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【エッセイ】中国的なるもの。

今日は気温がマイナス5℃まで下がるとのこと。上海ってこんな寒い都市でしたっけ?

みなさんもニュースでご存知の通り、ゼロコロナ政策を突然止めてしまったこともあり、こちらはまたまた大変なことになってきました。

上海に再び住む決まった時は、正直「またあの刺激のない生活に戻るんだな」と思っていましたが、これほど刺激的とは!


前回の中国語のレッスンで、通常はビジネスに関する話を台本もなしにベラベラ2時間話続けるのですが、珍しく先生から「なぜあなたは大学時代に中国語を学んだのか?」という質問を突きつけられました。

いつもならこの質問に対して、「中国経済の発展に伴い、中国関係のビジネスが急増していたから」とかなんとか優等生の答えで誤魔化すのですが、この先生にはこんな陳腐な回答は通じないと思い、真剣に回答することにしました。


振り返って初めて認識できたことですが、私に中国語を学ぶことを決断させたのは決めさせたのは二人の人物です。


一人目はジョン・ローン。

と言っても今の若者は知らないですよね?

「ザ・ラスト・エンペラー」で溥儀役を演じた人といえば、映画好きの若者にはわかっていただけるかもしれません。

無茶苦茶、男前です。

彼を見て「私はジョン・ローンになる」と決心したのです(笑)。


二人目はディック・リー。

もっと知らないですよね?
シンガポールのシンガーです。

サンディー・ラムとのコラボ曲「lover’s Tears」を聴いたとき、その中国的なものをグローバルに解釈する手法に痺れて鳥肌が立ちました。

私も、中国的なものにグローバルな解釈を加えて発信する発信者になるのだと決めました(笑)。


大学時代の同級生が、毛沢東だ、孔子だ、魯迅だ、漢文だ、書だ、とか言っているのとは全く別世界から入り込んだため、正直浮きまくってました。

イタリア語・フランス語科の人たちのムードの方が私には近かったと思います。

また、上記の二人を挙げたことからお分かりのように、英語なしの中国語は全く考えられませんでした。


今では、お取引先の経営者と熱く語り合えるぐらいには中国語を話せているつもりですが、下手さ加減が絶妙で、かえっていいのかも知れません。

私自身は中国語というよりも、「中国的なもの」を使ってコミュニケーションしている気がしています。

この「中国的なもの」は、これまでの私の、世界での経験をギュッと凝縮し、中華風に調理した「超濃厚スープ」なのです。

美味しいかどうかは別として😎

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