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SEOの目的って、サイト流入増とか検索順位とかじゃないよね?真の目的は?

職業柄、いろんな検索でSEOに関する情報を日々集めています。そんななか、これまでモヤモヤとしていたことがはれた瞬間があったので、備忘録として残します。

まず、SEOの目的って何ですかね?サイトの流入を増やすこと?検索上位を獲ること?
それはもちろん大事なんですが、よーく考えてください。それって、目的じゃなくて手段じゃないですか?

SEOってのは、サイト流入を増やす、もしくは、サイトの流入経路を太くするための“手段”です。それ自体は目的でも何でもありません。

SEOの目的、つまり、取り組むことでもたらされる究極の状態ってどういうことなのでしょうか。

SEOの目的はただ一つ「ブランディング」

回りくどいのも何なんで、これが答えです。SEOの目的、目指すべき高みはただ一つ。ブランディングです。
これはみんな大好きマーケティングファネルで説明できます。

SEOブランディング

まず、ざっくりとペルソナn検討フェーズを3段階に分けます。
・潜在層(TOF)
・見込み層(MOF)
・顕在層(BOF)
ですね。

各々のフェーズの定義は以下の通りです。
◆潜在層(TOF)
・購入/導入のニーズもタイミングも現れていない。
・ニーズとタイミングが現れ次第、購入/導入する見込みは出てくる可能性がある。
◆見込み層(MOF)
・購入/導入のニーズはあるものの、タイミングがまだあっていない。
・いずれ購入/導入する見込みがある。
◆顕在層(BOF)
・購入/導入のニーズはあるものの、タイミングがまだあっていない。
・いずれ購入/導入する見込みがある。

こう考えると、マーケティング施策として最も効率的なのは、顕在層の母数を最大化することです。
顕在層はニーズもタイミングも健在化しており、最もCVRが高い層です。
だから、ブランディングを意識して、最終的には指名検索数を増やして顕在層の母数を最大化することが重要なのです。

では、SEOでこの顕在層を増やすにはどうすればよいのでしょうか?

顕在層を最大化させるために潜在層を最大化させる⁉

よく、SEOコンサルの人ってこういいます。
「ahrefsで拝見したんですが、指名検索以外で流入ないですねー」
「検索流入数が少ないから、SEOでOrganic流入増やす必要がありますねー」
とか。

いや、別に言っていることは間違ってないんですけど、大事な前提にふれられていないんです。SEO業者があまり言いたくない不都合な真実として、
「指名検索からの流入が最もCVRが高い」という事。
これって、当たり前ですが、社名やサービス名、商品名といった「指名検索」で流入している人って、多くは何かしらの能動的関与性があるから検索しているわけです。その企業やサービス・商品のことを知りたい、欲しいという欲求があるから、わざわざ検索して流入しているんです。そりゃCVR高いですよ。

ただ、SEO業者にしてみれば、これを認めてしまうと「KW選定」とか「コンテンツ設計」といった、ソフトが売れなくなってしまう。だから、指名検索以外のKWでも流入できるようにしましょう!という提案をするんです。

SEOでブランディングするために必要な、潜在層という存在

そして、逆説的ですが、指名検索以外のKWを対策することも、もちろん重要です。なぜなら、指名検索だけを狙うためには、社名/製品名がすでに頭の中にあって、且つ知りたい・欲しい というニーズを成長させる必要があるんですね。これって、かなり大変です。

なので、もう一つのアプローチとして、非・指名検索で自社サイトへの流入を増やす。多くのキーワードで多面的に検索上位を獲り続け、「○○に関して知りたければ△△のサイトに行けば情報がある」という認知をとる必要があります。

これを『面のSEO』とよびます。
面のSEOに関して詳細は、こちらの記事をごらんください。
BtoBサイトのSEOはこう変化した!「点」のSEOと「面」のSEOというお話

潜在層に必要なコンテンツ・見込み層に必要なコンテンツは?

ニーズとタイミング

ニーズやタイミングが顕在化していない層に対しては、どのようなコンテンツを出していけばよいのでしょうか?
上述のSEOによるブランディングという観点からは、以下の役割をコンテンツに担わせます。
◆潜在層向けのコンテンツ
潜在層のペルソナには、見込み層に変容してもらう必要があります。先ほど定義した通り、
・潜在層:ニーズ・・・ない タイミング・・・ない
・見込み層:ニーズ・・ある タイミング・・・ない
という状態です。
なので、この差分を埋めるために、潜在層にはニーズに気づかせることが重要となります。
◆見込み層向けのコンテンツ
同様に、
・見込み層:ニーズ・・ある タイミング・・・ない
・顕在層:ニーズ・・・ある タイミング・・・ある
という状態なので、見込み層向けには、タイミングに気づかせる、もしくは、タイミングが来た時に第一想起される状態ようにしておくことが必要です。

ファネルを活用して、どんな状態の誰向けのどんなコンテンツを当てていくかという設計が大事ですね。

まとめ

Webマーケティングにおいて、SEOに取り組むことはとても重要です。しかし、その目的ってなんっだたのかを再度思い出していただきたいです。
キーワードの選び方や、SEOに強いコンテンツの作り方、といった手法論に偏りがちなSEO界隈ですが、SEOもマーケティング活動の一環だとすると、『売り』につながることが最重要です。
サイトの流入を増やすという手段だけでSEOを終わらせず、本来の目的に近づくような全体設計をしてください。
そして、そのための大きなヒントが、ブランディングです。SEOを通じて自社やサービスのことを知ってもらうというアプローチがあることをぜひ忘れずにいてくださいませ。

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