します。
こだわりは以下の通り。
本体に合わせてハート形っぽくする
取り外しがしやすいようにする。
サポートが極力つかないようにする
では始めましょう!
ベースとなる、本体はこんな感じ。
Form機能でふたを立ち上げます。蓋の底面となる部分にオフセット平面を作製し、そこにあたりとなるデザインをします。といっても、プロジェクトの交差で本体(クリップを入れる部分)の外形をとります。
取得した外径から、Form機能を用いて蓋の外形を作ります。途中までは左右対称として立ち上げ、そのあと細くしていきます。途中で対称を解除し、左にちょいっとまげてみました。実は何度か手を入れています。つまめるように腰をしぼったりと。
Formを閉じて本体との関係を見てみるとこんな感じ。一部重なっていますね。
重なっていることは後で対処するとして、ボディ化していきます。初めに上面と底面をサーフェスのパッチで取り付けます。
底面のパッチも同様にします。(こちらでの説明はさぼります)
Formで作成したサーフェスに厚みをつけます。
Formで作成した外径と上面、底面からステッチ機能でボディ化します。
Formで厚みをつけた部分とステッチによるボディの関係はこんな感じ。
結合します。
結合したボディと本体の関係はこんな感じ。
蓋から本体を差っ引きます。
このままだとふたと本体が接していますので、面をオフセットします。
穴の部分に不要なサポートを立てたくないので対処します。適当な位置にオフセット平面を作成します。
そして、スケッチでボディとの交差を採ります。
交差した部分から押し出しで下に引き下げます。
押し下げた部分を結合させます。(前の工程と一体化できますね......)
押し下げによってできた平面を押し上げます。
押し上げたボディの角をとります。
角をとったボディをふたから差っ引くと、このような形に、これで、無駄なサポートをかなり減らすことができます。
このままだと、蓋の内側に無駄な部分が多く残りますので整理していきます。何度もいろんな方法を試して、最終的にこの方法にたどり着きました。深さは必要ないですが、底面をあげるとサポートをつけることになりますので高さを変えずにボリュームを減らします。
面取りで二つの距離を設定してボリュームを減らしていきます。
つまみと底面の角を落とし、出来上がりです。
実は、最もこだわったのは形です。ハート形のはずが不格好になって何度も手を掛けました。この辺りは終わりがありませんのでこのあたりでおしまいにします。
こだわってこだわって、このレベル、きっとそのうちまた気になって手を入れるでしょう。
プリント結果
0.6mmノズルを使っているので少々粗い感じでしょうか。腰のひねりがかわいくないですか?
ハート側にきゅっと絞ってあります。
本体との関係はこんな感じ。
モデルはこちらです。よろしければお使いください。
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